知多半島 海辺の自然                    


知多半島の「海辺の生きもの」と「残したい自然景観」               
     

ハマダイコンの花と種子と大根

2011-05-24 08:39:14 | 常滑市 蒲池
 3.11東北大地震後、2ヶ月有余を経て復旧・復興に向けた活動が始まっています。行方不明者の捜索、被災避難者の仮設住居への転居、福島第一原子力発電所事故の応急対策等にはさらに半年から1年の期間が要る状況が続いています。震災後の東北沿岸部の自然環境も大きく変化し砂浜や松林の消失に心を痛めております。
 今回は知多半島沿岸であればどこにでも群生しているハマダイコン(浜大根)に注目してみました。ハマダイコンはアブラナ科の多年草です。学名がRaphanus sativus L. var. raphanistroides Makino とありますのでダイコン原種をリンネ(L)が命名し、変種のハマダイコンを牧野富太郎(Makino)が命名した植物です。栽培種の大根が野生化したとか、今日の大根はハマダイコンを改良したものといった説がありますが真偽の程はわかりません。観察中に見かける花の色には薄紫色と白色のものがあり1株に混在しています。種子はアブラナ科共通の形態をしていますが、種子を砂浜に播いても育たないそうです。根を掘り起こしてみると主根の長さは約10cm、直径1cm程度、側根が随所に伸びています。食感はゴボウのようですごく辛いです。