存在論の基本~存在とは何か?
哲学とは、人々が日常に抱く疑問や好奇心を形にしたものです。その中でも、存在論は特に重要なテーマであり、私たちが生きる世界や自己の存在について深く考えることを促します。
では、具体的に「存在」とは何なのでしょうか。
一般的に言われるように、「存在する」ということは物事が現実的・実在していることを指します。しかし、それだけでは十分な説明ではありません。哲学者たちはさらなる探求を行いました。
古代ギリシャの哲学者パルメニデスは、「あるものしか存在しない」と主張しました。彼によれば、「ある」もの以外は「無」であり、真理や永遠性を持つ唯一絶対的な実在だけが真正面から捉えられます。
一方でプラトンやアリストテレスは、「イデア(理念)」という概念を提唱しました。「イデア」とは物事そのものではなく、それぞれの物事が参照する普遍的な形態や本質を指します。彼らによれば、物事の存在はイデアとその具体例との関係性によって成り立つのです。
さらに、近代哲学者デカルトは「我思う、故に我あり」という有名な言葉で自己の存在を主張しました。彼は、「私が考えること」が確かな存在であると信じて疑いませんでした。
これらの考え方からも分かるように、「存在」とは一つではなく多様な解釈がされています。それぞれの哲学者たちは異なる観点から「存在」を探求しました。
結局、「存在」とは何か?という問いに対して明確な答えを出すことは難しいかもしれません。しかし、この問いへの探求自体が重要です。「存在論」というテーマを通じて私たちは世界や自己への理解を深め、人生や宇宙へ新たな視点や洞察を得ることができます。
次回以降もさまざまな哲学的テーマについて探求していきます。お楽しみに!