千鳥の部屋

舞台の感想も少し

前の掲示板からこれも救い出しときます。

6月にやった坂本君の「ボーイフロムオズ」の感想。

 

6月に坂本君の舞台「ボーイフロムオズ」を見てきました。
初演がもう15年くらい前? 再演までは見たが再再演は見てなかったな~。

2年前にまた再上演が決まってたが、このコロナ禍で中止になっていた舞台です。
ちゃんと再演できてよかった~。
なんせ共演の鳳蘭さんが高齢だし、この先またやるとしても出てもらえるかわからなかったから。

お話はビーター・アレンという、1070年代に活躍した歌手で作曲家の半生を描くものです。
彼がオーストラリア生まれだったのでボーイフロム「オズ」。
もちろん、ピーターがジュディ・ガーランドに見いだされ、彼女の娘ライザ・ミネリと
結婚していた…というのもあって、有名なオズをもじってるんでしょうが。

ライザ役は紫吹淳さん。
今やバラエティですっかり面白い人、というイメージになっちゃってるが、
さすが宝塚のトップだった人です。 初演のライザもこの人だったけど
ライザの持つ濃さ…それと反する可愛さや繊細さも表現していて素晴らしかった。
あと足が体の半分あるんじゃないかという長さ。 スタイルお化けじゃ~。

そして女王様、ジュディ・ガーランドを唯一無二の存在感で演じる鳳蘭さん。
もうね。こういうザ・スター!という存在を体現できる人って、
現代ではそうそういないと思う。
なんという華。 なんという説得力。
そしてチャーミング! 一体幾つなのか…。 いつまでもがんばって欲しいです。

そしてピーターのママを滋味深く演じた今陽子さん。
この方ももうミュージカル界には無くてはならぬ、替えの利かない方ですね。
愛情深くピーターを支えるママの、終盤の「故郷はオーストラリアだけ」と歌う歌に
不覚にも涙が出て来ました。
隣の人もっと泣いてたけど。

出演者はみんなよかったし、関西のジュニア?の子も(坂本君の恋人役やった)
思ったより良かった。 歌もうまいが、何より可愛いのに不思議な包容力を感じさせて
そこがピーターの後の恋人、グレッグに合ってた。

ピーターアレンはバイで、当時同性愛にまだ厳しかったアメリカのショービズでもがく。
成功も失敗もそこにはあるのだけど、ピーターは陽気なようでいて小心。
繊細な彼に、エイズや友の死などの苦難が次々と…。

オーストラリアの片田舎で、ただダンスと歌が好きだった少年が、やがて世界に出
駆け抜けていく物語。

最後の坂本君の歌がほんとに良くて。
初演を見てるだけに。
坂本君も大事な人を失ったり、様々な経験をしてきたからこそ、この歌なんだな。
と思いましたよ。
うまいとは思ってたが、何か深くなったな~。

そう言うファン目線の嬉しさもあるが、舞台自体が素晴らしく、後々に残っていく作品だと
思いました。

前にやった「ブラッドブラザース」の時は、少し力が足りないと感じたが
この作品は坂本で良かったと思ったな~。
でも坂本君の舞台で一番良かったと思ったのは「シェルブールの雨傘」かもしれない。
最後の雪の中の別れのシーンが、その背中に父として、かつての恋人としての思いもにじんで
ほんとに背中で語る演技で素晴らしかった。

今、年を経た坂本君で見たいな~。
歌がすごい難しかったと思うけど。

あと「フットルース」も良かったが、あれは器械体操があるから今では無理かな?(^^;)
そんでなければアステアをまたやって欲しい!
前にやった「ネバーゴナダンス」の再演も見たいが。
あれはアステアのダンスで有名な、ズボンのポケットに手を突っ込んで、かんしゃく玉を
床に投げて、タップで踏んで音を立てるダンスが良かった。

爆竹のような音を出すかんしゃく玉を、足でうまく踏みながら踊る難題。
当時の坂本君も四苦八苦で。アステアには遠く及ばないものの、レトロな時代背景や
優雅な雰囲気がとても似合ってて好きだったわ~。
こないだ多部未華子ちゃんと「トップハット」できたんだから、アステアもののこれも
できなくはないと思うんだけど~。

そう言えばまた秋に、今度はストレートプレイをやるそうだけど今度はどうしよう。
今度の「凍える」は、連続児童殺人犯の役とかで、坂本史上かつてない位の重い役。
いや、テレビでやったケラさんの「室温」もあったけど(コンクリート殺人が題材)。
旅行もあって財布が軽いから我慢するかもしれない…。

しかし坂本はいつでも裏切らないな(´ー`*)ウンウン 

 

 

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