
その4です。(ご来光までは写真を撮っていません。すいません)
よく眠れないまま翌朝午前2:00を迎えました。子供たちは疲れと眠気でなかなか起きません。準備自体は前夜に済ませていましたから、ぎりぎりまで寝かせました。
予定より少し遅れてスタートです。この時間の登山者は多いですね。昨日の午後よりずっと多い気がします。ヘッドランプの明かりが登山道で光の流れになっています。
ところで、子供のうち2人が軽い頭痛を訴えています。よく眠れなかったことで、軽い山酔いがでたみたいです。そうひどいものではないから、「行く」というのでスタートしました。ただ、ひどくなるようなら即下山を決めていました。ちなみに私はハイになっているのか、絶好調です。家内と次女も特に問題もありません。
ヘッドランプの照明が頼りの夜間登山に加え、急な登山道、薄い空気、それに疲れで、昨日よりはるかにゆっくりと足を進めます。子供たちは無口になり、登るのが苦痛になってきた様子です。子供たちを励ましながら少しずつ登っていきます。
休憩もたびたび取りましたので、想定した時間より大幅に遅れました。しかし、2人の頭痛がひどくならなかったのは幸いでした。
4:30ごろから東の空が明るくなり、9合鳥居を過ぎて、山頂直下の最後の岩場途中で5:00のご来光を迎えました。予定では山頂で迎える予定でしたが、ここからでも十分すぎるほど美しいご来光を拝むことができました。似たような写真ばかりですがご覧ください。
実際に見ると美しいですね。自然と手を合わせていました。また、朝日の赤色が辺りを照らす光景にも見とれてしまいました。周りからは数多くの歓声が聞こえてきます。
ご来光を迎えた場所から、山頂までは70mほどです。上の子2人は先を争うように登っていきました。下の子を励ましながらゆっくりと登ります。山頂の鳥居近くになると少し勢いが出たのか、先に登っていきました。
05:21。山頂に到着しました。子供たちも疲れやここまでの苦労を忘れたように喜びました。碑の周りは多くの登山者で混雑しています。
記念写真を撮るのも一苦労なようですから、ここから右に歩いて人が少ない場所に移動して、ブルーシートを広げて休憩と朝食です。山小屋で受け取ったお弁当と水(5人分)が予想外に重かったため、ホッとしました。
朝食後、子供2人は「少し眠らせて」とのことなので、私はビデオや写真撮影をして過ごします。家内はお店の偵察です。
雲ひとつ無く、風もほとんど吹かないほどの絶好の天気に恵まれ、想像していたよりかなり暖かく、防寒着を着ると暑いほどでした。帰ってから気象庁のデータを見ると朝は7℃、10時は12℃でした。
私が意外に思ったのが、ご来光を拝んだ後、お鉢めぐりを終えてすぐに下山する方が多いですね。明るくなってそう時間は経っていないのに下山の方々が列をつくっていました。ツアーの方々でしょうか? 時間が限られているツアーなら仕方がないことですね。私は貧乏性ですから、「せっかく登ってきて、こんな晴天ですぐに降りるのはもったいない!」ため、予定を変更して、しばらく山頂を満喫することにしました。
写真を撮る以外は座って、その素晴らしい景色を何も考えず眺めていました。何とも贅沢な時間でした。
へたくそですが、撮った写真の一部です。北アルプス方面を撮ったものがありますが、私はどれがどの山か分かりません。知り合ったアマチュアカメラマンの方にいろいろと教えてもらったのですが・・・・。ビデオで解説を記録しておけば良かったです。こんな写真ですが、山名などわかりますか?
↑この写真はクリックすると少し大きくなります
この後、ちょっと眠った子供たちは気分が良くなり、お鉢めぐりをすると言い出しましたので出発です。風が強く吹く日は危険と聞いていましたが、この天気のため快適に一周できました。
頂上を楽しんだ後、下山です。売店の前は登山者で賑わっていました。ちょっと見学してから、前を通って下山ルートに進みます。
10:30下山開始です。
ここからは単調で長い下山になりました。歩きやすいのは良いのですが、景色が単調でとても下山道が長く感じられます。
しかし、私にとって最も苦痛なのが「砂埃」です。私はコンタクトレンズを使っているため、このように砂埃の多いところは苦手です。砂埃が目に入ると痛いこと痛いこと。風はあまり吹いていないのですが、前を降りる方の足元の砂埃が舞います。仕方がないため、用意してきた水泳用のゴーグルを装着して歩きます(ちなみに、家族全員に持たせました)。
私のは安物なのでゴーグルに曇りが出てきますが、ひとまず快適になりました。
また、砂埃はカメラなどにも影響がありそうなので、食品密封袋に入れてからザックに仕舞い、必要最小限しか撮影しませんでした。特にデジカメは電源オンでレンズが出てくるタイプなので、砂埃が入らないように用心しました。以下は貴重?な写真です。
途中、残雪?万年雪?がありました。ちょっと汚れていましたが、子供たちはびっくりして珍しそうに見たり触ったりしていました。
そういえば、子供たちの頭痛は8合目あたりから徐々に消えていき、7合目に着くころには消えていました。家内は「足に負担がくる」と、登りより苦労しています。
なかなか終わらない下山道に飽きながら歩き続け、ついに6合目に到着して、5合目に向かいます。登りに通ったはずですが「こんなところ通ったっけ?」と不思議な気分です。
14:01。5合目到着です。多少のハプニングはありましたが、一人も怪我や病気になることなく無事終了です。振り返り、富士山を見上げて山の神様に感謝です。最高の登山をプレゼントしてもらいました。
登山中はなんだかんだと言っていた子供たちも、登山を終え満足げな表情です。
この後に下りの登山バスに乗り、河口湖駅から高速バスで今夜の宿の東京へ向かいました。時間が押していたので、5合目や河口湖駅でゆっくりできなかったのが心残りです。
高速バスの中ではみんなが爆睡。よっぽど疲れたのでしょう。私も缶ビール1本飲んだら気持ち良い揺れに寝ていました。
今回、素晴らしい条件で登山できたのもありますが、地元の方の親切や、山での出会いがとても印象に残りました。
富士吉田市では子供が落としたタオルを拾って走って追いかけてくれた高校生や、道を親切に案内していただいた方、8合目で出会ったアメリカ人の方や山頂のカメラマン氏など、出会った方々に感謝の旅でした。
富士山は、いつかまた登ってみたい山になりました。
ひとまず終わります。長文をお読みいただきありがとうございました。