1.10月度月例上映会開催連絡
(1)日時:2018年10月12日(第2金曜日)午後1時30分より。
(2)場所:東川崎町老人憩いの家 (神戸市中央区 東川崎 6-4-13)
神戸市立盲学校から徒歩3分
(3)特記:
①11月の県民会館県民ホール発表上映会の準備
(上映プログラム最終確認、案内状ワッペン貼り、役割分担決定、当日のタイムスケジュール確認等)
②当日上映作品の最終チェック映写(各自出品作品DVD・預かりDVDを持参の事)
③2018年度の前期・後期の会費未納分徴収。
④その他 時間が余れば各人最新作の上映。
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2.9月度月例上映会開催報告
(1) 日時 2018年9月15日(土) 午後1時半から4時半
(2) 出席者 豊田会長、石川、北沢、今井、上中、松谷、横山 計7名
(3) 欠席者 広瀬、和田 計2名
(4) 遠隔地会員 山下、坂井 計2名 ※坂井さんの作品は横山がDVDで持込み上映。
3.講評 (上映順)
(1)山下作品 【女だけの相撲大会】12分45秒 ・・ 11月上映会作品(内容確認)
山下さん撮影、豊田会長編集の力作が登場しました。
北海道在住の山下さん、地元の福島町で行われた「女だけの相撲大会」に行ってきました。
本人も楽しんで撮影したという映像は、ラッシュで5時間の大容量です。
ビデオ制作を始めてから1年も経っていない山下さんには、5時間のラッシュを10分前後にまとめるのは至難の業でしょう。
そこで豊田会長に編集を頼んできました。そうして出来上がったのが本作です。
厳密には山下作品ではありませんが、せっかくのダイヤモンドを捨ててしまう手はありません。
こういうのもまた味があっていいものです。
豊田会長は先月よりちょっとだけ修正を加えてきましたが、その箇所がまたいい感じです。
トーナメント表が、主たる映像の透かし絵の様に背景として現れるなかなか憎い演出です。
そのトーナメント表の見せ方に、先月石川さんから注文を貰っていたので、内容を反映させてきました。
とてもいい感じです。ほぼこれで発表上映会用として完成です。
(2)坂井作品 【柴犬ゆき 散歩事情】8分 ・・ 11月上映会用に練上げ提出
坂井さんは、高野先生の講評を真正面に受け止め素直に丁寧に追加編集してきました。
坂井さんのご実家・小田家の愛犬柴犬ゆきは、まだ生後1年数か月の若犬です。
身体の中でうねる筋肉を躍動させたくてたまりません。
ご主人様とその家族に連れて行ってもらう散歩が大好きなのです。
しかし、ご実家では坂井さんのお母さんは80代のご高齢だし、すぐ上のお兄さんは膝を悪くして活動量の豊富な若犬を満足させる激しい運動ができません。
少しでも長く激しく運動させてもらいたい「ゆき」と、少しでも楽に早く終わらせたい「ご実家の家族」との、散歩の攻防戦が毎日行われているのです。
それがこの作品のテーマです。愛くるしい柴犬の姿態には、視聴者の目を引き付けて離さない魅力が溢れています。
編集すればするほど映画の様になってきます。作品の進化にワクワクしてきます。
来月の締め切りまでに、もうひと手間かける様子です。
我々神戸映像クラブのメンバーは、最初の1作目から見ているのでその変化には案外鈍感です。
県民会館の会場で初めてこの作品をみるお客様の反応が楽しみです。
(3)松谷作品 【半夏生 七夕夜市】6分 ・・ 11月上映会用に練上げ提出
松谷さんも、高野先生の講評を受け(豊田会長の指導も受けた?)丁寧に再編集してきました。
松谷さんがこよなく愛する、我が郷土明石! なかでも魚ん棚はご自身の父親方の鮮魚店が店を出しており活躍中です。
思い入れはとても深い。そんな明石の魚ん棚の夜祭が、毎年半夏生の頃に行われます。
その楽し気な祭りに取材して作成した作品です。
さて、先月に提出してきた内容に比べると、BGMも楽しそうなテンポのいい曲に変わっています。
BGMは個人の趣味だという見方もありますが、楽しい映像には、やはり楽しそうな曲が似合います。
イントロも大きく変わり簡潔になってきました。
高野先生が講評でおっしゃっておられた、子供の楽しそうな顔のアップは、撮り直しが聞きませんが残っている映像の中から吟味して差し替えます。
「松谷さんの作品はスッキリしてきたね」と、遠隔地会員の評判もなかなかいいようです。
(4)北沢作品 【さよなら】7分 ・・ 11月上映会用として作品差替え提出
北沢さんは、先月の高野先生の講評を受け、先生の要望に応えられるカットがないとの事で作品の差替えをしてきました。
それが今回の「さよなら」です。タイトルだけでは全く内容を推し量る事の出来ない作品です。
「タイトルは大事だ。何も知らない人はタイトルだけで勝手に内容を想像して観に来る」と、高野先生は先月の和田作品の講評で言っておられましたが、この作品に関していえば「はずれ」た様な気がします。
タイトルと内容が全然結びつかず、じんわりとした抒情性もあり、なかなかいいのです。
ご家族とご自身の思い出がしみ込んだピアノとエレクトーン。
今は長野県の北沢さんのご実家に保管されていますが、当時は芦屋の北沢家のマンションに置かれ、娘さんとご自身が四季折々に暖かなメロディを奏でてきた歴史があります。
北沢さんご自身もエレクトーンではかなりの腕前となり、あと一歩で指導者の資格を得られる所まで上達しました。
「よし、もう少し頑張ってみるか!」と思っていた矢先に、阪神淡路大震災で被災します。
住んでいたマンションは建て替えとなり、ピアノとエレクトーンは長野県の実家に保管される事になりました。
それから幾星霜。いまでは弾く者もなくひっそりと実家で埃をかぶるだけとなってしまいました。
北沢さんご自身もご高齢である事から、無住となっている長野県の実家をどうするのか、決断する日も近づいています。
ピアノとエレクトーンはどうなるのか?
