端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

いい笑顔でいい仕打ち

2009-09-24 21:21:31 | ワンピース
「不覚」
「どうした、フランキー?」
「やべぇ、やっちまった」

笑顔でいこう!

「…つーわけで、こうなりました」

はい、と差し出された「緑色」の何か。
フランキーは、持ち主である男に現状を見せた。

「あ? んだ、こりゃ?」
「腹巻きにございますです、はい」

本日の洗濯当番はフランキー。
鼻歌交じりに洗剤を突っ込み、洗っていたのを。
クルー全員が目撃している。
ゾロはゆっくりと顔を上げると。
フランキーの肩を叩いた。

「いいってことよ。
 てめぇも悪気があってやったんじゃねぇんだろ?」
「あ、ああ!」
「よし、じゃあ腹にラム酒でもつっこんどけ」

いい笑顔で何か言った。
ゾロは近年稀にみるいい顔をしている。
その顔に流されそうになったが、フランキーの思考回路がそれを止めた。

「ちょっと待て!
 許してくれるんじゃねぇのか!?」
「やったことに関してはどうしようもねぇだろ?
 じゃあ、落とし前つけろって言ってんだよ」
「何でラム酒入れなきゃいけねぇんだ!」

その言葉に。
ゾロの背後に黒いオーラが出現した。
顔はいい笑顔のまま。

「俺にとって腹巻きってなぁ、そういうことなんだよ」

遠巻きにみていたチョッパーが駆け寄ってくる。
喧嘩の仲裁をするつもりのようでいつものミニサイズではなく。
体の大きい人型だ。

「ゾロ、暴力はよくないよ!」
「たとえば、こいつは帽子」
「何かあったかぁ?」
「ルフィは麦わら」
「何なに? 固まって」
「こいつは、みかん」
「どうしたよ?」
「ウソップは、パチンコ」
「あら、何を問いつめてるの?」
「こいつは本」
「おらぁ! 俺だけ除け者か!」
「こいつは、包丁。
 お前は、コーラ。
 代わりなんてねぇだろ?」

背筋がぞわりとした。
なんだ、このプレッシャーは。

「お前は初犯だ、大目に見てやる。
 だが、三度目はねぇぞ」
「でもよぅ、腹にラム酒なんか入れたら戦力に…」
「ああ、船にとっても大打撃だな」

「だから、そうならないように気をつけるこったな」

これを聞いて、背筋を正したのが4人いたことは。
ここだけの話。

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あのアニメパワーを見せられたら。
正直、没にしたかったけど。
もったいなかったのでうp。

ル←ゾ←ウ 
   ←素直になれないサ ですね、分かります。
俺がいるだろうが、って捕まっておいてその自信。
さすがすぎて、男前度が上がる男、それがロロノア。

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