散策中に海岸漂着物を蒐集・鑑賞するビーチコーミングに専念している人に遭遇することがあります。声をかけて集めた物、集めようとしている物のお話しを伺うのは楽しいものです。その真似事をして砂浜を散策していましたら遠くから私を呼んでいる白い石がありました。近寄って見るとサンゴの骨格でした。菊目石模様のサンゴ等でしたが、専門外で生きていた時の種名は分からずじまいでした。
新春には宮城道雄作曲の「春の海」をTV放送で聞く機会が度々あります。穏やかに過ぎるお正月にのどかな浜辺の景観を想わせる箏曲ですが、自然の浜辺でこの様な情感に満たされることはめったにありません。波風、飛砂、漂着物、護岸堤防などが楽曲のイメージを邪魔するからです。冷たい風が頬を打つ春の海で、探し得た生きものは7個体のアメフラシ、一羽のハクセキレイでした。