5月20日は520センズの日らしいですよ奥さん(にやり)
と、冒頭に追記をかます私。えへv
ロイは軍のとある部隊を総括する分団長?師団長とかいうの?軍のシステムわかんないからまあ上の立場の人とか思ってね。
で、エドワードは一線から退いたがロイの元、新人や問題のある部隊を指導する教官という設定のパラレルです。520記念というわけではないですが、今日この日にロイエド書いといてよかったなあと追記する私vえへv
こんなの書き逃げてるくらいならコピー本の続きを書かねば……。
あー、いやいや。某サイト様の教官ロイがすげえかっこいいんですが。私には教官ロイを書く力量は……ない、っポイのでエド教官で(えへ)
着ているTシャツを引き裂かんばかりに盛り上がった筋肉。地肌が見えるほど短く刈り込んだ髪。えらの張った四角い顔。女のウエストほどもある二の腕。
エドワード・エルリックはある意味非常に変わりやすい面々に取り囲まれていた。
「新しく着任なさった教官がこんなかわいらしいお嬢ちゃんとはなあ……」
にやにやとした嗤い。そこには細身のエドワードを見下す……というよりは寧ろ頭の中身が漏れてくるようなイヤラシサがありありと浮かんでいる。
「エルリック教官殿?我々はあなたにはですねえ。……まずは寝技などを特にご教授いただきたいのですが?」
「マスタング分団長とエルリック教官がともにこの部隊に着任とは……ってね。噂が流れに流れておりますよ。分団長にそうとう仕込まれたって話もね、聞いてますんで。その身体でさぞや素晴らしい訓練を我々にしていただけることでしょうなあ」
下品な笑いに意味ありげな口笛までが響き渡り、毎度のことながらめんどくせえなあとエドワードは肩をすくめた。
……どーして軍の奴らは脳の中まで筋肉まみれなんだろうなあ。
新しい部隊に着任するたびにエドワードはこの手の歓迎を受ける。ここまで毎回同じようなセリフに囲まれればため息の一つでもつきたくなるというものだ。
……まあ、確かにコイツらの期待するような夜向けの寝技も得意中の得意っつうかアイツに仕込まれたけどな。そんなもんロイ一人に披露すればいーんであってオレがわざわざコイツら全員を相手する義務はない。つうかそんな羽目に陥ったら……うーん、コイツらなんか瞬殺されるんだろうなあロイに。せっかくの部下、せっかくの人材。殺すよりは使えるように仕立てるほうがマシだって―の。
「あー、テメエら全員着任早々のオレに訓練つけてもらいてえっていうことはだ。……体力有り余ってるんだな?」
一応念のため確認に。めんどくさそうな口調でエドワードはぐるりと筋肉ダルマの群れを見る。
「もちろんですよ。エルリック教官。まあしかしですね。細身の貴方が我々全員を相手したらですねぇ」
「壊れても知りませんがそれでもお相手してくださるのですかー?」
にやにやにやにやと、非常に鬱陶しい。
毎度のことながら、であるがこれもまあ通過儀礼だろうと、エドワードは意識を切り替えた。
「そんじゃ、訓練開始っつーことで」
予備動作もなしに一番近い位置に立っていた男を蹴り飛ばす。
「いいか、これは訓練だ。私刑でもリンチでも何でもねえ。まあ、オレ様独り取り囲んで性的暴行だとか暴力行為だとかに及ぶ予定とかまあお前らの思惑も色々あるんだろうが、そんなことで軍法会議になるのもメンドクサイしなあ。ほらよ訓練開始、とっととさっさとかかってこい」
だが、エドワードに襲いかかろうとする者は誰一人としていなかった。今エドワードに蹴り飛ばされた男を信じられない目つきで皆は見た。体重が、軽く見積もってもエドワードの倍はあるだろう男が信じられないほど遠くまで蹴り飛ばされ、そして地面に沈み込んでいる。しかも地面の小石を蹴飛ばすがごとくの軽い動きしかエドワードはしていない。
思わず男達はふっ飛ばされた男とエドワードを交互に見る。
「あー?そっちから来ないならこっちから行くぜっ!」
ニヤリした笑いを浮かべたかと思うとエドワードはその場から飛んだ。
投げる蹴る叩きつける。
「ボケっと突っ立てんじゃねえっ!訓練だっつっただろ。とっととかかってきやがれってんだっ!」
気を取り直して殴りかかってきた男の拳をかわすと、空振りをした相手のみぞおちを膝で蹴る。
「ほら次っ!」
二人目も三人目も速攻瞬殺。背後から手を伸ばしてきた男にはその腕を取って放り投げた。
「メンドクセエなあとっととさっさと掛かってきやがれっ!これじゃ訓練にもなりゃあしねえっ!」
まるでダンスを踊るかのように楽しげに、エドワードは次々と男達を投げ飛ばし蹴り倒し、地面に沈めていった。。
僅かな時間の後、地面に転がる無数の男達の中、独りエドワードだけが立っていた。
「あー、オマエら鍛え方がたらん。ホラ立てよ。訓練中だって言っただろ?まだまだこんなもんじゃねえぞ?ついてこれないっつーんならさっさとケツまくって除隊して、田舎に帰って畑でも耕せな。そっちのほうがまだ幸福な人生送れるぜ?いいぞ田舎暮らし。オレもなあ、除隊したらリゼンブールに帰って畑作って牛飼うつもりだったんだけどなー」
ふらつきながら立ち上がった男も幾人かはいたが、ほどんとの者は立ち上がれ出来ずに地面と仲良しのままだった。
「あー、まだまだいけるよな?そんじゃグランド10周とっとと走れ。終わったら腹筋背筋スクワット、500回ずつしておけよ。終わったら誰か一人報告に来い。あー、オマエでいいや。オレは分団長の部屋に居るだろうからさー」
ひらひらと手を振って、エドワードは屍と化した男達から背を向けた。
「い、いえっさー……」
かろうじて、返事をする。
こうしてエドワード・エルリック教官の新着の挨拶は終了するのだった。
では書き逃げでした★