Blue Renaissance 青の革命

エッセーか?ストーリーか?分かりませんが書きます。テーマは「人の創造力の可能性」。

組織型とネットワーク型

2007-02-08 12:49:57 | Weblog
消費者主権型経済と情報革命の二つが、多くのものを、組織型からネットワーク型に変えていくことになりそうです。このために、最終的にはサラリーマンが消え去ります。

<組織型とネットワーク型>
組織は「一人格」が特徴です。そのため、客観的なことも、主観的なことも「一人格」となります。このために「価値観の統一」が必要となり、「命令系統」が生じます。これは「手分け(分担)」に適したものだと言えます。
ネットワークは「同格者」が集まったものになるため「多人格」となります。
このため、価値観は多様性を持ち、統一されず、個人に帰結します。
また「命令系統」などの階層構造を持てません。指導者、編集者、所有者など、「同格者でなくす要素」は「不要」となります。

<生産者=組織型 消費者=ネットワーク型>
全ての消費者は、「同格」で命令をされる関係にはありません。
従って、消費者の集まりはネットワーク型の関係性に向いています。
生産者は「一つのものを大勢で作る」ため「手分け」が必要です。
そのため組織型の関係性が向いています。「手分け(分担)」は肉体の構造でも見られます。

<生産者でさえ・・・>
「軍隊」も、今、「複数の上官」を持つ組織形態に変わりつつあります。
これは、情報が、末端の兵士にまで共有されるために発生してきました。
(アメリカ軍ソマリアの出兵の失敗からの変化)「複数の上官」がいる場合、「命令」では動けなくなります。違う内容の命令が来た場合、「自己判断」が必要なり、命令に従えません。「命令で動く」には「上官は一名」に限られます。
「軍隊」でさえ、ネットワーク型に移行している理由は「強い」からです。
これは、ビジネスでも言えることです。高度に情報化していくと、最後には「ネットワーク型」になっていきます。それは、同様に、ネットワーク型の方が「強い」からです。つまり、今後のビジネスは、会社のような「組織型」は「弱い」と言えます。会社のような組織型が崩壊していくと、サラリーマンは消えて無くなります。

<ネットワーク型の強い原因>
イラク戦争は、兵員数や、火力数では、イラクが上回っていました。戦車の数、兵隊の数、弾薬の量などは、イラクが数倍の「量」を持っていました。ところが、アメリカ軍が、圧倒的な差を見せています。この戦力差は、何が生んでいるのか?
アメリカ軍には敵が見え、イラク軍には敵が見えない、この情報戦力の差が決定的に違っていました。旧い見方では「航空戦力」という人もいます。しかし、例え、航空機が飛んで来ても、アメリカには見え、イラクには見えないならミサイルで簡単にけりが付きます。
遠く離れた所を飛ぶ情報収集機のデーターが、兵士の持つ端末で直接見られます。
全ての戦力が情報を共有することで得た力は、巨大なものでした。
そして情報をネットワークしたため、複数の上司が登場します。大統領も、全ての兵士に、直接、情報交換ができるようになったからです。あらゆる兵科と直接やり取りできるため、とも言えます。

このため、機動力が桁違いとなり、戦力も桁違いに強化され結果となりました。

< 消費者主権状態のビジネス >
情報共有が高度化すると、ネットワーク型になるのは、軍隊に限りません。
ビジネスも同様です。今までは「発注者」が偉く、「業界を牛耳る人」もいたものです。しかし、ネットワーク化すると、そういう人も消え去ります。
「今までの業界のドン」と、「今までの下請けの下請けの下請け」だった人が、
「同格者」となって、対等な関係で仕事が進んでいます。
ドンが下請けの下請けの下請けの人に、気遣いする姿が未来を示していると
考えています。確かに、資本効率が高まり、1億でも足りなかった事が、
200万で済んだり1年掛かっていたことが、2ケ月でできたりと・・・
圧倒的な強さを見せています。
ここでは「会社」や「肩書き」さえ問われません、無視されています。
そして、各位の持つ「力」が直接問われます。これは新しい社会に順応した、一つのモデルだと考えています。
ネットワーク型は、組織型を駆逐すると思います。
それに伴って、サラリーマンが消え去っていきます。
封建経済が資本主義に移行した瞬間に、武士が消え去ったようにです。
役所も、会社も、政党も組織型ですから、ネットワーク型の「別なもの」に淘汰されることになると思います。

「同格者による同時性の共有」は、新しい社会の基本の一つだと思います。