(続き)
「ああ、知ってた。
あんたの母親は俺の親父を道連れに無理やり心中した。
言うなればあんたは、憎むべき仇の娘だ。」
伊織さんの口から告げられた衝撃の事実にショックを受ける紀保。
ついさっきお父様からお母様の死の秘密を聞かされたばかりで動揺しているところに、さらい追い討ちをかけるような伊織さんの『無理心中』発言。
紀保を残して部屋に戻る伊織さん。
混乱のまま追いかける紀保。
「納得できないわ。あなたのお父さんと、私の母が一緒に死んだのが事実なら、なぜうちの母ばかりが一方的に悪く言われるの?
無理やり道連れにしたのは、あなたのお父さんのほうかもしれないのに・・・!」
反論する紀保の言葉に振り返り、強い口調で言う。
「ありえない、それは!」
「なぜ?」
軽く流せば良かったものを・・・。
父親の死の真相について触れられ、ついムキになってどんどん深みにはまっていくようなことを言ってしまった。
視線をそらし言葉に詰まる伊織さん。
それでも紀保は追及の手を緩めない。
「なぜそう言い切れるの?あなた一体何を知ってるの?
母が死んだ時、私は4つだった。あなただって、まだほんの子供だったはず・・・。」
納得できないのも当然だと思う。
ただでさえ受け入れがたい母の死にまつわる秘密。
同じ立場のはずの伊織さんが、自分より圧倒的に多くの何かを知っていて、しかもこちらを目の敵にしている。
紀保の勢いに圧され、観念したように語りだす伊織さん。
当時自分は6歳で、小学生になって初めての夏休み。
仕事で忙しい父親にはどこにも連れていってもらえず不満な毎日。
そんな自分にあの朝、父親がめずらしく言った。
「用事を済ませたらすぐに戻ってくる。戻ってきたらみんなで飯でも食いに行こう。」と。
けれども結局、いくら待っても父親はそれっきり戻ってこなかった。
やがて父親の遺体が見つかり、近くの堤防に残されていた上着のポケットから手帳が見つかった。
「その手帳を見たとき、俺は子供心に悟ったよ。
親父は死ぬ気なんてなかった。
俺たちと一緒に生きるつもりだったんだ。」
「何が書いてあったの?その手帳に何が・・・。」
「・・・名前だ。」
「名前?」
怪訝な顔で聞き返す紀保。
「当時おふくろは妊娠中で、もうじき生まれてくるわが子のために、親父は画数を調べたりしながら、いくつも名前を考えてた。
そんな男が、家族を捨てて心中しようだなんて・・・、考えるわけがない。」
う~ん、やっぱりそれはどうかと思うよ伊織さん。
そりゃーちょっと説得力にかけるといわれても無理のない話だよ。
生まれてくる子供に名前を残して死ぬつもりだったってこともあるんじゃないかなあ?
