占い文化( 副題 様々な占い、ジプシー占い、タロット占い、諸説 )
実は、タロットカードにこれほど多くの種類が登場したのには、歴史的な背景があるのだそうです。
タロットカードの起源には諸説ありますが、古代インドの“チャトランガ”というゲームが最初だったのではないかという説があります。
チャトランガは、金糸・銀糸で縫った布を使用した豪華なつくりのボードゲームのようなものです。
インドの富裕層が好んで使ったと言われています。
やがてチャトランガは、世界中に広まり、西洋に伝わったものが“チェス”、日本に伝わってきて“将棋”、アラブ方面に伝わって“トランプ”へと変化していきます。
そして、このトランプがさらに進化して、タロットカードへつながるのだそうです。
世は大航海時代。
船乗りたちはスパイスを求めて年単位の航海に乗り出します。
当時トランプは、そんな船乗りたちの娯楽として人気を博しました。
賭博ですよ。
トランプといっても今のものとは内容が異なります。
大航海時代の旧トランプは、船上で行われる賭博の掛け金を上げるカードとして、特別な絵札が作られました。
それが、現在のタロットカードでいうところの大アルカナ22枚なんです。
タロットカードの原型は、船乗りが使う“賭博ゲーム”だったわけですね。
これを問題視したのが当時の教会です。
大アルカナというカードが登場したことで、賭けごとが罪深いものになった。
大アルカナは悪魔のカードである、使用を禁止してほしい、という報告書が1400年代初頭に法皇へ送られているんですよ。
現在でも一部では、タロットカードのことを“黒魔術のカード”と呼ぶ人もいます。
それはこの当時の報告書が元になっているんです。
“ある人物”がきっかけで、タロットは占いツールになった!
その人の名は、エリファス・レヴィ。
19世紀フランスに生まれ、「カバラ」「魔術」「魔法修行」や「神秘主義」などに関するさまざまな著作を残した研究者・思想家として知られます。
といっては、誰もタロット遊び(占い)などは、しなくなるのでしょうから !?
占いは、未来を予知したいという世俗,文化です。
タロットは、占いの分類では、卜術(卜占)に分類されます。
卜術(卜占)とは、偶然性に必然性を見出す占いだと言えるでしょう。
タロットカードや易断のように、何か特定の情報には基づかず、質問に対して何のカードが出たか、何の卦が出たかにより、答えを導いていく占いです。
一般的にその人の性格や大きな運命など、ころころと変わらないであろうものを占うのには適しません。
タロット占いは、ジプシー占い?
トランプ占いは、タロットカードよりも古いといわれます。
タロットカードが占いに使われ始めたのは18世紀中頃のことで、それ以前はトランプ(プレイングカード)が主流に使われていました。
最新のタロット研究において、タロットはプレイングカード(トランプ)から発展したらしいことが分かっています。
現在ではタロットカードより歴史が古いとされる、プレイングカード(トランプ)。
しかし、トランプもタロット同様、その起源は諸説あり、古代エジプトだともインドだとも、さては中国だとも言われていて、実際のところ起源は分かっていません。
トランプ占いの記録も16世紀には存在しており、発見されている18世紀のタロットカード占いの記録より古いものになります。
このトランプ、タロットカードより昔から占いに用いられてきました。
タロットが占いの道具として見出されたのが18世紀後半で、それ以前のカード占いと言えば、トランプを用いるものでした。
一説によると、古くインドで使われた「タロット」という占い用具がタロットカードに変化していき、ジプシーによって西洋に紹介されたものが起源ではないかとされています。
中国起源説では、中国の唐の時代に「葉遊び」と呼ばれるゲームが発明されました。
この「木の葉遊び」がヨーロッパに流入した可能性もあります。
この特徴は、天文学の計算に精通している学者が発明したため、このトランプは暦の計算に関連しています。
また、このトランプは、小アルカナとの共通点があります。
ジプシー占いがヨーロッパに広まったのは、ナポレオンの妻ジョセフィーヌと親交の深かったルノルマン婦人によるものだと言われています。
ジプシー占い(ジプシーうらない)は、タロットカードの起源とされており、インドからヨーロッパへ放浪の旅をしていたジプシーの中で発祥した占いの一種です。
現在は絵の描いたカードを用いて占っているが、元来は、ジプシーたちが枝や木の葉を使っていたと言われています。
ルノルマン婦人は、ナポレオンがドイツ、オーストリア、ロシアを支配する数年前に「王の中の王になる」と予言し、戦線のたびに助言していたといわれています。
「ジョゼフィーヌと離婚すれば、あなたは、大きく運を失うでしょう。」
ナポレオンは、その後、ジョゼフィーヌと離婚しましたが、やがて、大きな敗北を喫しています。
ちなみに、その後、ルノルマンの名に寄せて、タロットの小アルカナを独立させたルノルマン・カードは、作られました。
当時の彼女は、高価なタロットの代わりに、安くて入手しやすい「ピケ」とよばれた32枚組のトランプで占っていました。
彼女の占いは、ナポレオンがエジプト遠征で手に入れて秘蔵した古代エジプトのファラオの「ジオマンシー(土占い)」「運命の書」とも関連があるといわれます。
また、優れたサイキック能力でもって、貴族や富豪からかなりの信頼を得ていました。
エジプトピラミッドは、ファラオの冥界からの再生願望を現す陵墓です。
「運命の書」「ジオマンシー(土占い)(geomancy )」は、風水の英訳として用いられています。
現代の西洋において、「ジオマンシー」は、風水など世界各地の「地相術」を指す言葉としても、用いられています。
元々のジオマンシーは、ギリシア語の geōmanteía に由来します。
これは、「大地による予言」または「大地の呪術」を意味します。
ジオマンシーは、様々な物語や劇のなかに、神話や預言として、話の中に組み込まれてきました。