「週間新潮」8月11・18日夏季特大号 ジャーナリスト櫻井よしこ氏との特別対談
まとめ
・総統選で受けた傷は問題ない。
・野党の訪中は、反国家分裂法の批難をかわすためのもの。
・訪中は野党内部からのニーズがあったもの。
・野党が結んだ中国との合意は党と党の私的なもの。
・野党の訪中は、台湾人が自分達の道がどこにあるべきか考えさせた。
※櫻井氏の取材では、台湾人が、二人の野党党首の政治生命が終わったと見る人が多いという。
・中国との対話を放棄しているわけではない。チャンスがあれば北京政府と協議をしたい。
・2月19日の日米安保協議で台湾が共同戦略目標であり、台湾問題を平和的に解決したいという
合意が確認されたことを、日米の重要な意思表示と考えている。
・両岸、台湾海峡の問題はいかなる非平和的手段も用いてはならない。
・台湾は主権独立国家であり、台湾の主権は2300万人の台湾国民のもの。
・現状のいかなる変更も台湾国民の判断にゆだねる。
・反国家分裂法は、台湾国民の自由意志を無視するもので、民主主義をないがしろにするもの。
・台湾海峡の平和的な現状を守り抜きたい。
・中国が攻撃的になっていることは、多くの人が感じている。
・誤解しているひとがいるかもしれないが、今は中国のチャンスではなく、危機である。
・それは全世界の危機でもある。
・中国に世界の資金があつまり、皮肉にもそれが軍拡に繋がっている。
・軍拡で真っ先に被害を受けるのは台湾である。
・台湾は軍事競争をすることは考えていないが、自己防衛能力だけは備えなければならない。
・台湾と日米との間で軍事交流が必要であり、それは日米両国の国益にも資するものである。
・台湾が香港のようになったら、中国海軍は第一列島線を突破する。それは日本の危機でもある。
※日本の変化に気付いているか?
・日本の変化の雰囲気は感じている、大変感謝している。
・フランス、EUが現在、武器輸出を禁止しているが、凍結解除は反国家分裂法を支持することである。
※台湾の独立を認めないなど、アメリカとの摩擦があったが、
・米台の意思疎通は現在は改善されて、非常に良好である。
・武器販売の許可、WTOへの加入などアメリカのバックアップに感謝している
※軍事予算が議会を通らないのでは
・武器購入は、自分が総統になる以前、国民党時代からの案であり、次の国会で通過できるだろう
・国民党の新主席も誕生し、これから政局がすこし安定する。
※経済問題
・依存度が増すにつれ、多くの資金と人材が中国へながれ台湾が空洞化することを心配している。
・中国は一般的な国ではない、ビジネスは利潤追求であるが、それには相互信頼がなければならない。
・過度な中国熱は冷めてほしい
・台湾ビジネスマンはアジアの国々や他の国にも目を向けてほしい。
※許文龍氏の転向声明について
・反国家分裂法のデモに冷や水を浴びせるために中国政府がやったもの。
・中国の狙いははずれ、逆効果だった。
・中国が台湾の農作物の輸入をしたいと言い始めているが、農民が中国政府の意のままになるようになってはいけない。
・台湾のすばらしい農作物を日本にこそ売りたい。
・目先の利益だけを考えて、中国大陸へ売るような罠にはかからない。
・台中貿易を有効的に管理するために具体的な処置をとっている。
解放しようとしている投資項目で再考中のものも多い、コアな技術の解放には慎重だ。
※台湾新幹線の問題ついて
・ヨーロッパ規格から日本の規格になったということで、技術的に問題が出るかもしれないが克服できない問題ではない。
・台湾はこれからも、日本と積極的に多方面で交流、協力していきたい。
※反日デモについて
・前向きになってほしい。
・問題はすぐに解決できないかもしれないが、自らやわらいでくるだろう。
・中国の反日感情は短期間で解決できる問題ではない。
※日本が中国へ、謝罪ではなく、自らの立場を主張しようとする姿勢がでてきたことについて
・非常に正しいことだ。
・日本は、あくまでも日本であってもらいたい。
・日本が中国を怖がらなくなったときに、はじめて中国は日本を尊重するだろう。
※そのとき初めて、日本は台湾に手を差し伸べるこtができると想う。
・台湾は日本の本当の友人でり、永遠の友人であり、最後の友人であると考えている。
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安全保障、経済問題と取るむきもあろうが、我々日本国民は、そろそろ台湾国民の想いを受け止める時期なのではないか。
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