シニア世代の健康管理ハウツー

高齢者の健康を守るために気をつけたいこととは?

高齢者の介護で手を貸しすぎてはいけない理由

2024-04-22 10:26:01 | 高齢者

高齢者の自立を支援するにあたり、介護職が手を貸しすぎることを控える必要があります。まず、自立とは、日常生活の中で自分の事は自分でできる能力を指します。高齢者の介護においては、この自立を支えることが非常に大切です。なぜなら、自立することは高齢者にとっての自尊心の維持、生活の質の向上に直結するからです。自分でできることが増えると、自信にもつながります。

介護職が良かれと思って行動し、高齢者が自分でできることまで手助けしてしまうと、高齢者はその能力を失いかねません。例えば、高齢者自身は支えられずに立ち上がることができるにも関わらず手を差し伸べてしまうと、その動作を自分で行う機会が失われます。結果、ますますその動作が難しくなってしまう可能性があります。

また、介護職が手を貸しすぎると、高齢者は自分で何かをすることに消極的になる恐れがあります。自立支援の観点からは、高齢者が自分で考え、自分で行動することが推奨されます。ですが、常に介護職がサポートしてしまうと、自分で何かをしようという意欲も損なわれがちです。

さらに、自立支援は、高齢者が可能な限り自宅で生活を続けることにも繋がります。自宅で生活するためには、日々の生活動作を自らできることが基本です。介護職が適切にサポートすることで、高齢者は自宅での生活を長く続けることができるでしょう。

自立支援における介護職の本当の役割は、高齢者に手を貸しすぎず、できることは自分で行ってもらい、その過程でどうしても困ったときのみサポートをすることこそが重要なポイントになります。高齢者の自立を促すことは、その人たちの自尊心を支え、生活の質を高めることにつながります。介護職がこの観点から適切に関わることが、高齢者の健康的な生活を支える鍵となるでしょう。


高齢者の健康管理に欠かせないこと

2020-06-08 03:44:03 | 日記

若く体力のある人にとってはそれほど意識しないことでも、高齢者介護の現場においては、温度管理や湿度管理がとても重要です。介護において適切な温度や湿度とは、室温は夏場が25℃~28℃で冬場は19℃~22℃、湿度は50%~65%と言われています。そのため、これらを無視してしまうと、熱中症を起こしたり、体調不良の原因になってしまい兼ねないのです。

これらのことが介護現場で重視されている理由としては、高齢者は体温調節機能が衰えているため熱中症にかかりやすく、その死亡率は80%にも及ぶことが挙げられています。しかも、冷房がききすぎてしまうと今度は冷房病になる危険性もあり、室内環境には細心の注意が必要です。冷房病とは、頭痛や腰痛、肩こり、神経痛などの痛みの症状をはじめ、内臓の冷えによる消化不良や下痢などの症状を伴います。そのため、前述した室温を保つことが欠かせません。

また、室温管理は冬場も怠ることができないのです。なぜなら、高齢者はヒートショックを起こしやすいからです。特にヒートショックは入浴時に発症しやすく、暖かい部屋から寒い廊下や脱衣所に移動し、そして熱いお風呂に入るというようなことをすると、血圧がその度に収縮して心筋梗塞や脳卒中を起こしてしまう危険性があります。そのため、冬場は寒暖の差にも気を配らなければなりません。

部屋から部屋への移動だけでなく、同じ室内に長くいるときも室温管理は欠かさないようにします。先述したように、冬場とはいえ寒暖差はあります。朝は氷点下ほど冷え込んでいても、日中にはぽかぽか陽気になることがあるため、朝の気温に合わせたままでいると室内の温度が上がりすぎることになりかねません。外気と室内の気温差はもちろん、一日を通した気温の変化にも気を配って、室温管理を行う必要があります。

それから、湿度管理にも気を配りましょう。喉が乾燥すると風邪やインフルエンザなどの感染症に罹患しやすくなりますし、痰が出にくくなり、肺炎を起こすこともあります。冬場は空気が乾燥するので、湿度管理もしっかり行いましょう。高齢者の健康管理において欠かせない室温や湿度管理については、コチラでも詳しく語られているので、ぜひチェックしてみてくださいね。