今日の一枚は、鬱陶しい梅雨の時期を爽やかに過ごし、来るべき夏の暑さを軽減する作品。
婦人倶楽部
「旅とフェリー」
2017/6/14リリース
GRAND PACIFIC WORK
GPWF-0002
佐渡島在住の婦人による覆面ユニット(笑)のシングルです。
スカートの澤部渡くんや辻林美穂さんといった私好みのポップスを手掛けるクリエイターを輩出する昭和音楽大学出身のクリエイター、佐藤望(ムッシュレモン)くんが手掛ける音が本当に素晴らしいです。
彼はカメラ=万年筆という、もっとエッジの立ったユニークなポップスを演るユニットでも活動しているのですが、この婦人倶楽部に関しては自然豊かな佐渡の風景が見える様な楽曲が都会的なポップサウンドで色付けされていて親しみやすいのが好みに合うんです。
渋谷系という言葉はそんなに好きではありませんが、古今東西の様々な音楽を咀嚼して普遍性を持つポップスを構築するという形は共通点を感じます。
ご婦人方のヴォーカルの心地良さも特筆もの。ムッシュレモンの豊かな音楽的素養から作られるトラックと相まって気持ちが軽くなります。
そして、このご時世このタイプの音楽としては珍しく生楽器が満載なのも嬉しい。ドラム:荒山諒、ベース:上野恒星、ギター:君島大空、フルート&ピッコロ:渡邊麻美、サックス:大石俊太郎、コーラス:やなぎさわまちこ、という布陣が良いグルーヴを作り上げています。
勿論、佐藤望くんは曲作りからプログラミング、プロデュース、アレンジ、レコーディング、ミックス、マスタリングと八面六臂の大活躍(笑)
タイトルチューンの「旅とフェリー」が素晴らしいのは当然ですが、個人的には佐藤くんの推し曲「お茶うけ物語」が大好きです。こんなにオシャレにブルボンルマンドを歌う曲があるなんて!(というか、他にルマンドの事を歌ってるポップスがあるかも疑問ですがw)。新潟愛を感じます。
「夏は夏野菜」のソプラノサックスもイイ感じなんですよね~・・・というか、このシングルは不満に思う所が全くなかった気がする。それくらい好みにぴったりだった。
婦人倶楽部のシングルは早い段階でけっこう入手困難になる事がありますので、MVとか見て気になった方は買っておいた方が良いですよ~