伊織さんの思い込みはたまに凄まじく強固な時がある。
でも言えない、この名場面においてそんなこと…。
「それから間もなくして、おふくろは予定より早く子供を産んだ。
その産後の疲れと、親父が死んだショックとで精神のバランスを崩して、
生まれたばかりの赤ん坊は・・・」
話しながら紀保に視線を移そうとして、そこでハッと口をつぐむ。
あぶない。
コレ言っちゃったら最終的にはみのりのことにまで話が及んでしまう。
寸前で気づきブレーキを掛けた伊織さん。
「どうしたの?」
危うく口をついて出てきそうになった言葉を呑み込み、気まずそうな表情を浮かべる。
ここまで話しておいて、それでもみのりについては言及しないのね。
この期に及んで、みのりのことは最後の最後まで隠し通すつもりだったんだなあ。
伊織さんの中では、『紀保に対するみのりの歪んだ執着』は、『お互いの親世代の因縁』以上に紀保を傷つける問題だと捉えていたってことですよね。
結果的にはどっちもどっちだったけど。
それともこの2つが二大トップシークレットだったのに、そのうちの1つを紀保が突き止めてしまった。
残る1つを自ら明かすことはない。
そういうことかな。
「ねえ、どうしたの?」
もどかしい思いで繰り返す紀保。
それに対して適当のような、流すような言い方で答える伊織さん。
「・・・死んだ。」
「『しんだ』・・・」
ふいに自分の口をついて出てきたその言葉に、自分自身納得するように小さく頷く。
みのりは確かに死んでしまったんだ。
嘘はついてない。
「その時俺は自分に誓ったんだ。
おふくろや俺たちから親父を無理やり奪い、
おふくろを苦しめ、不幸にした人間を絶対に許さない。」
そして紀保をまっすぐに見つめて言う。
「羽村紀佐。・・・あんたの母親だ。」
声を震わせて絞り出したこの言葉。
この声を聞いた時、ああ、伊織さんは恨みごとが言いたくて紀保にこんな話をしているんじゃないんだなと、そう思いました。
父親の死に納得できないまま24年間生きてきたことは変わらない。
親父が心中するなんて、それだけはどうしても信じられない。
根拠がどうであれ、そこだけは譲れない思い。
だから、自分がずっと羽村紀佐を憎んで生きてきたことを誤魔化すことはできない。
でもたぶん、親と紀保とを切り離していたからこそ話せたことだったんじゃないのかなあ、と。
どうしてもそう思ってしまいます。
父親が死んだことも悲劇なら、
その死の原因となった女、許さないと誓って今まで生きてきた女が、
24年後自分が愛することになる女の母親だったということも悲劇。
あんたは俺の憎むべき仇の娘だ!
と言ったのは、伊織さん自身どうしようもできない決定的事実をただそのまま紀保に伝えただけ。
自分が紀保のことを「憎むべき仇の娘」だと思っている、ということを言いたかったのではなくて、
「これまでずっと『憎むべきと信じてきた仇』の娘が、不幸にもあんただったんだ。」
と、自分もそんな運命に翻弄されているだけだと、
苦しい胸の内を吐露したかっただけなんじゃないかと。
ケアハウスで取り乱していたみずえママのことを回想する紀保。
「許さない、母さんをこんなふうにした人間を俺は絶対に許さない。
まだ子供だったあの日から俺はそう誓って大きくなった。」
伊織さんはあの時確かにそう言っていた。
視線を落として力なく言う。
「あなたにとって私は、憎むべき女の血を引く娘だったのね。」
ん~んんんっ、だからそういうことを言いたいんじゃなかったはずなんだよね!!私の見解では!
紀保がそうとるのも無理はないんだけどね。
「紀保」が憎むべき女の娘なんじゃなくて、「憎むべき女」の娘が紀保だった。
って、コレ、おんなじこと??
ニュアンス伝わりますか??
どうしても私には似て非なるものに思えるんです。
(補足:紀保に『憎むべき女の娘』というレッテルを貼るんじゃなくて、『憎むべき女』がいて、その娘が紀保だった、と。そういういみで「親」と「紀保」を切り離してるって思ったんです。)
「そのことに、いつ気がついたの?」
伊織さんを見つめ、そしてまた視線を落とす。
「聞くまでもないわね・・・。あなたは初めて会った時から、私が羽村紀保だと知ってた。」
薄々気がついていた事実を自ら口にして、そうして紀保も信じたくなくても変えることのできない現実に直面してしまったんですね。
伊織さんを直視し、責め立てるように言う。
「あなたは知ってたのよ!私が憎い女の娘だって!はじめから何もかも!!
なのになぜ黙ってたの!?なぜ『同志』だなんて誓ったの!
卑怯よ!こんなものまで渡しておいて!!」
伊織さんに歩み寄り、ポケットから指輪を取り出し彼に突きつける。
その指輪を見つめながらさらに言う。
「あなたが作ってくれたこの指輪を見た瞬間、
私はどうしようもなく、
あなたを愛している自分に気がついた。
まさか私を、仇の娘だと憎んでいるとも知らずに、
あなたのこと・・・、愛してしまうなんて!」
初めて聞く紀保の気持ち。
彼女の告白を眉ひとつ動かさずに聞く伊織さんも、本当は紀保の切々たる想いに胸を刺されていたことでしょう。
ここでの伊織さん、涙を堪えているようで本当に切ないです。
「これがあなたの復讐だというなら、あなたの勝ちよ、瀬田伊織さん!」
伊織さんからもらった指輪をさらに彼の顔近くに突き出す。
「返すわ!」
身動きせずその場に立ち尽くす伊織さんに畳み掛ける。
「そのかわり、私の心を返して!!
