同時期に退魔技術を指南した者がいた。
当時の緑間は、筋力が未熟であったため。
格闘系の退魔術はなかなか修得できなかった。
だが、その男は気功を応用した退魔術を得意とし。
その実力は本物で瞬く間に退魔部門に配属になった。
後に、緑間は投擲の名手として名を馳せるようになるが。
遠距離系の退魔術を極めた緑間と格闘系神父。
両者が揃って教会に並ぶことは。
退魔術を指南されて以来なかったという。
Ace Of Vampire
「おはよう、緑間」
「おはようございます、木吉さん」
おはようと言っても11時を迎えようというところ。
ダンピールになってから、緑間は朝に弱くなり。
決まってこの時間に勤めに来る。
木吉はその体質のことを理解していたし。
朝が遅いこと以外に問題なかったので。
査問にかけるなどといった処分は下さなかった。
今までと変わらず、のんびりと話しかけてくる。
「お前、高尾以外の吸血鬼って把握してたりする?」
「……特定の吸血鬼を探している神父が来たということですか」
「そっ」
退魔部門を担当するとよくある話だ。
緑間自身『鷹の目』を追っていた時期があるから。
情報収集のために教会に立ち寄る重要性は理解している。
仕留められなかったり、一派の刺客が暴れたり。
追っている理由は個々に違うが。
『脅威を制圧する』ことを目的とする共通意識が存在する。
「まだ赤司のとこにいるから、挨拶してこいよ」
「…分かりました」
赤司は、神父たちにとって『絶対』の存在だ。
彼が教会に滞在している間は挨拶必須。
その理由は『寂しがり屋』だからだと緑間は思っている。
呼び出しの理由が『顔を見たかったから』だった時は。
盛大に力が抜けて、その場に両手をついた。
それはともかくとして。
以前、緑間が蹴り破ったために真新しいドアの向こう。
聞こえてくる声に、思わず顔をしかめる。
地を這うような重低音。
赤司が緑間、入っておいでと言わなければ、回れ右で帰りたかった。
「久しいな、緑間」
「言峰―…」
目の前には予想通りの男が立っていた。
神父服に首には十字架のネックレス。
筋骨隆々の身体は、神父服さえ着ていなければ格闘家並だ。
首をほとんど動かさず、身体全体を斜めにして緑間を見る。
何から何まで記憶通り。
「誰を捜している」
「ほう、緑間の方から訊いてくるとは。
いい人でも出来たか?」
「答えるのだよ、誰を捜している?」
「『神父殺し』」
間髪入れずに言峰は言い切る。
神父殺し。
これはまた物騒な通り名だ。
「遭遇したことはあるのか」
「ああ、2度な」
表情は一切変えず、されど気分は高揚しているようだ。
言葉少なで、表情が乏しいため感情は読みとりづらいが。
高尾曰く。
『言葉にしてないだけで目で言ってる』
(相変わらず、目は死んでいるがな)
「言峰はしばらく滞在するのかな?」
「……そのつもりだ」
「くれぐれも騒ぎを起こすなよ」
赤司に軽く一礼して、言峰が部屋を出ていく。
それを見送って赤司は緑間を見つめる。
緑間も訊いておきたいことがあった。
「…―高尾のことは言ったのか」
「言わない。
緑間の『弱み』になるのは、彼の本意ではないだろう?」
「ああ…」
いつかの夜。
ダンピールとなったことで、自身も退魔標的になるかもしれないと。
腹を括ったあの夜。
高尾は、泣きそうになりながら言った。