そして、とうとうその日がやってきました。鍵盤には娘たちとご自身の思い出が染みついています。
実家から丁寧に搬出されるピアノとエレクトーン。それは、物であって物ではなく自分の人生の一部なのです。
映像を観ている者の心の襞に、シンシンと滲みこんでくる哀切の想い。
とてもいい作品だと思います。
(5)今井作品 【少し離れてみる氷河】5分30秒 ・・ 通常視聴用
これは、先月上映した「落日のタルチョ」の兄弟バージョンとでもいうべき作品です。
今も未踏峰の高峰・梅里雪山が見える中国雲南省の徳欣(トッキン)という村で「落日のタルチョ」は撮影されました。
この作品は、そこへ行く途中に立ち寄ったミンギョン氷河を見物した時のものです。
険しい山道を長い事、馬の背に揺られながら氷河の見える所まで行きます。
ご本人は、馬の背からビデオ撮影をするのですが、手振れがどうのこうのと作品中では言っていますが、視聴者は、それよりも狭い山道でそんな事をしていたら崖から転げ落ちてしまうのではないかと、ハラハラしてしまいます。
編集をしくじったとの事で、16:9で撮影しているものを4:3で編集しています。
そのせいか馬の映像や、梅里雪山など縦長になっており不思議な印象の映像です。
もしかしたら、今井さんはわざと16:9で撮影した映像を4:3で編集したのではないかしら。
どうなるかを試したのではないの?という気になってくるから不思議です。
(6)上中作品 【書写山 圓教寺を描く】8分45秒 ・・ 通常視聴用
上中さんのこの作品は、上中さんが所属する版画の会の撮影旅行で、姫路の書写山に行った時のものです。
新緑の書写山圓教寺の境内を版画の仲間と歩き回り、版画の画題になりそうな場所をスケッチして帰って来たという内容です。
ご本人は「BGMもまだ貼り付けていないラッシュです」と言っておられますが、鰻の白焼きの様なこの品を見ていると素朴な味があって、かえっていい感じに思えます。
もしかするとつまらない映像にBGMを貼り付けて誤魔化しているのは、こっちの方ではないのかな?
という気になってしまいました。
(7)豊田作品 【信仰の山 恐山】7分 ・・11月上映会用として作品差替え協議
豊田さんは、高野先生に講評をいただいた先月発表の「神戸の歴史」の制作続行を断念しました。
替わりに、昔、故坂口さんの撮影素材で編集を依頼された青森県の恐山を描いた作品を持ち込んできました。
豊田さんの枠を使って故坂口作品として上映したいとのご意向です。
しかし、この作品は2年前に坂口さんご自身が、高野先生ご臨席の月例会で上映し先生が酷評された作品です。
皆、その時の事をまだよく覚えており、結局、手直しを入れずに上映するのは無理だとの意見が多数でした。
ナレーションが一切なく霊気漂う映像とテロップだけで、恐山とそこにお参りに来る人たちの雰囲気を伝えよう、との意図は理解できるものの、テロップが映っている時間が短いうえにテロップそのものがはっきり見えない箇所もあるのです。
撮影素材そのものが豊田さんの手元になく、訂正編集する事もできません。
やはり豊田さんこのままでは無理でしょう。
さて、豊田さんは、果たしてどんな作品を来月が締め切りの月例会に持ってくるのでしょうか。
4.編集後記
(1) 今月の作品
上記神戸映像クラブのメンバーの作品以外に、11月の県民会館の発表会で上映される、他友好クラブの作品3作が上映された。
①神戸ビデオクラブ【トンビの子育て】7分
②明舞ビデオ友の会【春の舞姫 ギフチョウ】6分
③兵庫ビデオサークル【まほろば サマーホースショー】9分
※尚、作品の上映以外に下記のテーマで問題提起があり、今後の取り扱いと位置付けについて議論を行った。
【テーマ】
①神戸映像クラブのメンバーの作品をSNSにアップする事に関して。
・ONEDRIVEでの招待メール、ブログ、facebook等の使い分けとそれらの効用と弊害。
・著作権保護されている楽曲のBGMを取り込んでいる可能性のある作品の位置づけと今後の取り扱い。
②神戸映像クラブメンバーの過去の名作の今後の取り扱いについて(故人の作品の上映について)
今まで、このような話は上映会後に近くのコーヒーショップで雑談として話される事が多かった。
しかし、このテーマは神戸映像クラブの今後の方向性を展望する重要な要素を含んでおり、いづれはハッキリしておく必要があった。
長い時間を費やした割には、すっきりした結論には至らなかったが、月例会の中で真剣に論議されたのは大変有意義であったと思う。
更に、メンバー個々の、作品に対する考え方の相違を知る事ができたのは無駄ではなかったと思える。
(2)その他
神戸映像クラブの個別メンバーの作品の内容は、別途、facebookでアップしております。
詳細をご覧になりたい方は、そちらをご確認下さい。
(一部メンバーの作品では本人の希望によりアップロードしていないものもありますので承知おきください)。
※facebookアドレス→ https://www.facebook.com/kobe.eizouclub/
以上