
■放送日時
昭和60年(西暦1985年)2月9日(土)午後6時
■オープニング・クレジット
プロデューサー
加藤守啓 (テレビ朝日)
鈴木武幸 (東映)
富田泰弘 (東映エージエンシー)
原作
八手三郎
連載
テレビマガジン
てれびくん
テレビランド
脚本
曽田博久
音楽
矢野立美
主題歌
電撃戦隊 チェンジマン
NEVER STOPチェンジマン
作詞 さがらよしあき
作曲 大野克夫
編曲 矢野立美
唄 KAGE
(コロムビアレコード CK-738)
チェンジドラゴン/剣飛竜 浜田治希
チェンジグリフォン/疾風翔 河合宏
チェンジペガサス/大空勇馬 和泉史郎
チェンジマーメイド/渚さやか 西本ひろ子
チェンジフェニックス/翼麻衣 大石麻衣
伊吹長官 藤巻潤
渡辺実
庄司浩和
野本奈穂子
菊池香里
石垣広文
大石源吾
鈴木玄秀
(声の出演)
星王バズー 加藤精三
副官シーマ 飯田道郎
航海士ゲーター 増岡弘
ギョダーイ 渡部猛
新堀和男
的場耕二
喜多川務
赤田昌人
蜂須賀祐一
日下秀昭
(ジャパン・アクション・クラブ)
アクション監督
山岡淳二
(ジャパン・アクション・クラブ)
ナレーター
田中信夫
ギルーク司令官 山本昌平
星王バズー 桑原一人
副官ブーバ 岡本美登
副官シーマ 藤枝かな
監督
堀長文
■今週のあらすじ
●Aパート
ゴズマード船外にバズー現る ⇒ 〈サブタイトル表示〉 ⇒ 艦橋に集合し、「ははっ!」と、畏まるゴズマ遠征軍一同(寝ているギョダーイを除く)。バズーは脅しも交えつつ、改めてギルーク司令官に命じた、地球を「必ず征服するのだ」と ⇒ ギルークは惑星ドロームから宇宙獣士ゴームを呼び寄せた ⇒ 伊吹長官から電撃戦隊の秘密基地を案内される新人チェンジマン五人。そこには数種類の制服姿をした男女が働いていた。「彼らは電撃戦隊戦士団。君達と同じように地球守備隊の中から選ばれた、チェンジマンの縁の下の力持ちとなって共に戦う仲間だ」紹介を受け、敬礼の後で握手の手を差し出してきた青い制服姿の戦士団員達5名。と、思ったら、彼らは突然チェンジマン達に一本背負いを仕掛けてきた。咄嗟に宙返りして着地する五人。振り向いて身構えれば、すかさず戦士団員達が今度はナイフを手に手に斬りかかってくる。その切っ先を交わし、一本背負いでやり返すチェンジマンら。「よおし、歓迎式はそれまで!」伊吹長官の制止の声が響く。起き上がった戦士団の鈴木隊員がにこやかに言った、「ちょっと腕を試したくて。でもさすがはチェンジマンだ」改めて握手を交わすチェンジマンと戦士団達。皆が拍手で祝福した ⇒ ビル灯りの街をパトカーがサイレンを鳴らして走っている。その上空にゴズマ戦闘機が出現。紫色の光線を地上に放つ。驚いて停車する男性警官2名。眼前の歩道橋上にゴームが出現、緑色したスライムのようなものを飛ばす。それは一旦パトカーのフロントガラスに付着し、直後ガラスを割ることなく車内に貫通。警官らの顔面に付着した。苦しげに呻く二人は車外へ逃れたが、その姿は蒸発したかのように消え失せ、地面には彼らの制服だけが残された ⇒ おでんの屋台で勘定を済ませたスーツ姿の男性。画面の外へ消えた所で叫び声を上げる。「どうしました!」と身を乗り出した男性店主、その顔へ例の緑の粘液を浴びて、警官同様に消失する。こうして、街から一夜にして人々の姿が消えたという…… ⇒ 空から調査するヘリチェンジャー2のチェンジグリフォンとチェンジマーメイド。すぐに岩山の城のような謎の巨大建造物を発見 ⇒ 「地球の物とは思えない建物がある」グリフォンから報せを受けたチェンジドラゴンは既にチェンジクルーザーで走行中だ。その前方をオートチェンジャーでチェンジペガサスとチェンジフェニックスが走っている。三人は地上から件の建造物へと向かった ⇒ 謎の建物に潜入捜査。ドラゴンら三人の前に宇宙獣士ゴームと副官シーマが立ちはだかる。