『俺、自分が死ぬのは怖くないけど。
緑間の弱みになるのは怖いんだ』
『俺の存在のせいでお前が仲間に粛正されるなら。
死を選ぶ覚悟は出来ているのだよ』
『…一緒に死んじゃおうか』
『その時になったら、躊躇いなく殺してやる』
『あー緑間に殺されるなら本望だわ』
=======================================
「……」
「……」
教会の外ではいきなりクライマックスを迎えていた。
緑間を待っていた高尾と教会から出てきた言峰が鉢合わせしたのだ。
見慣れない神父。
自分という存在を知らないと思って、まず間違いないだろう。
「貴様、吸血鬼か?」
(ちりちりしない、緑間より強くはない、か)
「…―そうだって言ったら?」
表情がほとんどなく目が死んでいる。
下手に隠すと手を出してくるタイプだろう。
体つきから退魔が可能な神父だと推察出来た。
取っ組み合いに持ち込まれたら抜け出せない体格差。
神父ではなく、功夫使いと言われても納得できる。
「『切嗣』の居場所を知らないか」
「キリツグぅ?知らねぇな」
「お前等の仲間意識の高さは知っている。
知らないわけがない、隠し立てするな」
なんだ、この決めつけ野郎は。
そんな『ひと』のような名前を持った奴なんて知らない。
知らない奴の居場所なんてもっと知らない。
目の前の神父は、無表情の上に怒りを乗せた。
あ、まずい。
「……分かった、お前は殺そう」
「ちょ!!いきなりかよ!!」
正拳突き。
青峰と同じスタイルだが、捕まったときのリスクが段違い。
身体を捻ってそれを避ける。
急加速して大通りに合流しひとに紛れ込む。
本気の追いかけっこ。
「……吸血鬼風情が」
言峰は冷静に歩き出す。
問いの答えに対する怒りと、狩る者としての興奮で大気が震える。
大気の震えが、標的『高尾』の位置を教える。
逃げろ逃げろ、止まったところが貴様の墓場。
=======================================
「……高尾?」
緑間が教会から出てきても、高尾が姿を現さない。
気配も感じないなんてことは最近はなかった。
何かがあった?
そう考えたとき、瞬間的に言峰を思い出した。
すぐさま、道行くひとに首から十字架をかけた神父を見なかったかと訊く。
ああ、あっちへ行ったよと人々が指さす方に走る。
=======================================
「だああああ!!しつけぇえ!!!」
「切嗣はどこだ、それを言えば終わりにしてやる」
「キリツグって誰だよ!?」
「まだ隠すか!愚か者!!」
後ろから『ナイフ』が飛んでくる。
赤司が以前投げたナイフより相当長い。
これ、本来、投げる用の得物じゃないな?
分かっちゃいたけど、こいつ、普通じゃない。
スピードが一瞬落ちた、その時を言峰は見逃さなかった。
距離を一気に詰めて足払い。
「う、おっ!?」
「もう一度だけ訊くぞ、吸血鬼」
馬乗りになって片手で首を絞めあげる。
返答次第では首を折る、そういうことなのだろう。
キリツグなんて聞いたことのないやつのために死ぬのか。
呆気ない終わり方だ。
赤司でも、緑間でもない、初めて会った神父に殺されるとは。
しかも、法力ではなく物理的に。
(吸血鬼としての終わり方としてどうなの?)