何も知らずに、あなたを愛した私の心を返して!!
・・・さあ!!」
突き出された指輪を頬に感じ、顔を歪める。
ここまでずっと伊織さんは黙って紀保の責め苦に耐えていたのだと思います。
父親の死に関しては被害者と信じてきた自分。
けど事実を隠して紀保と接してきたことで、そのことが今彼女を傷つけていることには変わりない。
苦しげに振り返り、棚から封筒を取り出す。
一瞬ためらうように一呼吸おき、覚悟を決めて切り出す。
「だったらこれも返しておく。
あんたの父親が置いてった小切手だ。
たぶん、『娘には何もしゃべるな』っていう口止め料のつもりだったんだろうけど・・・、
もうなんの意味もない。」
そこまで言って紀保が手にしている指輪をちらっと見て、微かに笑って言う。
「指輪は捨ててもらって結構だ。」
その言葉に耳を疑う紀保。
なんてことを・・・・・・。
なんてことを言うの?
(↑cottonの声。)すみません、台無しにして。
だって、この指輪をもらってどれだけ嬉しかったことか、
たった今、紀保チャンが力説したばっかりじゃない!?
愛してると気づいたきっかけとなった指輪だって言ってるじゃない!?
渾身の、全身全霊をこめた彼女の愛の告白をスルーしたどころか、
愛だかなんだかはわからないにしても、伊織さんの『思い』がカタチになっていると期待していたこの指輪を、むげに「捨てていい」って!?どーゆーこと!?
その程度のものに踊らされていたの!?自分は!!
・・・っていうか、紀保は!
でもきっとこの場面、伊織さんは伊織さんでこう思っていた。
無邪気に「同志」でいられたあの夏の最後に、区切りをつけるつもりで作った指輪。
(少なからず伊織さんの紀保への想いもこめられているはず。)
それがこうしてお前を苦しめるのなら、いっそ捨ててくれて構わない。
・・・ことごとく。
すれ違うんですね・・・。
顔が歪み、その目に一気に涙が溢れてくる。
そんな紀保を見て、伊織さんも悲痛な表情を浮かべる。
きっと自分で言った言葉に自分でショックを受けたに違いない。
ああ、これで本当に終わりなんだ。と。
小切手の入った封筒を無理やり紀保の鞄に押し込もうとする。
その手を振り払い、怒ったように走り去る紀保。
足元に落ちた封筒をそのままに、必死で堪え、その場に立ち尽くす伊織さん。
いつもの川辺まで走る紀保。
ポケットから指輪を取り出す。
自分の部屋、窓辺に座り込み、紀保パパから受け取った500万円の小切手を封筒ごと切り裂く伊織さん。
指輪を見つめ、考え込んだ後、川に向かって大きく腕を振りかざす紀保。
小さく千切った小切手を、空に向かってばらまく伊織さん。
宙に舞うカミキレ。
地面に舞い散る様子を無言で見つめる。
川面に広がる水紋。
ため息をつき、その場から立ち去る紀保。
ここで指輪の消息は絶たれた。
庭に向かって屈んだままの伊織さん。
考え込み、そして・・・。
突然立ち上がり、急いで夕顔荘を出て紀保のあとを追う。
ここの「間」!!
伊織さんが考え込む「間」!!背中!!
なんですかこれは!!
BGMも絶妙!!
やっぱりどうにもこうにも自分自身納得できてなかったんじゃない!!
・・・っていうのがアリアリと見て取れるこの場面!!
