「縁側で『こんにちは』」プロジェクト―共有・共感・共生空間の創生―

東日本震災復興ボランティア活動に関する情報サイト(臨時)

現場×想像力=

2012年09月26日 06時24分16秒 | 関連情報
「現場を見ることの大切さ」の続きです。

現場を見ることでいろいろ得るものがある,というようなことを昨日の
ブログに書きました。実際に現場に立ってみるとどういうことが起こる
でしょうか。

いつも「縁側」にお茶を飲みにきてくださるAさん。
港のすぐ近くに住んでいたとおっしゃっていた。
避難したのはあの学校だったと聞いた。
あの向こうまで歩いて逃げたんだ。
足が悪いと言ってたけど。
校舎の中から津波を見たらしい。
家や車,そして人が流されていったって。

そういう情報を現場に流し込んでみることで,単なる情報や知識が
間接的な体験として自分に迫ってきます。

それを可能にするのは「想像力」です。

想像力だけではあくまで「非現実」です。
現場は現実ですが「いま,ここ」であって「あのときのここ,そこ,あそこ」
ではありません。現場と想像力を掛け合わせることで「あのときの現実」
や「ここではないどこか」や「未来」に近づけるのだと思います。

目の前をよちよち歩きの子どもが歩いています。
見ていると石につまずいて転んでしまいました。
そこで「あ,転んだ」で終わるか,「あー,あの転び方は痛いだろうな」
と思うか。

それによって次に取る言動も変わってくるかもしれません。






現場を見ることの大切さ

2012年09月25日 06時31分58秒 | 関連情報
先日も書きましたが,「縁側」はいろいろな方の協力で成り立っています。
たとえば,ワークショップの講師の方とかわざわざこの活動に参加したいと
遠くからいらっしゃる方などです。

そういう方がいらっしゃる時にご希望があれば,名取の沿岸部を車で
ご案内するようにしています。9/22もフラワーアレンジの講師の方(常連ですが)と,
東京からわざわざ参加してくださったカナダ人研究者の方を,いつも私のサポートを
してくれる大学院生ボランティアと一緒にご案内しました。

本当は活動の前にご案内するのがいいのかもしれませんが,それはなかなか難しいので,
終わったあとが多いです。そのようにしているのは,現場を見るのと見ないのとでは
なにかが決定的に違うと思うからです。

今はネットなどの含め,あらゆるところに情報が溢れています。
震災時も東北にいる我々はなにも情報がなかったときに,日本中・世界中であの津波を
リアルタイムで見ていたわけですし。ですから,縁側にいらっしゃる方々は
「津波の被害に遭った沿岸部」というものはすでに頭の中にイメージとして持っている
はずです。

にもかかわらず実際に現地に立った皆さんが「自分の目で見ると全然違う」
とおっしゃいます。テレビやコンピューターの画面の中で見る風景と,日和山に立って
360度見渡したときに自分の目で見る世界との違いは,まったく別の世界を見ている
と言っていいくらい違うものだと思います。

同じことが文字で得た情報についても当てはまります。

以前このブログで中学生の息子さんを津波で失ったお母様の記事を紹介しました。
そこには,慰霊碑に刻まれた子どもの名前を多くの人がなでてくれて石がすり減って
名前が読めなくなったら(つまり,それくらいの長い時間がすぎれば),この悲しみも
癒えるだろうか,というお話でした。

実際に石碑の前に立ってその息子さんの名前をなでてみました。
深く掘られ角で手が切れそうなくらいです。この名前がすり減って読めなくなることが
起こるのだろうか,それは何年後のことだろうか,そうやって現場に立つことで,
初めてお母様の決して癒えない深い悲しみをほんの少しだけですが,「自分の感覚として」
感じることができるのではないでしょうか。
それは決して新聞記事からは「読めない」ものだと思います。

我々の「縁側」活動は,「隣人として寄り添う」ようなところを目指しています。
「共感・共有・共生」という言葉も使っています。お隣さんに想いを寄せるためにも,
「現場を見る」ということの重要性を,私自身も忘れないようにしたいと思い,
書いてみました。

もしまだ名取の沿岸部を自分の目でみていないボランティアの人は,ぜひ見て
ください。足がなくて自分で行くのは難しいという人は声をかけてください。

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2012年09月24日 08時13分25秒 | 活動予定
9/22の活動時の写真を掲載します。

作っているときはこんな感じでした。
写真には写っていませんが,まわりに同じようなグループが2つできています。
リースに参加していない人は奥でお茶会をしています。



で,できあがったのはこんなすてきなリースです。
色の組み合わせがとてもすばらしいです。
講師のイメージと参加者のイメージがコミュニケーションした結果生まれた
作品だと思います。




9/22の活動報告

2012年09月23日 08時30分07秒 | 活動記録
8名でお邪魔しました。

先週に引き続き,たくさんの方に足を運んでいただき,
午前中のお茶会も結構忙しかったです。

午後からはドライフラワーを使ったリース作り。
皆さんとても楽しそうに作っていらっしゃいました。
できあがったときの笑顔がとてもよかったです。
楽しんでいただけてなによりでした。

いつもそうですが,縁側の活動は学生ボランティア以外にも
いろんなボランティアの皆さんの力で成り立っています。

今回も,

横浜から来てくれたお花の先生
毎回活動のポスターやちらしを作ってくれる私の仕事仲間
カナダから東京に研究に来ているカナダ人の研究者
災害ボランティア時代の仲間
小学校からの友人である三重県の梨屋さん

の協力がありました。

また,学生ボランティアの中にも,当日の参加だけではなく,
ポスターやちらしの印刷を引き受けてくれている人もいます。

皆さんのご縁に感謝します。
いつも本当にありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。