大雪山倶楽部のブログ

大雪の高嶺から山すその里山たちの四季の移ろいを、我々スタッフが見て感じた事を載せていきます。

2010.6.29 今日の大雪山 旭岳

2010-06-30 18:43:12 | 大雪山 夏山

姿見園地のウラジロナナカマドも新緑の葉にまぶしいくらいの白花を咲かせ紅葉の時とは違う美しさを見せています。姿見の池展望台の周りもイワブクロが淡い薄紫の品のあるお花を付け始めました。

夫婦池の散策路脇ではチングルマの綿毛が早くも見られます。でも多くのお花たちはやっと雪が消え芽吹きが始まったばかりですのでこれからが本格的な季節です。

沢すじには残雪が、雪の上を歩くとヒヤッとして天然クーラーの部屋に入った気分です。

旭岳に向かって歩き出すと稜線を吹き抜ける風がとても涼しげです。下界の暑さとは別世界。

地獄谷の残雪もあとわずか、姿見の池ももうすこしでコバルトブルーの水面に旭岳の姿が映る本当の「姿見の池」に。

忠別、化雲、トムラウシの峰峰の雪模様もまだまだ楽しませてくれます。

右手前、後旭岳、奥に白雲岳、左、北海岳、間宮岳と続きます。

熊ヶ岳、奥から左に凌雲岳、北鎮岳。

 

 

 

 

 

 


2010.6.27 今日の芦別岳(新道コース)

2010-06-27 18:50:18 | その他の山域(夏山)

夕張山地の最高峰芦別岳1726m高低差1400m歩行距離18kmの新道コース、朝から気温が高く思いやられそうな予感どおりばてばての山行でした。稜線にでても無風状態、汗は絶えず流れて2リットルほどの水も頂上までに飲み干してしまい知り合った東京の方に分けていただき助かりました。

登山道脇のお花も歩き始めから目を楽しませてくれます。シラネアオイ、ムラサキヤシオツツジ、ウコンウツギ、ノリウツギ、オオカメノキ、フギレキスミレ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマオダマキ、エゾルリソウなどがばてばての体を元気づけてくれました。

シラネアオイ

エゾルリソウ

フギレキスミレ

雲峰山より芦別岳頂上、やはり直下の雪渓はまだ残っていそうです。着いてみると長さ50m位の雪渓を右斜め上方向にトラバース、ステップが付いてるのでアイゼンは不要かと、ストックで確保を取りながら無事通過。

頂上からは十勝連峰、夕張岳、恐竜の背中のようなキリギシ山、北尾根方向に夫婦岩、槙柏山、富良野西岳が展望できましたが暑く無風のため虫が多く長居はできませんでした。

芦別岳北尾根

夫婦岩の岩盤に刻まれたXルンゼ

 

 

 

 

 

 

 


2010.6.26 今日の大雪山・姿見園地

2010-06-26 21:18:04 | 大雪山 夏山

夫婦沼の雪もかなり解けてきました。登山道はほとんど雪が消え快適に歩けます。

キバナシャクナゲ、エゾイソツツジ、マルバシモツケ、エゾツガザクラ、ミヤマリンドウ、イワヒゲ、ミネズオウ、クロウスゴ、ジムカデ、チングルマ、ウラジロナナカマドが開花し雪田帯ではエゾコザクラがかわいいピンク色の花びらをゆらしていました。ハイマツの枝の先ではノゴマがひっきりなしに通る鳴き声を聞かせてくれます。

 

旭岳の残雪もあとわずかです。姿見の池はまだ半分ほど雪が残っています。短い大雪の夏を精一杯頑張って生きているお花たちの姿をご覧下さい。

 

 

 

 


2010.6.23 神居古潭

2010-06-23 18:09:53 | 里山の四季

神居古潭へはかなり昔に来た記憶があるくらいごぶさたの場所です。吊り橋と旧神居古潭駅の風景はなつかしくタイムスリップしたような感覚でした。アイヌの人たちにとってこの川を行き来するのは最大の難所(渦をまく激流)であり神に祈りを捧げながら通過したとの事。川の最深部は70m以上もあるそうです。

神居古潭石としても有名なここの地質(神居古潭変成岩帯)は日本の地質百選にも選ばれています。特に北海道が形成された大昔に東西のプレートがぶつかり大きな圧力によってしゅう曲した地層が露出している世界的にも第一級の重要な場所として知られているそうです。

旧神居古潭駅舎は資料館として、線路の曳かれた跡はサイクリングロードとして活用され、まわりには縄文時代の遺跡群が点在し先住民族であるアイヌの人々に伝わる多くの伝説をもつ場所です。

神居岩(233m)のそびえる自然林は散策路もあり解放されていて多くの動植物が観察できます。ハクウンボクの白い花が散り始め、クサフジ、ヤマブキショウマ、ツルアジサイ、カラフトダイコンソウ、ハイキンポウゲ、エゾニガナなどの花々にオオアカゲラ、ハヤブサ、大きなエゾマイマイ、外来種のアズマヒキガエルなどが見られました。写真はクサフジ。

  

左はサイハイラン、右、モイワランの群落。サイハイランに付いている葉がモイワランにはありません。背丈も30~50cmと高く花の数も多く濃い赤紫色の鮮やかな色でした。

  

吊り橋のそばでトンネルが出来る前から営業している南山商店の玄関前にいた看板ねこの「クッチャネ」去年庭の中に捨てられていたのを拾ってきてなついてしまったそうです。外の小屋での生活で家の中には入らず冬はホッカイロで暖を取り、食っては寝る毎日なのでこの名前が付いたとの事。人の良いおばさんアイスごちそうさまでした。ここで売っている「しそジュース」はおすすめです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2010.6.20 今日の大雪山・十勝岳~美瑛岳縦走

2010-06-21 19:58:53 | 大雪山 夏山

十勝岳山開きのサポートとして参加させていただきました。望岳台から十勝岳、美瑛岳を周り望岳台へ戻る16kmのロングコースです。午後から雨の天気予報の中出発し順調に稼いでいきます。グラウンド火口を右にみながら正面十勝岳めざして。

十勝岳頂上から美瑛岳を望む。手前、鋸岳

美瑛岳方面への登山道から見た十勝岳、なだらかな曲線の稜線で登ってきた時に見えていた山とは別の様です。

鋸岳越しに見た美瑛岳。火山灰の堆積した登山道が続きます。

 

美瑛岳への登り斜面、道の脇にはキバナシャクナゲ、イワウメ、イワヒゲ、などが咲き始めています。頂上に着いた頃にはガスが出てきてあいにくの展望でした。

 

ポンピ沢は飛び石を伝って難なく渡渉できました。

美瑛岳側からポンピ沢への下りは落ちて行くような道で要注意です。雲ノ平へ入ってくるとエゾコザクラが咲いていて疲れが癒されほっとした気分になりました。