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こんな話し

2010年11月16日 10時50分24秒 | Weblog
こんな教訓を思い出す。

今日中にと使いを頼まれた、使いの先は大きな川を挟んだ向かいの場所、しかし橋は、川沿いに三里進んだ所に一ヶ所だけ、橋を使えば往復だけでも、六時間は十分に掛かる、でも岸には渡し舟が二艘あるが、一方は怪訝な顔をして、腕組みした船頭が八文銭と船賃が書いてある、もう一方は柔和な笑顔を浮かべた、何とも人柄が良さそうな船頭らしき人の舟がある、それも船賃などは書かれてはいない。橋を使えば往復六時間は超える、かと言って使いに持たされた銀子は十六文なので、船賃を払うと半分になってしまう。しかし舟を使えば、使いに頼まれた物は半分しか買えないが、往復でも一時間で戻って来られる、でももう一艘の舟は、笑顔の絶えない気の良さそうな人で、船賃も出ていない。
使いの者は、人の良さそうな人の船賃の出されていない舟に向かい、向こう岸まで渡して貰えますかと訊ねた、すると快諾してくれて舟を離岸させてくれた、程なく中州に来た時、人の良さそうな人は舟を留めて、一番流れの早く水深の深い場所で、船賃を頂きます‼船賃は三十文頂きます‼払わ無いのなら今すぐに、この舟から降りて貰うよ‼と表情を豹変させて、凄みをきかせてきた。使いの者は、船賃が出ていなかったと言っては見たものの、相手の術中に嵌められた事を確信し、自ら川に身を投じてしまった。

無愛想な船頭はいつまでも、渡し客は来ない。
人の良さそうな顔した船頭も、結局は、いつまでも船賃を手にできない。

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