きみの靴の中の砂

冬の果実

 

 

 すっかり冬枯れた街の
 舗道に沿った垣根の先に
 蜜柑色の
 握りこぶし程の果実が
 七つ、八つ実を結ぶ。

 遠目には
 温暖な土地に幾千にも実る
 晩白柚(ばんぺいゆ)や不知火(しらぬい)の仲間なのだろう。

                    

 ほんの数日なのに
 随分長いこと
 きみに逢っていないような気がする。
 
 

 

【Yasuhiro Abe - Double Imagination】
 
 
 
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