人々が消えたのは彼らの仕業であり、その力でかかる館を建てたことが発覚する。「チェンジマン、お前達の命も吸わせてもらうぞ!」と挑発するゴーム。ヒドラー兵も現れ、交戦開始。しかし、敵陣内での戦闘を不利と見たのか、何やら不穏な気配を察知したらしいドラゴンの判断により、三人は一旦屋内から退却した ⇒ 館の外へ出ると、ヘリチェンジャー2からロープが降下され、三人はそれへ掴まって撤退していく。しかし、ゴームに呼ばれたゴズマ戦闘機のレーザービームを受けて、ロープの1番下にぶら下がっていたドラゴンが落下してしまう ⇒ 墜落したドラゴンの変身は解け、足元の覚束ない剣は、さらにゴズマ戦闘機の追い打ちを喰らい、崖から転落。探しにきた疾風、大空、さやか、麻衣に助けられ、五人は基地に引き上げた ⇒ 〈アイキャッチ〉
●Bパート
基地に帰還したチェンジマン五人に駆け寄って伊吹長官が叫ぶ、「何をしている! すぐ反撃するんだ!」「チェンジマンがこれ位のことでへこたれてはならん」そうして、力強く諭した、こんな危機は古代から何度もあったこと、伝説獣はアースフォースを見た人達が名付けたものであること、この星を守ってほしいとの願いがチェンジマンのシンボルには込められていること。剣は立ち上がった。「レッツ・チェンジだ!」 〈変身ポーズ(初)〉 ⇒ シャトルベースに乗り込むチェンジマン達。操縦席に座り、基地から発進 ⇒ シャトルベース着陸。ジェットチェンジャー1、ヘリチェンジャー2、ランドチェンジャー3、それぞれ発進。先程痛い目を見せられたゴズマ戦闘機を2機、ミサイルで撃墜するドラゴン。さっきまでの重傷ぶりが嘘のよう。続いて、ランドチェンジャー3とヘリチェンジャー2のミサイルが命のエキスの館を破壊 ⇒ 逃げ出てきたゴーム。そこへオートチェンジャーで駆け付けたチェンジマン達。 〈一人ずつ名乗り〉交戦開始。ドラゴンから順番にアタック攻撃(初)。パワーバズーカで撃破 ⇒ ギョダーイによってゴーム巨大化 ⇒ アースコンバージョン(初) ⇒ チェンジロボの勝利 ⇒ 基地内の風呂に剣ら男性陣三人と伊吹長官が入浴。女性陣はもちろん女風呂。女風呂を覗こうとして懲らしめられる疾風。和気あいあいの内に終了。
■今週の用語解説
●電撃戦隊戦士団 : チェンジマンの縁の下の力持ちとなって共に戦う仲間。地球守備隊から選ばれた。
●五つの伝説獣 : スーパー能力を持つと大昔から伝わる。アースフォースを見た人達が名付けたという。
●地球の危機=アースフォースの出現 : 伊吹長官の研究によると、古代から何度かあったようだ。
●レッツ・チェンジ! : 変身する際の合言葉。
●アースコンバージョン : 3機のメカが合体すること。
■今週キャッチしたゴズマ情報
●バズー曰く、これまで数々の星を滅ばしてきたが、どれも醜く薄汚れたものばかりだった。
●バズーはゴズマードのメンバーに、「お前らの生まれ育った星がどうなったか知っておろう」とほのめかし、地球征服に失敗したら「生かしては帰さんぞ」と彼らを脅す。恐怖による統治の片鱗が窺える。
●ゲーターはバズーの剣幕に恐れをなし、小便を漏らす。尿の色は緑。
●宇宙獣士は、上部に水平方向の棒が突出した球体に乗って召喚される。この球状の乗り物はクルクルと高速で水平回転しながらゴズマードまで飛んでくる。
●シーマが初めて地上降臨。チェンジマンと初顔合わせ(但し、会ったのはドラゴン、ペガサス、フェニックスのみ)。ゴームの建てた館では、「折角命のエキスを吸いに来たのに、野暮な真似はやめてもらおうか」と、チェンジマン達の前で命のエキスをこれ見よがしに吸引して見せた。ちなみに、命のエキスは、天井から下がった銀色の管に、水タバコのような器具を挿して吸う。
■今週の宇宙獣士
ゴーム
