庭木用のサツキを盆栽に改作したプロセス
植物名:サツキツツジ(万岳)培養歴:30年 幹周り:39cm 樹高:32cm
この樹は昭和52年5月に、今は亡き母と岐阜県に向かう途中、木曾福島町(現在の木曽町)の雑貨店の庭先で販売されているのが目に止まり、よく見ると立ち上がりの太さに惚れ込み、1,200円で迷わず購入しました。大切に持ち帰り、早速、不要な枝を整理し、葉を一枚も残さず全部切り捨て、根は水洗いをして全部きれいに畑土落とし、鹿沼土に水苔を混ぜ素焼きの鉢に植え込み、地下1.5メーターのムロに入れ風を避け、幹が乾燥しない様に胴吹き芽が出るまで、勤めの関係上家族の協力を得て、1日に4~5回噴霧器にて水を噴霧していただき胴吹きするのを待ちました。原木さえ元気な樹であれば芽がプツプツふいてくれます。その後、2~3年樹に勢力をつけ、胴吹き芽を伸ばし必要な枝にアルミ線をかけ樹形を作り、培養管理をして今日に至っています。樹形はこれと言うとりえもなく再検討をしている所です。華宝、暁天等は太りが早いと聞きますが、これらの樹に比べ、万岳は樹性が強く太りのペースが速いと思います。
まさか!!こんなに太くなるとは当時は思ってもいませんでした。この樹に潅水する度に、在りし日の元気な母の姿が目に浮かぶ大切な想いでの一鉢です。