走馬燈ってこんな感じなのかな。
緑間が出てくるかと思っていたけど、何にも出てこない。
「言え、切嗣は―…っ!?」
身体が軽くなる。
知っている匂い、気配、心地よい殺気。
嗚呼、リアルな走馬燈だなあ。
「分をわきまえろ、言峰」
「……緑間、か」
「『鷹の目』を見つけてくれたことには感謝する。
だが、こいつは俺の獲物なのだよ」
緑間の声。
高尾を隠すように仁王立ちする。
言峰は脇腹を押さえながら立ち上がる。
「噂でお前が格闘術を会得したとは聞いていたが…。
なかなかに効いたぞ」
「戯れ言はいい」
退け、と緑間が静かに命じた。
そうするとしよう、と方向転換するのを見届けると。
緑間は高尾の頭を撫でた。
次いで、首を擦ってくる。
「……すまない」
「なんで謝んの?」
「仮にも神父だから、あいつを殺せなかったのだよ」
「ああ、そっち?」
緑間は高尾が絡むと、途端にネジが外れる。
それが嬉しいと高尾は感じる。
(俺も病んでるなぁ)
頬を包んで、額を合わせる。
生きていると確かめあう儀式。
「……帰ろう、緑間」
=======================================
「『やつ』は見つからなかったようだな、綺礼?」
「……」
「脇に、蹴りを一発食らいに行っただけか?」
「……見ていたのか」
「俺の嗅覚をなめるなよ、神父」
くっくっと笑う金髪の男に、一瞬顔をしかめる。
どこまでもお見通しといった風に語る。
どうやって情報を集めているのか知るところではないが。
今は言峰にとって脅威になり得ないので放っておいた。
「おかえり、綺礼」
「ただいま戻りました…」
「ギルガメッシュもあまりからかわぬよう」
「ふん…。
時臣が『綺礼はどこか』と訊くから探してやったというのに」
「それは失礼仕った、この度のこと感謝致します」
時臣と呼ばれた紳士然とした男性は、恭しく頭を下げる。
言峰は、その様子をただ見ていた。
ギルガメッシュと呼ばれた男も当然のようにしていたし。
この屋敷では当たり前の光景だったからだ。
(切嗣、今、お前はどこに)
=======================================
その男は闇から見ていた。
高尾が言峰に襲撃されたとき、銃を構えていたのだが。
銃撃する間もなく神父が飛んできた。
(……神父が吸血鬼を庇う?)
奇妙なものを見た。
神父は鬼の形相で己を追いつめるものに過ぎないはずだ。
あいつ、言峰のように。
いや、奴からは殺意に似た執着しか感じない。
(とりあえず様子見だな)
男は森の闇に溶けた。
**************************
誕生日おめでとう。
『高尾を追いかけたばかりに、踏んだり蹴ったりな目にあう言峰神父』だよ。
番外編みたいな感じなので会話の制約はなくしました。
概要でも書いたのですが、メンバーが多すぎて。
話がまとめきれず、ボヤけてしまいました。
半年以上、2人で構成してきたから…。
まだ設定があるので、様子を見ながら書くかも。
緑間神父、本当に話が尽きにくいなぁ。
当時の緑間は、筋力が未熟であったため。
格闘系の退魔術はなかなか修得できなかった。
だが、その男は気功を応用した退魔術を得意とし。
その実力は本物で瞬く間に退魔部門に配属になった。
後に、緑間は投擲の名手として名を馳せるようになるが。
遠距離系の退魔術を極めた緑間と格闘系神父。
両者が揃って教会に並ぶことは。
退魔術を指南されて以来なかったという。
Ace Of Vampire
「おはよう、緑間」
「おはようございます、木吉さん」
おはようと言っても11時を迎えようというところ。
ダンピールになってから、緑間は朝に弱くなり。
決まってこの時間に勤めに来る。
木吉はその体質のことを理解していたし。
朝が遅いこと以外に問題なかったので。
査問にかけるなどといった処分は下さなかった。
今までと変わらず、のんびりと話しかけてくる。
「お前、高尾以外の吸血鬼って把握してたりする?」
「……特定の吸血鬼を探している神父が来たということですか」
「そっ」
退魔部門を担当するとよくある話だ。
緑間自身『鷹の目』を追っていた時期があるから。
情報収集のために教会に立ち寄る重要性は理解している。
仕留められなかったり、一派の刺客が暴れたり。
追っている理由は個々に違うが。
『脅威を制圧する』ことを目的とする共通意識が存在する。
「まだ赤司のとこにいるから、挨拶してこいよ」
「…分かりました」
赤司は、神父たちにとって『絶対』の存在だ。
