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「理想的な淡水水槽」 3.2. オープンアクアリウム


デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」

3.2. オープンアクアリウム


近代の水槽の歴史において、吊り下げ式照明の導入は「開放された水槽(オープンアクアリウム)」という革新をもたらした。100年以上前は日光が唯一の光源であったため、水槽を窓に近づけて置いていた。この時代の水槽ではCyperus(カヤツリグサ科)の仲間やNymphoides humboldtianaなどの植物が水面で育っていた。

蛍光灯で上部を覆われた水槽では浮き草や抽水性植物を育成することはできない。さらに水槽を上から眺めることができず、我々は水槽の側面から鑑賞せざるを得なかった。

オープンアクアリウムの再発見が、アクアリアナーと水槽に生きるすべての動植物を一つの共同体にしたのである。家で飼われているペットも含め、家族すべてが一層水槽に興味を持って近づくようになり、水面で成長したり花を咲かせている植物に気づくようになった。さらに魚への給餌や水草の世話、水交換、そして水槽の維持に欠かせない日々の観察などの重要な作業が容易になったのである。

オープンアクアリウムの利点についてもう1点述べなければならないことがある。水槽の水が激しく蒸発することにより、室内の湿度・温度の変化が改善されるのである。暖房により暖め過ぎた部屋に起こりがちな不利益は、オープンアクアリウムがある部屋では見られない。また蒸発による水位の低下を補うために水の補充や水替えを定期的に行うことになり、これは水質の維持に大きく寄与する。


オープンアクアリウムの登場により、長い間水槽で使用されることがなかった植物を
もう一度水槽で育てることができるようになった。その多くは注目に値する美しさを持つ。
しかしペットが簡単に水槽に近づくことができるという問題点もある。



アオウキクサの外側にはSalvinia(サルヴィニア)や、
世界で最も小さな花を咲かせるWolffia arrhiza(ミジンコウキクサ)がある。



オープンアクアリウムでは様々な花が楽しめる。
写真はNymphoides humboldtiana(ニムフォイデス・フンボルティアナ)の花。



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