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バードトレーニング

行動分析学の理論に基づく鳥のトレーニングやしつけのサイト。

行動分析学の用語についてのアンケート

2012年10月26日 | ABOUT ME
 動物に関わる職業には必須の知識と言われながら、行動分析学の用語は、統一されておりません。行動分析学をご存じの動物の飼育、トレーニング、医療、販売等の現場で働く皆さんは、主にどの用語を使われているのでしょうか。

当方は、行動分析学の基本を教える仕事をしています。このアンケートは、学生達が、社会に出たときに授業で教わったことを生かせるように、現場ではこの用語を使っていると教えるためのものです。ご協力いただけたら、幸いです。

普段お使いになっている用語を1~11のそれぞれのa~xを選んで回答してください。複数回答可。Xの場合はお使いの用語を記述していただけると助かります。また、業界用語があったら是非教えて下さい。知らない言葉ばかり並んでいる番号は、飛ばして下さい(回答数が少なくてもOKです)。12は、どの業界で、どんな職業をしている人がどの用語を使っているのかを知るためのものです。差し支えのない範囲で教えて下さい。

 回答方法は、コメント欄(公開されます)に書き込んでいただくか、拍手のコメント(非公開です)、メール(animal_station@yahoo.co.jp)、いずれかの方法で投稿することができます。
 なお、アンケートの結果を集計して公開する予定はありません。また、このアンケートで得た個人情報(メール回答の際に使われたメールアドレスや回答12番)は、他に使われることはありません。

★問題
1 aオペラント条件づけ b道具的条件づけ cスキナー型条件付け xその他
2 aレスポンデント条件づけ b古典的条件づけ cパブロフ型条件づけxその他
3 a強化子 b強化刺激 c罰刺激 d報酬 xその他
4 a好子 b正の強化子 c負の罰子 d快刺激 e陽性強化子 xその他
5 a嫌子 b負の強化子 c正の罰子 d嫌悪刺激 e陰性強化子 xその他
6 a正の強化 b好子出現による強化 c陽性強化 xその他
7 a負の強化 b嫌子消失による強化 c陰性強化 xその他
8 a正の罰 b正の弱化 c嫌子出現による弱化 d陽性罰 e陽性弱化 xその他
9 a負の罰 b負の弱化 c好子消失による弱化 d陰性罰 e陰性弱化 xその他
10 a無条件性強化子 b1次性強化子 c1次強化子 xその他
11 a条件性強化子 b2次性強化子 c2次強化子 xその他
12 職業と所属を差し支えない範囲で教えて下さい。
   例:トレーナー、公立水族館 / 飼育・販売・しつけ、ペットショップ など   
                                             
★回答例
1a
2ab
3axごほうび

12 トレーナー・飼育、私立動物園


ならべてみると、うんざりするほど「他の言い方」がありますね(ただし、8・9のd・eは、6・7のcに合わせて作ったもので、実際に使われていないと思います)。1つの用語がメジャーで他はほとんど使われないのなら良いのですが、2つくらいは割とよく使われている設問が多いようです。このような状況は、会話の時も困りますし、書籍を読むときも混乱しますから、実践の場で使われている方のことを考えれば、改善すべき状況です。

 今回の結果は、専門学校の授業で活用させていただきますが、アニマルトレーニングの書籍を執筆する機会があれば、アンケートの結果を生かしたいと思います。ご協力いただきましてありがとうございました。

非常時のインコ・オウム類の行動とその対処法

2011年04月01日 | 災害時の対処

 東北地方太平洋沖地震により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。皆様のご健康と被災地の1日も早い復興をお祈り申し上げます。

 当サイトでは、非常時のインコ・オウム類の行動とその対処法について、情報を提供いたします。お役に立てば幸いです。


 

動物行動コンサルタント

 

青木愛弓

 

2011年3月31日更新


◆リンク、引用について
紹介していただくのは大歓迎です。紹介する時には、元の文章が読めるように「バードトレーニング」の名前とURLを必ず入れて下さい。引用先を明記しないで、このサイトの文章や内容の大部分をそのままコピーしたり、少し文章を変更したり、または要約して他のブログやサイト、書籍等で紹介するのはご遠慮下さい。情報の一部だけを取りだして説明するのは、一見うまく説明できているように見えても、著者である私が意図していることが伝わらずに問題行動をひどくしたり、飼い主さんと鳥との関係を壊してしまうことがよくあります。引用のルールを守ってご利用下さい。どうぞよろしくお願いします。

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折り紙のおもちゃ

2011年03月31日 | 環境エンリッチメント

 カラフルな折り紙は、鳥たちの良いおもちゃになります。子供のおもちゃに有害物質が使われていないこと示すSTマークがついたものを使用するとよいでしょう。

◆作り方
 *いつも食べているペレットやおやつをキャンディーのように包む
 *紙風船を折って、膨らませ、空気を入れる穴からペレットやおやつを押し込む

 できるだけたくさん作ります。おやつを入れたものをたくさん作るとカロリーオーバーになってしまうので、いつものごはんを取り分けて使うのがお勧めです。

◆与え方
 *手渡しする(最初は、こうして楽しさをわかってもらいましょう)
 *ケージのあちこちに洗濯ばさみなどで取り付ける。
 *ケージトップに置く
 *ごはん入れに入れる

