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新CPU採用で筐体も刷新したゲーミングPC、マウス「G-Tune P5」

2020-08-07 16:26:38 | ニュース

マウスコンピューターは7月16日、プロセッサに第10世代Core i7、GeForce GTX 1650のメモリをGDDR5からGDDR6へ、新筐体などを採用した新しい「G-Tune P5」を発表した。編集部から実機が送られて来たので試用レポートをお届けしたい。

旧モデルからパワーアップした新G-Tune P5

旧モデルとなる2019年版のG-Tune P5は、Core i7-9750H、GeForce GTX 1650(GDDR5)、少し厚みがあり重い筐体、タッチパッドが2ボタン式……といった感じだった。正面から見た感じは新モデルに似ているが、横から見ると結構分厚く、放熱用スリットの形状もかなり異なる。

対して今回ご紹介する新型2020年版G-Tune P5は、第10世代Core i7-10750H、同じGeForce GTX 1650でもメモリがGDDR6へ。同社によると性能的にCPUで約7.8%(CINEBENCH R20/シングルコア比)、dGPUで約6.2%(3DMark Fire Strike Graphics Score比)向上しているとのこと。さらに薄型/軽量化の新筐体、1枚プレート式のタッチパッドなど、プロセッサ以外にもいろいろ改良されている。おもな仕様は以下のとおり。

マウス「G-Tune P5」の仕様

プロセッサ

Core i7-10750H(6コア12スレッド/2.6GHz~5.0GHz/キャッシュ 12MB/TDP 45W)

メモリ

8GB/PC4-21300 DDR4 SODIMM(2スロット空き1/最大32GB×2)

ストレージ

NVMe SSD 256GB

OS

Windows 10 Home(64bit)

ディスプレイ

15.6型IPS式フルHD(1,920×1,080ドット)、非光沢、HDMI/Mini DisplayPort

グラフィックス

GeForce GTX 1650(4GB/GDDR6)

ネットワーク

Gigabit Ethernet、Wi-Fi 6対応、Bluetooth 5.0

インターフェイス

USB 3.1 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×2、USB 2.0 Type-A×1、カードリーダー、100万画素Webカメラ、音声入出力

キーボード

日本語バックライトキーボード(1ゾーン設定対応 RGB LED/104キー/キーピッチ約19.0mm/キーストローク約1.8mm)

バッテリ駆動時間

約10時間

サイズ/重量

359.5×238×22.8mm(幅×奥行き×高さ)/約2.02kg

Web販売価格

119,800円(税別)から。Office Personal 2019搭載モデルは価格139,800円(同)から

プロセッサは第10世代Comet LakeのCore i7-10750H。6コア12スレッドでクロックは2.6GHzから最大5.0GHz。キャッシュは12MB、TDPは45W。旧モデルと比較して一番の違いはこことなる。

 メモリはPC4-21300 DDR4 SO-DIMMの8GB×1。従ってシングルチャネル作動だ。メモリスロット自体は2つあり、最大32GB×2の計64GBまで対応している。ストレージはNVMe SSD 256GB。OSは64bit版Windows 10 Homeを搭載する。

 グラフィックスはGeForce GTX 1650(4GB/GDDR6)。SKU自体は旧モデルと同じだが、先に書いたとおり、GDDR5からGDDR6へ変更され、その分、性能が向上している。外部出力用にHDMIとMini DisplayPortを装備。ディスプレイは、非光沢でIPS式の15.6型フルHD(1,920×1,080ドット)。

 ネットワークはGigabit Ethernet、Wi-Fi 6対応、Bluetooth 5.0。Wi-Fi 6対応はポイントが高い。その他のインターフェイスは、USB 3.1 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×2、USB 2.0 Type-A×1、カードリーダ、100万画素Webカメラ、音声入出力。またRGBキーボードバックライトも搭載している。

 サイズは359.5×238×22.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量約2.02kg。旧モデルが約2.3kgだったので結構軽くなった。バッテリ駆動時間は約10時間。Web販売価格で119,800円(税別)からとなる。

 なおカスタマイズでは、Windows 10 Pro、メモリ16GB/32GB/64GB、SSD 256GB(高速)/512GB(普通/高速)/1TB(普通/高速)、追加用のSSDまたはHDDなどを選択可能だ。

筐体はオールブラック。カテゴリ的にはゲーミングPCであるが、クリエイターなど他の用途で使っても違和感のないデザインだ。厚み22.8mm、重量約2.02kgと言うこともあり、見た目より持った感じは軽く、内容の割には軽量級となるだろうか。

 前面はパネル中央上にWebカメラ。上左右は狭額縁だ。本体側面右側にステータスLED。左側面にロックポート、USB 3.0 Type-A×1、USB 2.0 Type-A×1、音声入出力。右側面にGigabit Ethernet、USB 3.0 Type-A×1、USB 3.1 Type-C、カードリーダ。そして後ろ側面にMini DisplayPort、HDMI、電源入力を配置。裏は手前左右にスリットにスピーカーがある。付属のACアダプタは、サイズ約130×65×25mm(幅×奥行き×高さ)、重量416g、出力19.5V/6.15A。

 キーボードはプログラマブルなRGBバックライトを備えたアイソレーションタイプでテンキーつきの104キーだ。主要なキーピッチは約19mm。手前やテンキーなど一部狭くなっているが、とくに目くじら立てるほどでもないだろう。打鍵感はストロークが約1.8mmと割と深めで、跳ね返りも結構ある。タッチパッドは1枚プレート型だ。旧モデルでは2ボタン式だったこともあり、ボタンがない分、面積が広くなっている。

