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今回も「Mack The Knife」の8小節を使ってアドリブフレーズを創ってみます。
PentaTonic(ペンタトニック)で考えてみます。
ターゲットになる音は到達音Endだけを決めてそれに向かってフレーズを進めます。
Endの音はしっかりそれが現れる場合と何となく通過する音列の間に挟まって薄っすらと
そのサウンドが聞かれるような場合とあります。
アドリブは瞬間ですから状況によりますので練習ではターゲットを意識する習慣をつける
のが目的です。今回は「A」の音です。
ペンタトニックについて「旋律理論」より、知識として!
西ヨーロッパで教育を受けた人たちが、教会旋法で書かれた旋律になじんでいた
時代(15~16世紀までの時代)グレゴリア旋律における重要なユーフォニー原則。
音度ファとド(下に半音を持つ音度)は、ディアトニック(ダイアトニックですが
原書表記)音階でのトニック機能ということとは一応切り離した上で、概して旋律
の為の安息点とみなされた。いっぽうミとティ(シ)(上に半音をもつ音度)のほう
は、宗教的な単旋律歌曲の作曲家や、装飾的なグレゴリア旋律の歌手たちによって、
ファないしはドに向かうか経過的な音度と感じ取られたのであった。
声楽ならではの性格を持った多くの装飾音(半音)を利用した。
ある音を短く軽く、スタッカートで反復する(bistropha,tristropha)長く、重々しく
反復するもの(bivirga,trivirga)3度音程をなす二つの音の間の経過的な音の上をよぎる
一種のポルタメント的滑走(quilisma)同一音上での一種の震え(trigon)などで半音の
ある音度(ファ、ド)で用いられた。
半音は装飾音か経過音で使えるが基音と対比音の旋律の主要音としては使われなかった。
しかし、実際には旋律を進めていくと半音の箇所に行き当たる。この時、ユーフォニー的
逸脱という手法をとる。CionianでB と C の音間は半音である。この時ユーフォニー的逸脱
という手法をとる。すなわち、B C と進行するところを B 音を A 音に置き換え A C とする。
E F と進行するところを E 音を D 音に置き換え D F とする。下の楽譜の一番下に表記して
あります。この逸脱の結果としてペンタトニックになるのです。実際の曲やアドリブの
フレーズでメジャー7のコード(和音)なのに6度音でフレーズが終止していたり
装飾されているものを見ることがあります。このようにペンタトニックは逸脱の結果で
あったものがペンタトニック旋法として独立した旋法(スケール)として使われるように
なったということです。(旋律と和音は別。半音部分には逸脱が使える。)
今回はペンタトニックスケールとして5音だけでフレーズにしてみました。
基音と対比の主なものは下の譜例のようになります。他は基音が対比音に対比音が
基音にと機能が重複しています。フレーズを創っていくと対比音が主要な音列になり
そこの部分が基音が違うんじゃないかという場合があります。和音的にいうとC の
コードでアドリブしているうちに旋律がDmになったりEmになったりしたように感じる
ということです。この場合はその部分ではなくその部分を含めた大きなフレーズで見て
モード(旋法)を判断します。全体がCionianであるならばその(Ddorianに感じる)
部分は中心音が変わったということです。基音単位のどれかの音がいつもかかわっていた
のにそこから外れたということです。このことを旋律(メロディ)の中心音が変わったと
言います。中心音が変わっても主になるモードは変化しないでそのフレーズは次のフレーズ
で基音単位の中の音が中心音となるフレーズに戻り全体の旋律のモード(旋法)は成立します。
ここは非常に分かりにくいです。フレーズが小節線を越えたり、休符が入ったりと演奏者
だけが分かっているんじゃないのということもあります。
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