彼が教会に滞在している間は挨拶必須。
その理由は『寂しがり屋』だからだと緑間は思っている。
呼び出しの理由が『顔を見たかったから』だった時は。
盛大に力が抜けて、その場に両手をついた。
それはともかくとして。
以前、緑間が蹴り破ったために真新しいドアの向こう。
聞こえてくる声に、思わず顔をしかめる。
地を這うような重低音。
赤司が緑間、入っておいでと言わなければ、回れ右で帰りたかった。
「久しいな、緑間」
「言峰―…」
目の前には予想通りの男が立っていた。
神父服に首には十字架のネックレス。
筋骨隆々の身体は、神父服さえ着ていなければ格闘家並だ。
首をほとんど動かさず、身体全体を斜めにして緑間を見る。
何から何まで記憶通り。
「誰を捜している」
「ほう、緑間の方から訊いてくるとは。
いい人でも出来たか?」
「答えるのだよ、誰を捜している?」
「『神父殺し』」
間髪入れずに言峰は言い切る。
神父殺し。
これはまた物騒な通り名だ。
「遭遇したことはあるのか」
「ああ、2度な」
表情は一切変えず、されど気分は高揚しているようだ。
言葉少なで、表情が乏しいため感情は読みとりづらいが。
高尾曰く。
『言葉にしてないだけで目で言ってる』
(相変わらず、目は死んでいるがな)
「言峰はしばらく滞在するのかな?」
「……そのつもりだ」
「くれぐれも騒ぎを起こすなよ」
赤司に軽く一礼して、言峰が部屋を出ていく。
それを見送って赤司は緑間を見つめる。
緑間も訊いておきたいことがあった。
「…―高尾のことは言ったのか」
「言わない。
緑間の『弱み』になるのは、彼の本意ではないだろう?」
「ああ…」
いつかの夜。
ダンピールとなったことで、自身も退魔標的になるかもしれないと。
腹を括ったあの夜。
高尾は、泣きそうになりながら言った。
『俺、自分が死ぬのは怖くないけど。
緑間の弱みになるのは怖いんだ』
『俺の存在のせいでお前が仲間に粛正されるなら。
死を選ぶ覚悟は出来ているのだよ』
『…一緒に死んじゃおうか』
『その時になったら、躊躇いなく殺してやる』
『あー緑間に殺されるなら本望だわ』
=======================================
「……」
「……」
教会の外ではいきなりクライマックスを迎えていた。
緑間を待っていた高尾と教会から出てきた言峰が鉢合わせしたのだ。
見慣れない神父。
自分という存在を知らないと思って、まず間違いないだろう。
「貴様、吸血鬼か?」
(ちりちりしない、緑間より強くはない、か)
「…―そうだって言ったら?」
表情がほとんどなく目が死んでいる。
下手に隠すと手を出してくるタイプだろう。
体つきから退魔が可能な神父だと推察出来た。
取っ組み合いに持ち込まれたら抜け出せない体格差。
神父ではなく、功夫使いと言われても納得できる。
「『切嗣』の居場所を知らないか」
「キリツグぅ?知らねぇな」
「お前等の仲間意識の高さは知っている。
知らないわけがない、隠し立てするな」
なんだ、この決めつけ野郎は。
そんな『ひと』のような名前を持った奴なんて知らない。
知らない奴の居場所なんてもっと知らない。
目の前の神父は、無表情の上に怒りを乗せた。
あ、まずい。
「……分かった、お前は殺そう」
「ちょ!!いきなりかよ!!」
正拳突き。
青峰と同じスタイルだが、捕まったときのリスクが段違い。
身体を捻ってそれを避ける。
急加速して大通りに合流しひとに紛れ込む。
本気の追いかけっこ。
「……吸血鬼風情が」
言峰は冷静に歩き出す。
問いの答えに対する怒りと、狩る者としての興奮で大気が震える。
大気の震えが、標的『高尾』の位置を教える。
逃げろ逃げろ、止まったところが貴様の墓場。
=======================================
「……高尾?」
緑間が教会から出てきても、高尾が姿を現さない。
気配も感じないなんてことは最近はなかった。
何かがあった?
そう考えたとき、瞬間的に言峰を思い出した。
すぐさま、道行くひとに首から十字架をかけた神父を見なかったかと訊く。
ああ、あっちへ行ったよと人々が指さす方に走る。
=======================================
「だああああ!!しつけぇえ!!!」
「切嗣はどこだ、それを言えば終わりにしてやる」
「キリツグって誰だよ!?」
「まだ隠すか!愚か者!!」
後ろから『ナイフ』が飛んでくる。
赤司が以前投げたナイフより相当長い。
これ、本来、投げる用の得物じゃないな?