 15.6型のディスプレイは非光沢で眼に優しく、コントラスト、視野角は良好。明るさは少し暗めで色域は狭めだ(と言ってもsRGBのレベルはある)。

 i1 Display Proを使い特性を測ったところ最大輝度は260cd/平方m。やはりそれほど明るくない。標準の120cd/平方mは、最大から-5が136cd/平方m、-6が110cd/平方mとなった。従って前者で計測している。黒色輝度は0.145cd/平方m。つまり、(目視可能かは別として)若干黒が浮く。リニアリティは、ほぼ直線なのだが揃っているR・Gに比べてBだけズレているのがわかる。

振動やノイズは試用した範囲ではとくに気にならなかった。発熱は負荷をかけるとキーボード上のスペースが熱を持つものの、キーボードやパームレストまでは降りて来ないため大丈夫だ。

サウンドはスピーカー用のスリットが斜め下向きになっているため、耳には直接音と間接音の両方が届く。幅もあるためステレオ感は十分なのだが、音質以前にパワーが足らない。ゲーミング用と言うこともあり、もっとガンガン鳴ってほしいところか。

Core i7とGeForce GTX 1650でノートPCとしてはハイパフォーマンス

初期起動時、スタート画面(タブレットモード)は1画面。ユーザーサポートグループがプリインストールとなる。デスクトップは壁紙のみの変更とシンプル。

操作感は、一般的なPCとしてみた場合、Core i7/8GB/NVMe SSD/GeForce GTX 1650と言うコンビネーションなので十分快適だ。

ストレージはNVMe SSD 256GBのSK HYNIX「HFS256GD9TNG-L2A0A」(PCIe Gen3/256GB/M.2 2280 S2)。同社の仕様によると256GBモデルでSequential Read:3,100MB/s、Sequential Write:1,300MB/s。CrystalDiskMarkのスコアはほぼそのまま出ている。C:ドライブのみの1パーティションで約237.24GBが割り当てられ空き203GB。

Gigabit EthernetはRealtek製、Wi-FiとBluetoothはIntel製。GeForce GTX 1650はCUDAコア896、メモリ4,096MB/GDDR6。前半にも書いたが旧G-Tune P5ではGDDR5だった。

おもなプリインストールのソフトウェアは、「Control Center 3.0」、「Fan Speed Setting」、「Flexikey」、「Fn Hotkeys and OSD」、「LED Keyboard Setting」、「McAfee Personal Securty」、「Windows 10ユーザーガイド」(PDF)、「飯山の自然」、「世界級リゾートへようこそ。山の信州」、「乃木マウスギャラリー」、「ハードウェアマニュアル」(PDF)など。

Control Center 3.0は名前のとおり本機のコントロール系がまとまっている。Power Modes、Flexikey、LED Keyboard Setting、Fan Speed Settingと4つあるが、Power Modes以外は外部プログラムとなる。

ベンチマークテストは、PCMark 10、PCMark 8、3DMark、CINEBENCH R20、CrystalDiskMark、PCMark 10/BATTERY/Modern Officeを実施してみた。

CPU/dGPUに関連する各スコアは、構成がほぼ同じのデルのXPS 17(Core i7-10750H、GeForce GTX 1650 Ti)と非常によく似ている。シングルチャネルの影響も少なそうだ。Core i7-10750H+GeForce GTX 1650だとおおよそこの辺りと言う目安になるのだろうか。

PCMark 10/BATTERY/Modern Officeは6時間38分(キーボードバックライトオフ。明るさ、バッテリモードなどはシステム標準)。仕様上は最大10時間なので数時間短いものの、比較的負荷がかかるテストなので仕方ないところ。

【表】ベンチマーク結果

PCMark 10 v2.1.2177

PCMark 10 Score

4,544

Essentials

9,238

App Start-up Score

13,893

Video Conferencing Score

7,206

Web Browsing Score

7,877

Productivity

7,034

Spreadsheets Score

8,927

Writing Score

5,543

Digital Content Creation

3,919

Photo Editing Score

6,694

Rendering and Visualization Score

2,667

Video Editting Score

3,373

PCMark 8 v2.8.704

Home Accelarated 3.0

3,726

Creative Accelarated 3.0

3,744

Work Accelarated 2.0

5,129

Storage

5,052

3DMark v2.12.6964

Time Spy

3,518

Fire Strike Ultra

1,900

Fire Strike Extreme

4,036

Fire Strike

8,417

Sky Diver

24,368

Cloud Gate

30,599

Ice Storm Extreme

83,546

Ice Storm

76,448

CINEBENCH R20

CPU

2,543 pts(7位)

CPU(Single Core)

487 pts(1位)

CrystalDiskMark 6.0.0

Q32T1 シーケンシャルリード

3111.613 MB/s

Q32T1 シーケンシャルライト

989.559 MB/s

4K Q8T8 ランダムリード

543.593 MB/s

4K Q8T8 ランダムライト

734.073 MB/s

4K Q32T1 ランダムリード

497.540 MB/s

4K Q32T1 ランダムライト

432.019 MB/s

4K Q1T1 ランダムリード

28.848 MB/s

4K Q1T1 ランダムライト

152.688 MB/s

以上のようにマウス「G-Tune P5」は、第10世代のCore i7、メモリ8GB、ストレージNVMe SSD 256GB、GeForce GTX 1650(4GB/GDDR6)を搭載した15.6型ゲーミングノートPCだ。旧モデルと比較して、プロセッサだけでなく、薄型軽量化など、大技小技とさまざまな改良が施されている。カスタマイズでメモリやストレージを増強でき、用途や予算に応じた構成が選べるのも魅力的だ。

 GeForce GTX 1650なのでゲーミング用としては超高性能ではないものの、それなりに速く、仕様上とくに気になる部分もない。比較的安価にこのクラスが欲しいユーザーにおすすめしたい1台と言えよう。


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