・・・見事でした。感服。
川まで駆けて行き、紀保の姿を探す。
橋の上まで来て辺りを見回すも、彼女はすでに去った後。
追いかけてどうするつもりだったのか。
橋の欄干にもたれ、肩を落とす伊織さん。
すみません、確かに名場面ですけど、
名場面に相違ないんですけど、
ってゆーかこれもまた最高なラストを迎えるために準備されていた壮大な伏線的エピソードだったってことはわかってるんですけど、
それでもあえて言っていいですか?
だから遅いんだってば!!!
憤激!!
そりゃ確かにBGMと見事マッチした、
1・2を争う本当にステキな「間」でしたけど、
やっぱり遅い!!!
しつこいかもしれないけど、伊織さんのこの煮え切らなさは、
都度指摘せずにはいられません・・・。
でもそんなところがあったからこその、この名場面なんですけどね~っ!!ああ複雑!!
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「これまでずっと『憎むべきと信じてきた仇』の娘が、不幸にもあんただったんだ。」
と、自分もそんな運命に翻弄されているだけだと、
苦しい胸の内を吐露したかっただけなんじゃないかと。
↑ありがとう、本当に。なんとなく私も納得しました。
確かに伊織もあのとき、無理心中の話をしたときは少なからず後悔したと思うけど、言った理由はcottonさんの言うとおり、紀保を責めるためじゃない、紀保と親世代くを別個にしてるからこそ言えたこと、ということに、本当に同意いたします。
ただ、伊織さん・・・そういうつもりなら、ちゃんとその説明もしてほしかったのだけど・・・(ま、それは無理だわな)。
ここは、やっぱり伊織よりも紀保目線で見てしまうので、心が痛かったです。伊織だって辛かったんだろうけど、紀保にとっては背負いきれないほどの衝撃、新事実だったわけだし、だからこそ自殺未遂したわけだし・・・。(ま、救ったのも伊織なんだけど)
伊織は、自分の言動のあと、すごく後悔する人な気がするな(笑
丁寧な振り返り、ありがとうございました!
「憎むべき女」の娘のニュアンス、いっそ捨ててくれて構わないの身をきられるような伊織さんの気持ち、よくわかりました。
昨日のコメント欄に書いてしまった、私の思いつき「?」も回収していただけ
すっごい、スッキリできた、さわやかな朝です(笑)
生まれてくる赤ちゃんの名前を考えていたから父は死ぬ気はなかったはず、と考えた伊織については、私はさほど違和感はなかったんだけど、だからと言って、きさが死ぬ気だったという証拠にはならんだろ!とは思っていました。
きほも冷静な時なら、もう一歩突っ込めただろうに、動揺しまくりで伊織の本音トークに圧倒されちゃったんだろうね…(つーか、今までいろいろ隠されてきたことが判明しても、伊織の言うことに全く疑いを持たない素直すぎるきほちゃん)
cottonさんの「なんてことを言うの?」(以下きほの心の声)は
すごく新鮮で良かったな♪
きほが指輪を投げ捨てたかに見えたときの音楽が、めっちゃ明るくて(あんな指輪捨ててすっきり!みたいな)今思えば、かなりミスリードな選曲だったと思うのは私だけ?
伊織さんは、理性の面でも感情の面でも、「親」と「紀保」を切り離し、自分の気持ちに折り合いをつけようとしていた…なのに、ことここに到ってしまい、「あんたは俺の憎むべき仇の娘だ!」と自ら口に出すことで、自分の胸の内の紀保への想いを断ち切ろうとしたんじゃないかなと思います。追い打ちをかけるように辛い事実(この時点で。しかもお得意の思い込み。)を突きつけていくのは、そこまでしないと断ち切れないほど、紀保への愛が深くなってしまっていた、その反動なのかなぁと。切なすぎるよぅぅ。。。
そして「指輪は捨ててもらって結構だ。」のところ。私は、伊織さん、指輪に込めた自分の紀保への想いも一緒に捨ててくれ、と言っているんだと思っていましたが、、、cotton100さんが代弁される『それがこうしてお前を苦しめるのなら、いっそ捨ててくれて構わない。』という伊織さんの心の声、紀保にこれ以上重荷を背負わせられないという、最後の、切ない伊織さんの優しさがひしひしと感じられ、なんというか、、、惚れ直しました。(え!?いまさら。。。)それでこそ、瀬田伊織クオリティ!
