家庭で出来るビタミンアロマケア

家庭で出来るタッチセラピーの紹介です

ビタミンEとアトピー&バリア機能

2007-11-12 17:18:40 | アロマセラピー
ご無沙汰してしまいました

アトピー性皮膚炎の多くの患者さんがセラリキッドを使って効果を出しています。セラリキッドは㈱セラのオリジナル商品で、大豆油・月見草油をベースに天然ビタミンEをはじめ、リノール酸、αリノレン酸、γリノレン酸、ビタミンE吸収を促すスクワレン、2%前後の精油を配合したマッサージ用オイルです。この中で特に、ビタミンEは質が問われます。

ビタミンEは小腸から吸収されて肝臓に運ばれますが、肝臓にはαトコフェロールに反応する レセプターがあり、また肝臓から組織に運ばれるときもαトコフェロールのキャリアタンパクがあります

化学的処理をしているビタミンEはトコフェリールの形になっているので吸収しづらく、マッサージなどで皮膚から吸収させる場合においても、天然ビタミンEが化学的処理をしているものより活性が高いことが知られています。

今、日本の市場では90%以上が化学的処理をしていると言われていますが、箱書きを見て もどちらか分からないものがほとんどです。皮膚とビタミンEとは深い関係があります

例えば、合成ビタミンEをマウスのヒト皮膚部位に塗布すると、4時間以内に表皮のビタミンE濃度が一番高くなり、その後続いて筋肉、血液、肝臓の濃度が高くなり、各組織に分布し24時間後に、投与したビタミンEの0.2%が尿として排泄されたというデータがあります。

天然のビタミンE、またその吸収を促すスクワレンが含まれているセラオイルには当然、これ以上早い吸収が見込まれます

また、皮膚のトラブルは、皮下組織、皮膚のビタミンEの濃度の減少が紫外線による抗酸化を弱め、末梢の循環を低下することにより、皮膚の温度が下がることによりもたらされます

皮膚、皮下組織のビタミンE濃度は経口投与でも上がりますが、皮膚投与の方が優位に増加することが分かっています。皮膚から吸収されたビタミンEは細胞の生体膜に入ります

生体膜の脂質を安定させることにより皮膚のバリアを正常化させます。皮膚のバリア機能が低下すると皮膚は乾燥し、柔軟性を失います。

一般にはグリセリンなど吸湿、保水性のあるものを使用したり、パラフィンなどの閉塞性効果を持たせるものを使いますが、ビタミンEはこれらの保湿剤とは異なり、皮膚のバリアを正常にさせる働きを持っています。セラオイルに含まれている精油はアトピーの場合、ローズマリー、ゼラニウム、セージ、ラベンダー、ヒノキを使います。

精油にはそれぞれ、

*ゼラニウム-異物をマクロファージが処理した後のサイトカインの産生の抑制
*セージ、ローズマリー - 活性酸素の産生の抑制
*ラベンダー-ヒスタミンの産生の抑制
*ヒノキ-殺菌といった作用があります。


またセキステルペンアルコール類のカマズレン〈深い青色〉が多く含まれるジャーマンカモミール、エステル類を70%以上含むローマンカモミールもアトピーに有効です。これらを組み合わせることでその効果を高めていきます          

           


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