読書記録

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お勉強2206

2018年04月28日 | 本と雑誌
救急精神病棟 野村 進 327~466 読了54

 強迫性障害は分裂症(統合失調症)以上に患者数が多く、百人に二人前後と言われている。P249

 簡単に申し上げると、判断能力が健全に保たれている患者さんが、これから自分が受ける治療についての情報を与えられて、その情報を理解したうえで、自発的に治療を受けるか受けないかを決めることですよ。ところが、ここに駆け込んでくる患者さんには、その判断能力がたいてい病気のせいで著しく障害されている。そして、このときの判断能力を百パーセント認めることが、その人の本来の利益になるとは限らない場合がほとんどを占めているわけです。つまり、インフォームド・コンセントが成立しないんですね。その人たちを入院させるのですから、任意ということはまずあり得ません。人ではない非自発的入院となると、閉鎖病棟で見るしかないということになるわけですよ。P276~277

夏樹 私も心療内科を取材して思ったのは、精神科の患者さんに対して周囲が怖がりますけど、実は本人も怖いということですね。
野村 僕もそれに驚いたんです。周囲が怖がっている以上に本人が怖いんですね。患者さんを支配しているのは恐怖だと言ってもいいくらい。 P462