インドネシアのジョコウィ大統領は2019年8月26日に、以前から述べていた首都移転計画の移転先を東カリマンタン州東部に決定したと発表した。
新首都移転計画は国会の承認を得る必要があり、現時点で判明している事柄を要約する。

WHY そもろんりなぜ首都移転(´・ω・`)?
移転を進める理由を大別すると2点に集約される
安全保障上の理由:現在の首都は大気汚染、渋滞が酷く、災害にも脆弱
経済上の理由:ジャワ島にインドネシア成長の恩恵が集中している
安全保障上の理由は上記で理解できると思う。経済上の理由については、ジャワ島には人口の54%(1億5400万人)が住んでおり、GDPの58%がジャワ島から産み出されている。特に首都であるジャカルタには、あらゆるものが集中しており、それが多大な悪影響を与えている。一例として、JICA(https://www.jica.go.jp/project/indonesia/019/outline/index.html)によれば、地下水を過剰に組み上げている影響で、ジャカルタは2000年以降2m以上地盤が沈下しており、都市面積の6割が海抜0メートル以下になっている。また大気汚染は世界1、2位の酷さである。
大統領の考えとして、安全保障及びジャワ島以外の成長を促進するために、首都移転を決断したということらしい。
そしてカリマンタン島を選んだ理由としては、インドネシアの中心に位置し、災害機能に強く、広大な国有地があり土地取得費用が節約できることが挙げられている
PLAN どのようにすすめる?
移転は3つのフェーズに分けて実施し、インドネシア独立100周年の年である2045年までに移転を完了させる計画である
第1フェーズ 2024年までに完了: 行政府、立法府、司法の機関の移転
第2フェーズ 2029年までに完了: 公務員、軍人等の国に属する機関で勤務する人向けの住宅整備
第3フェーズ 2045年までに全ての移転完了: 国立公園や民間人向け住宅の整備
新首都は行政機能に特化し、中央銀行等の金融に関する機関はジャカルタに残る。つまり行政都市としての新首都、商業・金融都市としてジャカルタと役割を分ける予定である。
余談だが、2024年は大統領任期が終了する年で、2045年はインドネシア独立100周年の年であり、それぞれを意識した上で計画は作成されていると思われる。
Budget 移転に係る費用と誰が負担するの(´・ω・`)
移転費用は466兆ルピア(約3兆5,000億円)
国が直接負担するのは総額の19%、残りはPPP(官民パートナーシップ)等を活用する
補足
実は歴代のどの政権も首都移転を検討したことがある。インドネシア初代大統領であるスカルノ大統領は1957年に移転構想を述べたことがあり、スハルト大統領、前インドネシア大統領であるユドヨノ大統領も構想を披露したことがあるが、いずれも実現に至っていない。つまり国民的には昔きいたことがある話だな = いまのところ本当に実施するのかどうか様子見のレベルに留まっていると思われる。
なお、世論調査機関の調査によると、首都移転に対して35.6%が賛成、39.8%が反対と回答している。ジャカルタに限定すると95.7%が反対している。
国会で首都移転の承認がおりたら、計画は実行にうつされると思われるが、それまでに計画の変更等紆余曲折が予想される(´・ω・`)
新首都移転計画は国会の承認を得る必要があり、現時点で判明している事柄を要約する。

WHY そもろんりなぜ首都移転(´・ω・`)?
移転を進める理由を大別すると2点に集約される
安全保障上の理由:現在の首都は大気汚染、渋滞が酷く、災害にも脆弱
経済上の理由:ジャワ島にインドネシア成長の恩恵が集中している
安全保障上の理由は上記で理解できると思う。経済上の理由については、ジャワ島には人口の54%(1億5400万人)が住んでおり、GDPの58%がジャワ島から産み出されている。特に首都であるジャカルタには、あらゆるものが集中しており、それが多大な悪影響を与えている。一例として、JICA(https://www.jica.go.jp/project/indonesia/019/outline/index.html)によれば、地下水を過剰に組み上げている影響で、ジャカルタは2000年以降2m以上地盤が沈下しており、都市面積の6割が海抜0メートル以下になっている。また大気汚染は世界1、2位の酷さである。
大統領の考えとして、安全保障及びジャワ島以外の成長を促進するために、首都移転を決断したということらしい。
そしてカリマンタン島を選んだ理由としては、インドネシアの中心に位置し、災害機能に強く、広大な国有地があり土地取得費用が節約できることが挙げられている
PLAN どのようにすすめる?
移転は3つのフェーズに分けて実施し、インドネシア独立100周年の年である2045年までに移転を完了させる計画である
第1フェーズ 2024年までに完了: 行政府、立法府、司法の機関の移転
第2フェーズ 2029年までに完了: 公務員、軍人等の国に属する機関で勤務する人向けの住宅整備
第3フェーズ 2045年までに全ての移転完了: 国立公園や民間人向け住宅の整備
新首都は行政機能に特化し、中央銀行等の金融に関する機関はジャカルタに残る。つまり行政都市としての新首都、商業・金融都市としてジャカルタと役割を分ける予定である。
余談だが、2024年は大統領任期が終了する年で、2045年はインドネシア独立100周年の年であり、それぞれを意識した上で計画は作成されていると思われる。
Budget 移転に係る費用と誰が負担するの(´・ω・`)
移転費用は466兆ルピア(約3兆5,000億円)
国が直接負担するのは総額の19%、残りはPPP(官民パートナーシップ)等を活用する
補足
実は歴代のどの政権も首都移転を検討したことがある。インドネシア初代大統領であるスカルノ大統領は1957年に移転構想を述べたことがあり、スハルト大統領、前インドネシア大統領であるユドヨノ大統領も構想を披露したことがあるが、いずれも実現に至っていない。つまり国民的には昔きいたことがある話だな = いまのところ本当に実施するのかどうか様子見のレベルに留まっていると思われる。
なお、世論調査機関の調査によると、首都移転に対して35.6%が賛成、39.8%が反対と回答している。ジャカルタに限定すると95.7%が反対している。
国会で首都移転の承認がおりたら、計画は実行にうつされると思われるが、それまでに計画の変更等紆余曲折が予想される(´・ω・`)
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