竹林亭白房

春雨「親子茶屋」★落語

□本日落語二席。
◆桂春雨「親子茶屋」(NHK大阪放送局『とっておき!木曜笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和3(2021)年10月7日(第419回「NHK上方落語の会」)。
「親子茶屋」の落げは、茶屋で放蕩息子と遭遇した父が息子に向って言う「くれぐれも博打はならんぞ」である。その日の昼に、さんざん息子に茶屋遊びを窘めていた父が、自分も茶屋で遊んでいたことが露顕して、息子に言ったひと言。

茶屋遊びをすることで、三道楽のうち酒と女にはまってしまっているが、もう一つの道楽である博打だけには手を出すなということである。まあ、さほど深みのあるわけでもない落げだと思って今まで聞いていたけれど、春雨の語りですこしだけ厚みが増したかもしれない。

というのも、春雨は、マクラで三道楽について語り、ここで、狂歌「楽しみは後ろに柱前に酒左右に女懐に金」と、小唄「酒と女は気の薬」などを紹介して、昔から、博打は道楽のなかでもけっして推奨されていたわけではなく、ゆえに、博打に手を出す禁は、酒と女よりも重いものだとていねいに語っていた。

それにしても、この父(大旦那)は、自分が茶屋遊びで散財するのは良しとして、息子まで贅沢三昧をされたのではたまらんから、息子が早く死ねばいいのにと思っているという、ちょっと陰な噺である。これも、人間の業の肯定なのだろうか。

◆『笑点』大喜利:五代目三遊亭圓楽(司会)/三遊亭小遊三・三遊亭好楽・林家木久蔵(現木久扇)・桂歌丸・三遊亭楽太郎(現六代目円楽)・林家こん平(BS日テレ『笑点 なつかし版』)。
後楽園ホール、平成13(2001)年4月29日OA(『笑点』第1763回)。
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