佐久田隆司の山関係のブログ

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【完全動画あり】秘境で渡渉を繰り返す!神奈川西丹沢寄沢ルート「徹底解説」

2021-01-19 05:51:16 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
神奈川県丹沢山塊に、渡渉(としょう)を繰り返す寄沢(やどりきさわ)ルートがあります。秘境感が満載の変化があり、大自然が楽しめるルートは歩きこたえがあります。すがすがしい緑と川の白砂の取り合わせも見事です。さらに鍋割山までには鎖場やはしごなどのスリルもいっぱい!丹沢を思う存分楽しめる夏場に向けての寄沢ルート!経験者もそうでない方も知られていないレアルートをその足で踏破してみてはいかがでしょうか?
ここでは寄ルートを完全版動画で紹介しています。
 
神奈川県西丹沢の寄沢ルートは、一般登山ルートですが少しマニアックです。雨山峠からは分岐し様々な方向に向かえるものの、そこまでに不明瞭な場所や、渡渉※も多数現れるのでハイカーの数は少なめです。その分大自然があふれ涸れ沢底を上っていく楽しさも有ります。通行止めの個所がある場合、都度指示に従ってください。
※川を橋を使わずわたること
スタートラインの「寄大橋」へは「寄バス停」から徒歩、もしくはタクシーを利用するのがベスト。寄大橋のたもとに小さな駐車場がありますが、土日は早朝から埋まることが多く、マイカーの場合も寄バス停近くに停めることになります。

寄バス停から中津川沿いに45分ほど上っていくと、左に寄大橋が見えてきます。橋を渡らず、ゲートをくぐり直進すればしばらくして「水源の森」に到着します。ここにはトイレが用意されています。
※寄バス停までは小田急線新松田駅より富士急湘南バスの寄行きで。
水源の森を抜けしばらくすると開けた場所に到着します。ここが「恵水の森(めぐみのもり)」で、ここから山側へルートが続いていきます。直進する遊歩道もありますが、寄ルートは右へ行きましょう。
寄沢ルートは、山道を進み沢に出て渡渉を繰り返すイメージ。アップダウンがあるルートは、変化に富んだ楽しさが有ります。全体的に道標は少なく、ピンクリボンと白、赤ペンキ、さらに渡渉表示の黄色い看板が目印になります。寄沢ルートのハイキングマップは開示されていないので、過去の踏破ログなどをGPSで確認しながら進むのが一番安全です。
 
最初の沢にでるまでは、斜度があるルート。仮設の鉄橋や鎖などで安全措置がされていますが、事前に強度を確認してから利用するのがいいでしょう。この辺りは丹沢の自然が豊かな標高が400mぐらいで、木々の美しさを堪能できます。
斜面を降りると大きな河原に出ます。本来はここで渡渉し、向こう岸を川上へ進み、次の堰堤の先で再びこちら側へ渡渉するようになっています。ただし、以前の渡渉指示看板が消失しています。仮に間違って渡渉せず河原を進んでも、ピンクリボンに沿って次の堰堤の右手前を登りそのまま進めば、その先で本来のルートと合流するようになっています。ルート的には本来の方が歩きやすく、木製階段も用意されておるのでお勧めです。

渡渉は登山靴が浸るか浸らないかを探し出し、深いところや流れの早いところでは、石をつたうなどするのがセオリー。水深が浅いとはいえ注意は必要!さらに雨天後などの増水時は渡渉を避け引き返す決断をしなくてはいけません。この界隈は普段でも雨が多いので、雨が降りだしたら速やかに撤退するのが得策です。
寄沢ルートは道迷いが発生しやすく、1:石につけられたペンキの○印や矢印。2:対岸や木の枝につけられているピンクリボン。3:渡渉前と渡渉後の指示道標の確認。この3点を見逃さなければ回避できます。迷った場合は必ず元の位置まで戻り、自分の位置を地図と照らし合わせてください。

日が暮れる道迷いのリスクがさらに高まるので、鍋割山から雨山峠を経由し下山する逆コースはお勧めできません。さらに雨天後の計画には増水への注意が大切です。
渡渉箇所は随時変わりますから、流れ、深さ、渡る石などをつぶさに観察し渡りましょう。あまり歩幅が広いと転落しやすくなります!
しばらくすると渡渉した後に急な斜面が現れます。階段や鎖も整備されています。
釡場平にはテーブルが用意されているので、ひと休憩に最適です。
寄沢の特徴として、木橋、鉄製の仮設階段などもたくさん出てくること!一人ずつ利用することが大切です。
この辺りまで来ると、涸れ沢の底を歩いていきます。多少水が染みている沢底探訪はとってもダイナミック。両側の崖がせり立つ「ゴルジュ」形状は、圧倒的な自然感をもたらします。
今度は仮設の大きな鉄製階段が現れます。少しギシギシいうのがまたスリルがあります。
雨山峠は「檜岳(ひのきだっか)」「秦野峠」「鍋割山」への分岐点。休憩がてら行程の進捗を確認しましょう。そして今回は鍋割山稜線へのルートを紹介します。
雨山峠から先はガラッと印象が変わり、鎖場の多い細い稜線を進んでいくもの。非常に長い鎖場もあり、ちょっとした腕力も要求されます。鍋割山へ行かないのであれば、雨山峠で折り返すのがいいでしょう。

鎖場を終えるとあとは鍋割山までの稜線で、広葉樹の緑が美しいところ。鍋割山山頂に達したら、帰りは「後沢乗越」経由で大倉まで下りましょう。

大自然あふれる寄ルートは、大自然を行くアクティブルート!踏破ログを入手し、できれば経験者と一緒に出掛けられることをお勧めします。

寄沢ルートの基本情報
住所:神奈川県足柄上郡松田町寄
電話番号:0465-83-1221(松田町観光課)
アクセス:小田急電鉄新松田駅、JR松田駅よりバス

2021年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。