ところで私ごときの小さな疑問。この後小切手を千切り空にばらまいた伊織さん、やおら立ち上がり紀保を追いかけますが、もし紀保に追いついたとして、何と語りかけたんでしょう?
こんな疑問、私、野暮でしょうかね。スミマセン。
でも、私の足りないオツムの中では、伊織さんが話し出してくれなくて。私の中では、「いまさら何をいうことがあるの?」っていう紀保サイドの気持ちがより大きく働くからかもしれません。
ここは、伊織さんが何を言うか、ではなく、紀保を追いかけたという行動があったことこそ、その後、そして2年後のあの海辺の二人までに繋がる重要ポイントなんだと解釈しました。
それもこれも、あのラストシーンがあったおかげですね、ホント。
さらに長くなって申し訳ないのですが、、、
>藍さん、こちらこそはじめまして!
私も内浦さんのブログ見ました。あのカレーは、専門店ではなく、看板にはcaféと出しているお店ですよね!?さらに言えば実は私、引っ越しても週1の頻度でそちらに顔を出すもので、ついその前を通ってしまったりして。知らないうちにお会いしてるかもしれませんねー。
ここは2人ともに辛いシーンですよね。
紀保さんが伊織さんの復讐心を想像せざるを得ず、責めたくなったのも尤も。
仇の娘を好きになってしまうというのは、男の意地は挫かれるわ、家族への裏切りを意識せざるを得ないわで認めづらい。伊織さんが自己矛盾を抱えて凄く辛かったことも解る。
私は 伊織さんはみずえさんの病を誰かのせいにしなければやってられない、無理にでも恨むことで生きてきたって気がするので、紀保さんに対しても「あんたのせいじゃない。」って言葉が語るように、本当に憎んだり恨んだりしたことはないんじゃないかって思っていました。
紀保さんが「誓い」に自縛されていただけで龍一さんへの愛は消えていたように、伊織さんも紀佐一家への恨みに自縛されていただけで、恨みは紀保さんに会ってすぐ消えていたんじゃないのかなぁ。 仮想の人間だから(実際会っていないから)好きになる、恨めるということもありますもんね。
紀保を傷つけたいという激情は8話だか9話にありましたけど、あれも紀保さんが時計でぶったたかなくても脅し程度のもので 未遂で終わったような気がしてしまう。
私の勝手な想像ですけれども(^^;)。
伊織さんはあのダッシュするシーンで自分の傷にケリをつけて、紀保の傷を癒そうという意思を持ったのかなと思っています。それまでは自分の痛みから抜け切れなかったから紀保との関係は受動的にならざるを得なかった。
まぁ大金持ちのお嬢さんに自分押しができる立場でもないし、伊織さんには足枷がいっぱいですもんね。
いつもながら長文でスミマセン(^^;)。
コメントを拝見する前に送信してしまいました。
どこかでお会いしているかもしれませんね~(^^)
やっぱり、あのcafeですよね。確か日曜はお休みの。 今入ったら相当挙動不審になる自信があるのでもう少し時間を置いて行ってみよう(笑)
cottonさんをはじめ、みなさんの深い洞察力に感心しきりです・・・サイトのほうはいつも拝見させていただいてました♪
ところでこの回。見るたびに「私だったら伊織に向って指輪を投げつけてしまうだろうな」と思うのです・・・でもさすがは紀保!ちゃんと指輪の重要性に気付いている!捨てようとしても捨てれるはずがない。龍一ともしも結婚してしまったとしても、大事にとっておいたのかなぁ~と思うと可哀そうです。
この回を見たとき「こんな切ない告白もあるのねぇ」と思ったんですが、ずっと寡黙に紀保の思いのたけを聞いている伊織こそが、泣いているようで、せつない!
