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会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

「投資してはいけない会社」に思う

2006-12-09 | 会計・株式・財務
NIKKEI NETのマネー&マーケットに、著名ポートフォリオマネジャーによる
連載コラムがありまして、最新号が表題にあるテーマでした。

これは参考になると思いましたので、ご紹介しましょう。
ポイントだけを以下列挙してみます。
http://markets.nikkei.co.jp/column/rashin/personal.cfm?genre=q8&id=q89c4000_04&date=20061204
(リンクしていません。コピペで対応下さい。)
――――――――――――――――――――――――――――――――――

「投資してはいけない会社」

(1)ビジネスモデルそのものが崩壊

(2)甘い見通し、甘い予想

(3)事業の間違った多角化
  業績下方修正を避けるためにM&Aで利益の未達を補おうとする
 短絡的経営者にも気をつけろと。

(4)社名変更(過去を忘れてもらうことが狙い)

(5)株主との利益相反を平気でおこなう企業
安易なMSCB(転換価格修正条項付新株予約権付社債)の発行や
必要以上の過剰ファイナンス

(6)瞬間的好環境に現れる雨後の竹の子企業
  株式市場の雰囲気に乗っていつの時代にも同じカテゴリーに属する似た企業が
  続々と上場。安易なベンチャーキャピタル、安易なFCビジネス、
  安易なニューベンチャービジネス・・・・。

(7)IPOをゴールとする経営者
  創業者利益の確定ばかり考え、その目的が達成されると1年も経たないうちに
  会長職に就き、経営の第一線からすでに片足が出ているケースが見られると。

(8)地方取引所上場企業
  とりわけ名古屋セントレックス、札幌アンビシャス、福岡Q-boardに注意。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

(コメント)

① いかがでしょうか。簡にして要。
 そりゃぁ、そうだね。と納得してしまいました。
 お手持ちの銘柄で該当していなければいいですけどね。

② これだけではネタの独自性がないので、私なりに追加を

 -IRに熱心すぎる会社、社長の露出が必要以上に多い会社、

 -決算短信等に「財務会計基準機構会員マーク」がついていない会社
   20万円程度の会費をケチらないで欲しい。
   会計基準軽視の姿勢と受け取られかねない。私は、そう見ます。

 -事業規模に比して零細な会計事務所あるいは個人が会計監査をしている
  ケース、

 -やたら監査担当年数の長い会計士がいる会社
 (異論反論が予想されるところではありますが、私なら引いてしまいます。)

 -余り聞いたことがない証券会社が主幹事となっている上場会社、
    (地方証券取引所の、証券会社版のようなものですね)

 -醜悪なセンスの広告を流している会社(非上場ながら近未来通信、平成電電)。
  プリヴェチューリッヒの「年収付き人材募集広告」もこの中に入れたいです。

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4 コメント

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どうもです (ハリマオ)
2006-12-11 10:48:08
管理さん、なべやさん、どうもです。

株主利益至上主義って声高にいうのは、たしかに皆様の
お役に立ちたいと立候補するのと似ていますね。

自分のあげた事項あたる会社が、必ずしも悪いとは
申しません。あくまで自分が株を買うなら避ける
ということです。誤解ないように。

売買で儲かったのがよい株なら、ボロ会社を空売りして
利益出したとか、ブルーチップの会社でもマーケット全体に
浮かれている時に高値でつかんだら買った本人は、なんや
この○○株は、となるでしょうね。

いつも当たらない、必ずまがる株式評論家っていません
かね・・・。その方が推奨しだしたら空売りするんだけど。
返信する
コメントの方がオモロイです。 (dancing-ufo)
2006-12-11 07:22:32

ハリマオさま
なべや氏

いつも有難うございます。
こっちが勉強になります。



返信する
ワルオ (なべや)
2006-12-10 00:22:19
非公開企業の社長さんしか知りませんが、ちまたによくいる中小企業の社長さんの場合も、
IPOを目的にしている方はダメです。というか、経営目標の中に「株式上場」が入っている
場合、その経営計画はほとんどの場合頓挫します。
事業が成長する過程で資金調達が必要になることは良くあるわけですが、その場合
レバレッジとしての借り入れと、安定的かつ低コストな資本としてのエクイティーを戦略的に
バランスよく実施する必要がありますから、状況によってはIPOを検討することはありえます。
しかし、あくまでも事業資金調達のための手段としての有効性を検討するわけであり、
「IPOがターゲット」ということはありえない話しであります。
IPOを目的とした経営が頓挫する原因は単純です。
ほとんどの場合、従業員、顧客、協力会社といった既存のステークホルダーと、
株式市場の参加者との利害が一致しないためです。株主にとっても社員や顧客に
とってもハッピーな経営というのは、そう簡単なことではないし、「便益を社会に提供する」と
いう企業の本来目的を後回しにした経営というのは、結局どこかで歪みが露呈するものです。
なので個人的には、「株主利益至上主義」を声高に掲げる会社も買いとは言えないなと
思っています。よって、「IPOを実現するための事業戦略をお願いしたい」という顧問契約
の依頼は、全部お断りしています。

マスコミ露出については、中小企業といえどもマスコミの力を利用したいという思いに変わり
はなく、きちんとした経営者でもマスコミをうまく利用している方はいらっしゃいます。
助言する側としても、マスコミ利用の巧拙がマーケティングの成否に影響する度合いが大きい
という観点から、必ずしも「あまり出ないほうが良い」とは言えないと感じています。
ただし、まともな経営者は個人として露出するのではなく、あくまでも自社の製品やサービスの
PRを第一の目的としていることは言うまでもありません。
自身の事業に無関係な出方(クマ吉が嫌いな著書のサイン会とか)は論外ですね。

余談ですが、ハリマオさんの4.に関連して。
ハセガワオータローさん(仮名)や
スズキワルオさん(仮名)
の著書が社長室の書棚に並んでいる会社は、財務状況が悪い場合が多い。
理由は、ここの読者さんならわかりますわな。
返信する
投資にむかない会社 (ハリマオ)
2006-12-09 09:26:10
おもしろい話題なので、自分も意見をいって
いいでしょうか・・・って書いちゃうのですが

4、5、8は自分らアウトサイダーにわかりますけど、
1~3、6,7って、その業界の人間でもない
一般投資家やアウトサイダーにわかるのか、
経営者の心の中がわかるのでしょうか。少なくとも私には
むつかしいですねぇ。

ハリマオ流でいえば、
基本的には財務状況がよく、外国人が投資するような
会社を買うのがいいのでしょうが、逆に少なくとも、
こういう会社避けたほうがいいかと・・・

1.親会社のある上場会社
2.株式発行数が増えている会社
3.経営者がセレブになり、マスコミのスターになる会社
4.雑誌の綴じ込み(18禁だね)評論家・大証券会社が勧める株

あくまで個人的意見です
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