扇遊「つる」★落語

□本日落語二席。
◆入船亭扇遊「つる」(NHK総合『桂文枝の演芸図鑑』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和3(2021)年1月3日OA。
先日は柳家花緑の「つる」を聞いたが、今日はさらにもっと大御所である入船亭扇遊の前座ネタである。
もっとも、このテレビ番組の出演となると、持ち時間が十分から十五分程度になるので、必然的に前座ネタのようなものを選ばざるを得なくなるのだろうけれど。

それでも、全体的な展開や随所のクスグリなど、自由闊達に演じているように楽しく聞けるのは、ある程度の境地に達したからなのだろう。おそらく、扇遊も若手のころだと、師匠に教わったとおりに教科書的な「つる」を演じていたこともあったはずだ。それをつきぬけたところに、名人の「つる」はあるのだなと思える。

ここまで思うと、柳家小三治の「つる」って、どうなのだろうと聞きたくなる気分である。遅くきた落語ファンとしての自分はたぶんこれまでに聞いてないはず。人間国宝の「つる」。

◆笑福亭鉄瓶「四人癖」(J：COMテレビ『新春えいげき亭 in DAIHATSU心斎橋角座』)。
DAIHATSU心斎橋角座、令和3(2021)年1月1日(生放送「新春揃踏角座落語づくしの会」)。