このときの「追いかけ」は確かに遅い!走ればあんなに早いのにぃ~~
でもこれが伏線となり、最終回の展開と「どこにいる、紀保」のときの回想シーンにいたるとおもうと、金谷先生の一本勝ちのような気がします。
結局いつも、伊織と紀保同様に、金谷先生の手のひらうえで、踊らされていたような気がします。
でも間違いなく、名場面でしたね♪
これから、ちょくちょくお邪魔するかもしれません。その時はよろしくお願いします。
あ、よかったです、こんなつたない文章でも伝えられて。
これだけ頭の中を事前に整理させてから文章にしても、こんなにも伝えるのが難しいニュアンスなので、あの場でとっさに伊織さんに的確な説明をしてもらうってのは無理難題だったんでしょうね~。
ただ、ああいう誤解を招くような言い方しなくてもいいのに、って気はしますよね。
もうちょっと言いようがあったんじゃないかと。
確かにここは紀保がボロボロに傷ついていくばかりでかわいそうなシーンです。どちらも痛々しい。
伊織さんって、ほんと自爆体質ですねえ。龍一さんとはまた違った意味で。
>あいさん
かゆいとこ、届きました?よかったよかった。
なかなか表現の難しい微妙なニュアンスで、ない頭を捻りました。この記事ほど難産だったこともないかも・・・。
「名前」についてはそうですね、伊久馬云々より、それが理由で紀佐の無理心中っていうほうが無理な話だろう、って。そっちの違和感のほうが強いかもしれません。
「なんてことを言うの?」っていうのが私の率直な感想です。自分なら第一声で確実にそう言ってるだろうな。
音楽、明るかったですねえ。それこそ、爽やかな朝を迎えたようで、あれはどうなんだろう、って、確かにしっくりきませんでした。
>☆4☆さん
微妙なニュアンス、伝わってよかったです。
そうなんですよね、ここの伊織さんはちょっと自虐的な気がします。
指輪のくだりは、私の中では「指輪と一緒に自分の思いも・・・」と捉えて涙を溢れさせたのが紀保、で、紀保を気遣って言ったのが伊織さんかな、と。
男の人の気遣いって時々、え、別にそこでそんなこといいんですけど・・・っていう的外れなの、ないですか?(笑)
追いかけてなんて語りかけたのかは私も謎です。きっとここは伊織さん自身、理性で追いかけたわけじゃないんじゃないかなあ、と思ってます。
たとえ紀保を見つけていたとしても、やっぱり「俺は追いかけてどうするつもりだったんだ…」と我に返って声も掛けなかった、っていうのもありそうじゃないですか?妄想ですけど。
>藍さん
紀保も彼女の立場から考えたら、どうしたって伊織さんの復讐心を考えただろうというの、ほんと、そうだと思います。男の意地、家族への裏切り、的確ですね!
伊織さんの「誓い」も紀保の龍一さんへの「誓い」と一緒で、自分を縛り付けるためのものに変わってしまっていたんですね…。
たしかに。私の中の伊織さんはそこまで肉食動物ではないので(笑)どこかの時点で手を緩めたんだろうと思います。
ダッシュしたところの伊織さんがどういうつもりだったのか、これも難しい問題ですね~。
藍さんのおっしゃる通り意識的なものだったなら、紀保をみつけられた場合2人のその後はどんなふうに変わっていたんだろうと、またまた妄想がふくらんでしまいそう・・・(笑)
>続夏の秘密さん
はじめまして。
こんなブログをご覧いただいていたそうで、どうもありがとうございます。お恥ずかしい限りです・・・。
私もです。きっと伊織さんに指輪を投げつけて凶暴化してたと思います(笑)紀保はお嬢様育ちなのでそもそもそんな発想がなかったんでしょうね。よかったよかった。
出来損ないのネジでさえ大事にとっておいたくらいだから、龍一さんと結婚してもきっとこっそり隠し持っていたんでしょう・・・。
それを考えるとやっぱり2人の婚約解消は龍一さんにとっても良かったことかもしれませんね。
伊織さんの泣きそうな顔、切な過ぎます。
どうぞまたお越しくださいませ。