今回テストするのは、ビデオ会議サービスの「Zoom」。手軽にビデオ会議が行なえるサービスとして注目をあつめたZoomで、CPUの違いがどのように影響するのかをチェックする。
テストするCPUとその他の機材は以下のとおり。
ビデオ会議中のCPU使用率を測定。バーチャル背景の有無による差もチェック
Zoomでは、4人でビデオ会議を実行したさいのCPU使用率を測定して比較する。ビデオの解像度は送受信とも640×360ドットで、グリーンスクリーンなしでバーチャル背景を利用可能なCPUに関しては、標準で用意されている動画背景の「Beach」を適用したさいのCPU使用率も測定した。
テスト時のZoomクライアントアプリはバージョン5.2.1で、CPU使用率はHWiNFO v6.28を用いて、ビデオ会議中の平均値(約1分間)を測定した。
測定の結果が以下のグラフだ。CPU使用率がもっとも低い数値だったのはCore i9-10900Kで、以下Core i5-10600、Core i3-10100と続いている。
なお、映像については送受信側ともに24fpsを超える程度のフレームレートで動作しているのだが、CPU使用率が高かったCore i3-2105とCore i5-2500Kの2モデルは、ビデオ会議中に受信側のフレームレートが自動的に15fpsに引き下げられていた。つまり、両CPUのCPU使用率は、CPU負荷そのものがほかより軽くなっている状態での数値である。
ビデオ会議自体でCPUの使用率が100%に達するCPUはなかったが、コア数や世代の古いCPUではバーチャル背景機能をフルに利用できず、一部のCPUはフレームレートを自動的に引き下げられるなど、CPUの違いによってビデオ会議の質に差が生じる結果となった。
これまで、オフィスワークは比較的CPUパワーを必要としない用途であると考えられてきたが、ビデオ会議で資料や意見を共有するテレワークが身近になったいま、その考えを改める時期であると言えよう。
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