安渓遊地さんのホームページより転載
上関)中国電力によるスラップ訴訟の被告とされた祝島漁師・橋本さんのことば(被告陳述)
http://twitter.com/SUGENAMI/ からの引用です。本日、上関原発に関する損害賠償裁判で、被告にされた橋本さんの意見陳述がありました。この問題を端的に説明するものだと思いますので、以下、橋本さんの陳述の後半部分を分割して流します。
上関裁判橋本陳述後半(1) 「海で生きている私たち漁師にとって、田ノ浦の海を埋め立てられることは死活問題です。これまで長い間にわたり先祖代々から守り継いできた生活や命のつながりを断たれることになります。」
上関裁判橋本陳述後半(2) 「さらに、原子力発電所が建設され運転が開始されることになれば、大量の温排水や塩素の影響で周辺は死の海になります。他の原発のように事故が起これば、離島の私たちは孤立してしまいます。」
上関裁判橋本陳述後半(3) 「閉鎖性水域である瀬戸内海に原子力発電所を造ることは、瀬戸内海全域の自然の生態系と漁師の生活を根底から壊してしまいます。」
上関裁判橋本陳述後半(4) 「そこで、昨年9月からはじまった埋め立て工事に対し、私たちは自分たちの生活や海を守るために、魚船で連日にわたり海上で抗議してきました。」
上関裁判橋本陳述後半(5) 「これに対して、中国電力は「一次産業では生活していけなくなる」という暴言をはき、漁船名や人名をマイクで読み上げ、個人攻撃をするなど非人道的な行動をとってきました。」
上関裁判橋本陳述後半(6) 「その行為に対して、私たちは非暴力の意思表示を貫きました。私たちは、原子力発電所計画が持ち上がった当初から、一貫して正当な理由を持ち、原子力発電所建設を反対してきました。」
上関裁判橋本陳述後半(7) 「それに対して中国電力は、巨額の利権と、強大な権力を使って、地元住民のつながりを破壊し、生活を圧迫して、計り知れない多大な損害と疲弊をもたらしてきました。」
上関裁判橋本陳述後半(8) 「私たちは、自分たちの生活を不当に侵害する中国電力に対して、非暴力で抗議してきたにすぎません。」
上関裁判橋本陳述後半(9) 「地元住民である私たちを、自分たちの利益追求のために、損害賠償で押さえ付けること自体、間違っている事ではないでしょうか。」
上関裁判橋本陳述後半(10) 「私を含め被告とされている4人が、このような損害賠償を請求される覚えはまったくありません。私は、生まれ育った故郷の上関の海を誇りに思っています。」
上関裁判橋本陳述後半(11) 「原子力発電所とこの美しい命の海は、決して共存することはできません。私にはこの祝島で安心して生活する権利があります。また、上関の海で漁業をして生きていく権利があります。」
上関裁判橋本陳述後半(12) 「私たち漁師には海を守り、受け継いでいく責任があります。地元住民を権力で押さえ付けるようとする中国電力には、私たちの生活や命の海を犯す権利はありません。」
上関裁判橋本陳述後半(13) 「私たちは、計画が取り下げられるまで非暴力かつ正当な反対運動を続けていきたいと考えています。」