国土交通省所管の財団法人「海洋架橋・橋梁(きょうりょう)調査会」近畿支部(大阪市中央区)の40代の男性課長が、橋梁の点検業務中にデジタルカメラで風景写真などを撮影し、知人女性にメールで送っていたことが11日、財団への取材で分かった。関係者以外立ち入り禁止の区域で撮影されており、国交省は不適切だったとして、財団側を厳重注意した。
財団によると、この課長は平成20年7月ごろ、神戸市中央区の国道2号・浜手バイパスの橋梁点検業務の際、カメラで橋の頂上付近から眺めた明石海峡大橋や2層構造の橋脚部分などを撮影。翌8月、7枚の写真を知人女性にメールで送ったという。
メールには「海に落ちたら溺(おぼ)れそう」「ひとたび場所を変えると、ホッとする風景やら絶景にもお目にかかれて…」などと、本来の業務とはかけ離れた目的であることをうかがわせる記述もあった。
国交省に今年2月、匿名文書で情報が寄せられ、問題が発覚。財団の内部調査に対し、課長は「現場状況を記録するために撮影した」と認めた。財団側は、メールの送信目的や女性との関係については「私的なことなので調査していない」と説明する一方、個人的なメールが外部に流出した点について「情報管理上の問題がある」として、今後調査するとしている。
同調査会は、全国の海峡を横断する橋などを調査する公益法人。道路特定財源から事業収入を得ているが、国会で無駄遣いが指摘され、本年度中の解散が決まっている。
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メールには「海に落ちたら溺(おぼ)れそう」「ひとたび場所を変えると、ホッとする風景やら絶景にもお目にかかれて…」などと、本来の業務とはかけ離れた目的であることをうかがわせる記述もあった。
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