10日(土)。
書き忘れていたが、この日は中国では老師節、すなわち「教師の日」である。中国の祝祭日についてのほとんど知識がないまま来てしまったため、そういうものがあると知って少々困惑したものである。
夜、三宅明正先生から、恩師の一人である安田浩先生がなくなられたという連絡をメールで受ける。以前から覚悟していたこととはいえ、落ち込む(事情については「日夜困惑日記」13日付の「
安田浩先生の訃報」、15日付の「
安田浩先生について思い出すことなど」を参照)。
11日(日)。
昼、安田門下の弟弟子でもあるMくんより電話あり、中国からでは葬儀に行けないからお互い中国で頑張っていこう、ということに落ち着く。
12日(月)。
中秋節で休み。主任のH先生からお祝いの月餅をいただく。
夜、学生5人ほどに誘われて夕食。
なお、日本と中国の中秋節の違い、ということは、この週の授業のネタにしばらく使わせていただいた。具体的には、日本では中秋(そもそも「中秋節」という言い方はしない)は祝日ではなく、月見をする程度であること、月餅というものは無いこと、月見団子というものがあること、などである。もっとも、月見団子の説明も大変であるが(そもそも「団子」がなんだかわからないから、米などを粉にして練って、小さく丸く固めてゆでたりしたもので……と説明しなければならないし、電子辞書などではたいてい串団子の写真が載っているので、それとの違いも説明しなければならないし)。
13日(火)。
この辺りから本格的に授業となる。
14日(水)。
授業。
阜陽師範学院では、学食などの会計に、プリペイド式の電子マネーカード(Suica みたいなもの)を使っている。施設が古く教室の冷暖房なども未整備な割に(教員寮には冷暖房がある)、変なところで最新式の電子機器が使われているわけだ(もっとも日本だって同じようなもんか)。この使い方がよくわからなかったのだが、この日、C先生に手伝ってもらってカードを作り、使い方などをいろいろ教えてもらう。
15日(木)。
授業。
16日(金)。
授業。
夜、18時より日本語課の新入生歓迎会。中国語で日本語課のことが説明される中、ぼんやりと教員のひとりとして過ごす。ちなみに教員紹介の際、間違って埼玉県出身にされてしまった。紹介に必要と言われて渡したデータにははっきり日本国千葉県生まれと書いたはずなのだが、たぶんMくん(埼玉出身)のデータと混同されたのだろう。長谷川先生は中国語ができないので英語で交流してはどうか、という質問が出たんだが、ぼくの英語なんて中国語よりは若干マシな程度だし、だいたい完全な日本語訛りで、たぶん中国語訛りの入っている学生に通じるかどうか。あい・きゃん・すぴーく・いんぐりっしゅ・あ・りとる。
17日(土)。
休み。朝から小雨交じりで風が強い。
18日(日)。
休み。
朝日新聞出版から、ぼくも寄稿した三好和義『世界遺産・小笠原』が届く。こちらで郵便物を受け取ったのは初めて。
【居住環境】
寮は2階建てで庭つき。1・2階両方にトイレ(兼洗面台兼シャワールーム)、1階にキッチンがある。部屋は1階と2階にそれぞれ2室ずつ。1階は湿気が多い、と言われたので2階に住んでいるのだが、もともと乾燥した気候なのだがそんなに湿気に警戒する必要があるんだろうか。なお、1階にはそのうち別の先生が入る予定なのだが、いまのところはぼくが自由に使わせてもらっている。