端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

「嘘」になった武勇伝のあと

2009-11-21 00:59:26 | ワンピース
E:船長←狙撃手、剣豪←航海士

「…俺、場違いな気がしてきた」
「あら、もう?」
「そうなんだ…って、おい! 認めんのかよ!!」
「あいつらの強さを見て、引け目感じてんでしょ?」
「う…」
「あたしたちとあいつらは別の生き物なの。
 比べるだけ無駄ね」

ナミの言うことはもっともなのだが。
なぜだか、ため息が漏れる。

『おれ達もう仲間だろ』

この言葉であっさり墜ちた。
あの激闘の末、「嘘」になった武勇伝。
いつもなら手元には何も残らない。
満足感はすぐに消え、朝になり、また嘘をつく。
今回の「大嘘」は、心に暖かな何かを残した。
何となく、それが「何なのか」分かるから。
ため息が出るのだ。

「あいつらは、何にも考えないで生きてるタイプだから。
 あんたが気に病む要素はゼロ」
「おー…」
「でもねー、あいつらはあたしたちがいないと。
 生きていけないのよねー」
「? どういうことだ?」
「ご飯食べれない、航海できない。
 あんたが狙撃しなきゃ、食料補給できないしね」
「なーんで、野鳥なんか食べたがるんかなぁー」
「気分なんじゃない?」
「ふ~ん?」

「ウソップ! 見ろよ、魚だぞ!
 食うだろ、魚!!!」
「お、おう」

「ナミ! あの影は島か!?
 お前じゃないとわかんねぇんだ!」
「え、えぇ」

惚れた弱みと言いますか。
なんだかんだ言って、笑いあう仲です。

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航路が分からなくたって航海は出来ます。
けど「目的地」があるなら、分かっている必要がある。
このナミは「しょうがないわねぇ」と嬉しそうに言う。

お互いがお互いになんとなく依存してます。
あんまり伝えられてないけど。

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