分かっちゃいたけど、こいつ、普通じゃない。
スピードが一瞬落ちた、その時を言峰は見逃さなかった。
距離を一気に詰めて足払い。
「う、おっ!?」
「もう一度だけ訊くぞ、吸血鬼」
馬乗りになって片手で首を絞めあげる。
返答次第では首を折る、そういうことなのだろう。
キリツグなんて聞いたことのないやつのために死ぬのか。
呆気ない終わり方だ。
赤司でも、緑間でもない、初めて会った神父に殺されるとは。
しかも、法力ではなく物理的に。
(吸血鬼としての終わり方としてどうなの?)
走馬燈ってこんな感じなのかな。
緑間が出てくるかと思っていたけど、何にも出てこない。
「言え、切嗣は―…っ!?」
身体が軽くなる。
知っている匂い、気配、心地よい殺気。
嗚呼、リアルな走馬燈だなあ。
「分をわきまえろ、言峰」
「……緑間、か」
「『鷹の目』を見つけてくれたことには感謝する。
だが、こいつは俺の獲物なのだよ」
緑間の声。
高尾を隠すように仁王立ちする。
言峰は脇腹を押さえながら立ち上がる。
「噂でお前が格闘術を会得したとは聞いていたが…。
なかなかに効いたぞ」
「戯れ言はいい」
退け、と緑間が静かに命じた。
そうするとしよう、と方向転換するのを見届けると。
緑間は高尾の頭を撫でた。
次いで、首を擦ってくる。
「……すまない」
「なんで謝んの?」
「仮にも神父だから、あいつを殺せなかったのだよ」
「ああ、そっち?」
緑間は高尾が絡むと、途端にネジが外れる。
それが嬉しいと高尾は感じる。
(俺も病んでるなぁ)
頬を包んで、額を合わせる。
生きていると確かめあう儀式。
「……帰ろう、緑間」
=======================================
「『やつ』は見つからなかったようだな、綺礼?」
「……」
「脇に、蹴りを一発食らいに行っただけか?」
「……見ていたのか」
「俺の嗅覚をなめるなよ、神父」
くっくっと笑う金髪の男に、一瞬顔をしかめる。
どこまでもお見通しといった風に語る。
どうやって情報を集めているのか知るところではないが。
今は言峰にとって脅威になり得ないので放っておいた。
「おかえり、綺礼」
「ただいま戻りました…」
「ギルガメッシュもあまりからかわぬよう」
「ふん…。
時臣が『綺礼はどこか』と訊くから探してやったというのに」
「それは失礼仕った、この度のこと感謝致します」
時臣と呼ばれた紳士然とした男性は、恭しく頭を下げる。
言峰は、その様子をただ見ていた。
ギルガメッシュと呼ばれた男も当然のようにしていたし。
この屋敷では当たり前の光景だったからだ。
(切嗣、今、お前はどこに)
=======================================
その男は闇から見ていた。
高尾が言峰に襲撃されたとき、銃を構えていたのだが。
銃撃する間もなく神父が飛んできた。
(……神父が吸血鬼を庇う?)
奇妙なものを見た。
神父は鬼の形相で己を追いつめるものに過ぎないはずだ。
あいつ、言峰のように。
いや、奴からは殺意に似た執着しか感じない。
(とりあえず様子見だな)
男は森の闇に溶けた。
**************************
誕生日おめでとう。
『高尾を追いかけたばかりに、踏んだり蹴ったりな目にあう言峰神父』だよ。
番外編みたいな感じなので会話の制約はなくしました。
概要でも書いたのですが、メンバーが多すぎて。
話がまとめきれず、ボヤけてしまいました。
半年以上、2人で構成してきたから…。
まだ設定があるので、様子を見ながら書くかも。
緑間神父、本当に話が尽きにくいなぁ。
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