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競馬

2012年有馬記念回顧

2012-12-26 01:49:05 | Weblog
自分の本命馬が見事な勝利をおさめたというのに、レース直後素直に喜べなかったのにはふたつの理由があって、ひとつは馬券が外れてオケラになったこと(苦笑)、もうひとつは直前に本命買いに近い買い方をしたビートブラックがまったく冴えない競馬をしたことゆえであった。果敢に攻めたマイナー種牡馬産駒のビートブラックが4角を先頭でまわって逃げ残りを図るところを、零細牧場出身のゴールドシップが豪快に追いこんでくる、これが今年最後の大舞台で見た我が夢だった。冷静な頭で買った馬券とは別に、スタート直前、陶酔に近い感覚に引きずられて、ゴールドシップとビートブラック2頭軸の馬券に残金を全額ぶち込んだのであった。その思いとは別に、現実のレースでの石橋の何としょうもなく(失礼!)消極的な騎乗だったことか。真っ白に燃え尽きた「あしたのジョー」全巻を送りつけたい気分である。同じ勝負服のアーネストリーと、まるで示し合わせたかのような競馬。これでは一枚も二枚も上の相手には勝てないだろうに、と思うのは素人ゆえか。そのアーネストリー。条件馬のときから、このブログでも取り上げていたように、とても愛着のある馬だが、もはや精神的な何かが駄目になっている。競走馬にはよくあること。年齢的にももはやきつかろう。

勝ったゴールドシップは、皐月前からクラシックはこの馬と決めており、今回改めてこの馬のすごさを思い知らされたわけだが、同じステイゴールド産駒のオルフェーヴルとはまったく正反対のタイプで、スタート直後の鈍さはまるで5速ギアの自転車で最初からトップギアでスタートするがごとし。個人的な印象としてはヒシミラクルに近いかと。加速してからの持続力とスタミナ、その走りの迫力、これは長く競馬をみてきて、ここまでの馬はなかなかいない、というか記憶にない。決して好きなタイプの走りではない。本当に強いサラブレッドというのは、おもしろみに欠けるレース、いわゆるしっかり先行して危なげなく勝つタイプだと思っている。祖父のメジロマックイーンがまさしくそうであった。シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、スーパークリークのような馬。ゴールドシップという馬は、これからも劇的な走りを見せてくれるだろう。たぶんダービーのように取りこぼすこともあろうが、その個性的な走りで来年も我々を魅了してくれるに違いない。

2着のオーシャンブルーは悩んだあげくに蹴った馬なのでこれは仕方がない。我が見立てが甘かったというしかなく、さすがルメールというべきか。3着のルーラーシップ、あの大出遅れでも何となくコイツ来るだろうなという予感があった。破壊力は勝ち馬と同等であろう。だが、今後どれかのレースですんなりゲートを出れば圧勝かというとそんなに単純なものでもなく、あっさり負けたりするところが競馬のおもしろさである。引退の噂もあるが、この馬はまだ走らせるべきだと個人的には思う。

大差ビリだったトゥザグローリーは痛ましい。この馬もアーネストリーのように、何かが決定的に駄目になっているとしか思えず、だいたいJCダートをはさむあたり、陣営の惑いも感じられ馬券は買わなかったが、実力馬のこういう姿を見るのはつらい。いい馬を回してもらっているのだから、池江、何とかしてやれ、とこれまた素人は言う。

他の馬にもいろいろと思うところはあるが、ここまでにしておく。何はともあれ2012年の競馬が終わった。競馬を始めて35年、最も馬券を買わない一年だったことは事実で、やはり今の競馬はあまりおもしろくないと書きたいところだが、いやいや違うだろう、ゴールドシップのような馬が現れたし、メイジロマックイーンという正しいニッポン競馬の血がオルフェーヴル、ゴールドシップという稀代の馬たちに引き継がれたのだから、光明はあるではないかという思いもある。そんな中途半端さを引きずりながら、2013年も競馬と馬券に一喜一憂するつもりである。年内にもう一回ぐらいは更新して、まったく触れなかった一口の馬のことなどについて書きたいと思っているがさてさて。

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