惑星ドロームから召喚された。ギルーク曰く、“悪魔の宇宙獣士”。いつもシャボン玉のような透明な球体を周囲に漂わせている。移動時は手足を収納して少し小さくなり、滑るように動く。また、ふわふわと浮き上がりもする。緑色のスライム状の粘液を目らしき赤い部分から噴射。それを浴びせられた人間を消失させる。「この星の命をことごとく吸って、もっともっと大きな館を作ってやる」と語っており、“命のエキスの館”なる砦を拡充することが目的のようだ。もっとも、どういう構造で命のエキスが収集され、それがどうなって館を大きくするのかなど、細かいことは分からずじまい。攻撃は主として目や腕から電撃のようなものを発して行う。作戦補佐はシーマ。
■今週のゴズマによる犠牲者
●一般人 4名 (消失)
ゴームによって消された男性警官2名、同じく屋台の男性客1名、男性店主1名。ナレーションによると、「街から一夜にして人々の姿が消えた」らしいので、実際には大量の人間が犠牲になったと思われる。なお、ゴーム討伐後に人々が戻ったとの説明がないので、死亡か行方不明の扱いとなろう。
■今週登場した地名
●惑星ドローム 宇宙獣士ゴームを紹介する際のギルークのセリフに登場。
■今週のレッツ・チェンジ
●剣の「レッツ・チェンジだ!」に四人が応じ、全員で「チェンジマン!」前回は自然変身だったので、これが初めての変身ポーズとなる。
■今週の初出装備等
●ヘリチェンジャー2 (偵察及び潜入隊救出で他機より先行登場)
●チェンジクルーザー (チェンジドラゴンが一人で乗車)
●シャトルベースの操縦席 (変身後のチェンジマンが五人で操縦)
●ジェットチェンジャー1
●ランドチェンジャー3
●チェンジソードのモード変化 (銃から剣、剣から銃への変形を丁寧に描写)
●アースコンバージョン (初合体シーン)
■今週の特殊武器&技
●ジェットチェンジャー1のミサイル (初登場)
●ヘリチェンジャー2のミサイル (初登場)
●ランドチェンジャー3のミサイル (初登場)
●ドラゴンアタック (初登場)
●グリフォンアタック (初登場)
●ペガサスアタック (初登場)
●マーメイドアタック (初登場)
●フェニックスアタック (初登場)
●チェンジバルカン (初登場)
●電撃剣スーパーサンダーボルト (2回目)
■今週公開可能な地球守備隊情報
●電撃戦隊基地内には成人男性が四人で入っても十分余裕な規模の浴場がある。男湯と女湯の間には仕切りの壁があり、天井との間に隙間がある。疾風はそこから顔を出して女風呂を覗こうとし、さやかと麻衣に湯を浴びせられて落下、長官に頭を押さえつけられて湯船に沈められた。
●「まあ俺達にとって、安らぐのは風呂だけだからな」と話す伊吹長官。「鬼の伊吹長官も、裸になれば優しい男だった」と語るナレーション。
■今週の名言
●伊吹長官 「君達の浴びたアースフォースを信じろ! 選び抜かれた勇者にもたらされる不思議な力を」「チェンジマンのシンボルには、この星を守ってほしいという人々の願いが込められているんだ」
傷つき帰還した剣らにぶつけた、伊吹長官の熱い演説。これに感化され、五人は再び立ち上がってゆく。チェンジマンと伝説獣の関わりに触れる、劇中唯一の台詞でもある。
■ゲームに引用された台詞
●チェンジマーメイド 「なんなの、あれ!」
ヘリチェンジャー2のコックピットから“命のエキスの館”を発見して。スーパー戦隊レジェンドウォーズにて使用。
■今週のファッション
●最初のチェンジマン五人は制服姿(初登場)。ブレザーは、男性陣が灰色、女性陣が赤色。また、男性はズボン、女性はスカートを着用。いずれも灰色。黄色のスカーフは共通で巻く。
●基地の外では普段着に着替える。任務円滑化を狙った私服警官的発想か。今週時点では全員春衣裳(初登場)。
剣さんは黒の上下。白のカッターシャツと紺色っぽいストライプのネクタイの上から、細かいチェック柄の入ったダブルボタンのジャケット。他のメンバーがモチーフカラーに合わせる中、彼だけ例外。
疾風さんは、もちろん黒の上下。レザーっぽい素材。ジャケットにはステッチに赤いラインが覗く。インナーも黒。ハイネック。
