- 企画展のお知らせ -
coil4さんの店名の由来、それは店主 重野さんが
初めて買った古机の中に転がっていたコイルにあるという。
なんだか中原中也の「 月夜の浜辺 」みたいで
その感性がとても好きだなと思った。
月夜の晩に波打際で拾ったボタン。
何に役立つでもないそれを中也は捨てられない。
「 指先に沁み、心に沁みた 」そのボタンを
「 月に向ってそれは抛れず 浪に向ってそれは抛れず 」
袂に入れ 「 どうしてそれが捨てられようか? 」
と詩に謳う。
そんなものの一つや二つ、誰しもが持っているのではないだろうか。
自分も子供の時から今も変わらず、ずっとものを拾い続けている。
蒐集というほど何かに特化も体系づけもされていない。
むしろなんの脈絡もないただの拾いもの。
何がそうさせるのか自分でもよくわからないのだけれど。
本展では長年あたためてきたそれらで作る
手のひらに乗るような小さな彫刻を多く並べようと思う。
引出しのコイルのような、月夜のボタンのような、そんな彫刻を作りたい。
coil4さんという大好きな空間で、それらが佇む姿を自分も見てみたい。
できればじかにそっと触れてみて欲しい。
それらは誰かの忘れかけていた感覚の扉を開く
鍵のようなものになるかもしれない。
小林寛樹が作る彫刻の他に、未草の生活道具も並びます。
未草 小林 寛樹
未草 blog
Hitsujigusa Exhibition
月夜の釦
日時 平成30年10月5日(金) - 14日(日)
11時 - 18時 / 会期中無休
在廊 6日(土)
場所 coil4 / 新潟県柏崎市穂波町9-20
電話 080-4735-2223