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chusugi45

中杉の45期生のものでした。

山月記

2012-06-07 17:07:45 | インポート
 高校2年は3クラス。
 現代文の授業で『山月記』を読んでいる。
 (私は古典の担当なので別の教員が授業をしている)

  
 これは学級日誌、3クラス分。
 なんと3クラスとも『山月記』の表記が誤っていた。
 『三月記』『三月紀』と。
 いったいどういうことだろう。この注意力のなさはなんだ??
 悲しくなってしまった。

 中島敦は昭和8年4月から横浜高等女学校で教鞭をとっている。
 1年4組担任。66人クラス。国語・英語・歴史・地理を担当。
 週23時間の授業を担当していたという。

 中島敦を学校用語で解説しているとなんだか嬉しくなる。
 身近な感じがしてくるのだ。(これは失礼か?)
 しかも、ここ横浜山手の地で教鞭を執っていたと思うとワクワクしてくるのだ。
 
 生徒に何か話そうと思って、中島敦の作品をいくつか読み直してみた。
 中にこんな短歌を見つけた。

    'Bonjour' 'Give me sugar' 'Ich danke' あなかしましや喜久屋の二階

 「喜久屋」?
 隣の席の教員に尋ねてみた?
 「ご存知ありませんか…」で始まり、丁寧に教えていただいた。
 横浜ではものすごく有名な洋菓子店なのだそうだ。特に「ラムボール」で有名なのだと。

 その日学校帰りに元町に降りていった。
 閉店間際の喜久屋に滑り込みラムボール2個500円を購入。
 2階は土日祭日しか営業していないのだという。
 機会を作って行ってみようと思う。
 
 
 
 
 土産に持ち帰ったラムボール。
 「ラム酒を効かした生地をチョコレートの中で発酵させたお菓子」と説明にある。
 直径5㎝というところか。
 一つでお腹いっぱいになった。大人の甘さを堪能。
 中島敦も食べたであろうかなどと、また喜びながらいただいたのである。

 こんど生徒を連れて、元町幼稚園の中にある中島敦文学碑を見に行こうかと思っている。
 教室で声をかけてみた。
 「文学碑をみんなで見に行こうよ」
 「え~文学碑~」 「何それ~ あっお墓みたいなやつ~ なんで~」
 (~の部分を全部伸ばして女子高生特有の抑揚をつけてください)

 そういえば浅田次郎の文学碑も墓石と酷評されたことがあったっけ…

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