大空さんは、青のジャンパーに白のパンツ。靴は黒。インナーは丸首の白いシャツ。袖を折り返しており、折り返しの部分は水色。
さやかさんは、黄緑色のシャツと緑色のネクタイの上から、白のジャケットを羽織り、白のミニスカート、白のロングブーツを履く。ストッキング着用。
麻衣さんは、ピンク色の襟付きブラウスに、ぴったりとした黒のパンツ、黒のブーツ。腰に黒いベルトを緩めに巻く。腕まくりしている。
●男風呂にて、男性陣が腰に巻いていたタオルは水色。女風呂にて、さやかは細巻にしたピンク色のバンダナを頭頂部で結び、髪の毛をアップにまとめていた。麻衣はそのまま。
■今週の挿入歌
●電撃戦隊チェンジマン (2回目。決めポーズの直後、地上戦闘開始から)
■今週の疑問
●「古代からこんなことは何度かあったのだ」と伊吹長官は語っているが、“こんなこと”とはゴズマの襲来に匹敵する位の地球の危機だったのだろうか。アースフォースは地球が危機に曝された時に地球自身が発する力であるから、そういうことだと解されるが、それはどんな危機だったのだろう。
●「大昔から語り伝えられた、スーパー能力を持つと信じられた五つの伝説獣は、このアースフォースを見た人達が名付けた」ということは、伝説獣の概念自体は先にあって、アースフォースを見た人がそれと結びつけていったのか、アースフォースを見た人の話から伝説獣そのものが具現化されていったのか、微妙な言い回しである。
●過去にアースフォースが出現した時も、チェンジマンは現れたのだろうか。現れたとすると、その額には明らかにシンボルが刻印されているわけだから、それを見た人がアースフォースの具体的なイメージとして伝説獣を創造した説に馴染む。またこの仮定において、逆に、伝説獣の方が先に存在していたと考える場合、なぜ五つのそれらが選ばれてシンボルに採用されたかが謎となる。あるいは、漠然と似ている概念を人間の方で関連付けただけかもしれないが。
●我らがチェンジマンは、当代しか存在しないとも考えてみる。あの科学的な装備と神秘の力アースフォースが化合して誕生したのがチェンジマンなのだと。すなわち、アースフォースの出現を期待し、その受け皿として装備等だけは先に準備しておき、最終的にアースフォースを迎え入れたという形だ。そうすると、人々の願いが込められたシンボルをデザインしたのも肯ける。過去にアースフォースが出た時は、チェンジマンではない別な形で危機が回避されたのであり、それは全く別の戦士達だったかもしれず、また戦士という形式すらとらなかったのかもしれない。いずれにせよ、それを見た人が伝説獣を想起していったのだ。このように考えると、いかにもすっきりする。
●伝説獣が五つとは限らない可能性も否定は出来ない。今回たまたまこの五つが選ばれたのだと。もっとも、伊吹長官が散々研究を重ねた結果のことだろうから、五つ以外あり得ないのかもしれないが。
●話は変わるが、シャトルベースは垂直状態で基地にセッティングされているけれども、発進前の操縦席は水平に見える。可動式なのだろうか。
■エンディング・クレジット
撮影 いのくままさお
照明 斉藤久
美術 山下宏
キャラクターデザイン 出渕裕
録音 上出栄二郎
効果 大泉音映
選曲 石川孝
編集 山口一喜
制作担当 山本康郎
進行主任 奈良場稔
計測 黒須健雄
記録 石川和枝
助監督 小中肇
制作デスク 寺崎英世
装置 東映美術センター
操演 船越幹雄
美粧 サン・メイク
衣裳 鷹志衣裳
装飾 装美社
企画協力 企画者104
キャラクター制作 レインボー造形企画
合成 チャンネル16
現像 東映化学
車輛協力 MAZDA
オートバイ協力 スズキ自動車
ビデオ合成 東通Ecgシステム 山本博司 近藤弘志 前岡良徹
(株)特撮研究所
操演 鈴木昶 白熊栄次
美術 藤田泰男
撮影 高橋政千
照明 加藤純弘
特撮監督
矢島信男
制作
テレビ朝日
東映
東映エージエンシー