2月に行われた組香。源氏物語にちなんだ組香で、答えの可能性が52種あり、それの図がある。源氏物語は五十四帖なので最初と最後の巻が省かれて源氏香になっている。巻名が源氏香の図で表されている。源氏物語では五十四帖の後に、雲隠六帖が補作されている。雲隠の帖は白紙で本文が書かれていない、これは死を意味している。その後につなぎの三帖(匂宮、紅梅、竹河)があって宇治十帖が続く。宇治十帖は次のヒーローの時代の物語になっている。
図帖があるのはお家流で、源氏香之図帖と巻名の場面と和歌(巻名歌)の3つがセットになっている。
構造式
一 } (伽羅)
二 } (真南蛮)
三 } 5 (佐曾羅)
四 } (寸聞多羅)
五 } (真那賀)
本来は5種の香木を5包ずつ計25包用意して、中から5包取り出して聞く。講座では10包用意されていて、中から5包取った。
縦線を書き、同香を上で結び、源氏香之図に当てはめて答える。
木所が分からなくても同香かどうかに集中して聞いた。
本香一炉目は赤茶で強く甘く、あぶらがあるので伽羅かと思った。二炉目は赤茶で落ち着いた甘さなので一炉目と同香にも感じるが迷うところ、真南蛮かもしれない。三炉目は薄茶で上品なお婆さんをイメージするような香り、ミルキーにも感じる。四炉目はこげ茶で枯れている、ワカメのくさったような匂いにも感じるので真南蛮か。五炉目は薄茶ではかなく甘いので寸聞多羅か。この時は1と2を同香、3と5を同香と考え、「若菜下」だと思った。
だが、もう一度聞くチャンスがあって再考した。一炉目は真っ黒で強い甘さなので伽羅と確信。二炉目は赤茶で枯れていてゴムの木のような香りがしたので同香ではなく、真南蛮。三炉目は薄茶で薄甘いので寸聞多羅。ということで「伽羅、真南蛮、寸聞多羅、真南蛮、寸聞多羅」の順なので2と4が同香、3と5が同香という図をさがす。「初音」がそれ。
本香の出は「伽羅、真南蛮、寸聞多羅、真南蛮、寸聞多羅」で「初音」。
下附
皆 玉
他 点
2回目として残りの5包で源氏香再び。
一炉目は強烈な香水の香りで伽羅。二炉目は赤茶で昔の香りなので寸聞多羅、三炉目はクリーム色で甘い佐曾羅。四炉目は茶色の細い線入りの香木で何とも不明な香りだが、どこかに甘さを感じる真那賀と推測。五炉目はクリーム色の佐曾羅。これは3と5が同香。1と2と4は別香なので「乙女」。
こちらも「伽羅、寸聞多羅、佐曾羅、真那賀、佐曾羅」の順で「乙女」。
2つとも玉をいただいた。
記録紙には2回目を書くことになったので「乙女」の和歌が載せられた。
源氏香之図帖(手前)と巻名の場面(奥)と源氏香之図の御扇子がご用意されていた。
御扇子。
総包。
場面の表紙。IIIII「帚木」から載っている。
「乙女」の場面。
和歌の表紙。
和歌の裏表紙。
和歌の最後の頁。
和歌の裏面にも歌が載っている。
乙女 「おもひいづや おとめのすがた かみよのとも いふばかりなる くものかよひぢ」
お正客となり、久々にいただいた記録紙の一部。
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