◆ポイント
慣れてきたら、空き箱などに仕込んでどんどん採りにくくして食事の時間を長くかかるようにするのがコツ。味気ない(食の楽しみに乏しい)と言われるペレットもこうすれば、剥いて食べる楽しさをプラスすることができます。鳥たちも剥くのは楽しいらしく、楽しんでパリパリ剥いています。

鳥さんの生活を豊かにする手作りおもちゃの本を出版しました。是非、ご覧下さい(→amazon)。



★引用について
当サイトの内容を紹介していただくのは大歓迎ですが、元の文章が読めるように「バードトレーニング」の名前とURLを必ず入れて下さい。

(2011年3月31日更新)


「大丈夫」は、本当に大丈夫なときに

2011年03月31日 | コラム

 病院で怖がっているときや、痛い思いをしているとき、また、地震におびえているときなど、私たちは、鳥を落ち着かせるために、「大丈夫」と声をかけてやり、落ち着かせようとします。

 でも、鳥にとっては、恐怖を感じているときにいつでも「ダイジョウブ」という音が聞こえてくるのなら、それは恐ろしいことが起こる知らせになります。たとえて言うなら、「ダイジョウブ」の音が、映画やドラマの恐怖や不安を呼び起こす効果音のようなものになるわけです。私たちがよかれと思って「大丈夫、大丈夫」と声をかければかけるほど、鳥さんの恐怖心が増し、逆効果になってしまうのです。

 「ダイジョウブ」という音に「安心して。落ち着いて」の意味を乗せたいのなら、大丈夫なときに食べもののごほうびと「ダイジョウブ」の音と一緒に与えて、「ダイジョウブ=うれしい、おいしい」を結びつけてあげると良いでしょう。

 また、いざというときのために、あらかじめ保定の練習をしたり、地震や物音に怯えないように小さい地震や小さな物音がしたときに驚かなかったら、ごほうびを与えるなど、日頃から練習しておくと良いでしょう

動物行動コンサルタント

 

青木愛弓

 

2011年3月31日更新





★引用について
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(2011年3月31日更新)

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非常時のインコ・オウム類の行動とその対処法2

2011年03月31日 | 災害時の対処

◆インコやオウム類が恐怖や不安を引き続き感じていることを示すかもしれない行動

小さな地震や物音などにパニックを起こしたりおびえるようになった。
活動が低下した(ずっと大人しい、元気がない)
興奮しやすくなった。
攻撃的になった。
食欲が落ちた。
体重が減った。
体調を崩した。
おしゃべりをしなくなった。
呼び鳴きが多くなった(飼い主を呼ぶことが多くなる)。
放鳥時に飼い主から離れなくなった。
毛繕いを頻繁にするようになった。
羽毛を引き抜くようになった(ケージの底に羽毛がたくさん落ちている)
毛引きがそれよりもひどくなった
自傷行為をするようになった
自傷行為が以前よりもひどくなった
ケージに戻りたがらなくなった。
ケージから出たがらならなくなった。


 いつもと比較して、上記のような行動の変化が見られた場合は、恐怖や不安を感じ続けている可能性があります。(上記の変化は、疾病によって生じている場合もあります。ご注意ください。)

◆「怖くなかったね」と教えてあげましょう。

 ほんの少しの緊張を起こす程度の小さい余震の時にケージのそばに寄ってやり、ごほうびを与えたり、頭を掻いてやるなど鳥さんがうれしいと思うことをしてやりましょう。それを何度も繰り返します。パニックを起こしているときには、そばに駆け寄ったりせずに(安全が確認できる場合)、鳥さんが落ち着いてから声をかけるようにしましょう。

◆体を動かして、たっぷり遊びましょう。

 そして、地震が収まって、鳥さんが落ち着いているときには、たっぷりと遊んであげましょう。手に乗れる鳥さんには、手に乗ったらごほうびでほめてあげて手に乗ることを遊びにするとよいでしょう。指で、トントンとケージや、テーブルを叩き、そこに近づいたらごほうびを与える「ここに来て」を教えてあげるのもよいですね。ケージの中にいる時には、ご飯を食べることが仕事になるように、餌を折り紙に包んだものをたくさん作ったり、空き箱や紙コップにご飯を隠して与えてみましょう。体を動かして、楽しく遊べる時間を作るのです。ケージから出せない場合には、特に食べものを探して採るような機会を作ってあげられると鳥さんの心の安定に役立ちます。

◆小さい地震にもパニックを起こすときには

 地震の場合は、余震が続くので、だいたいの鳥さんは、次第に揺れに慣れていきます。
 しかし、大きな地震を経験した後、それまでほとんど反応しなかった小さな地震にもしばしばパニックを起こすようになってしまった場合には、パニックを起こせば飼い主さんが近づいてなだめてくれるという悪循環にはまってしまっている場合があります。この場合も解決方法は、上記と同じです。

◆恐怖症

 まれに、経験した恐怖をそのもの(地震など)に結びつけるのではなく、その場にいた人や物に結びつけてしまう場合があります。特定の人が近づくだけで、大パニックを起こしたりするような場合は、飼い主さんだけでは対処が難しいので、行動分析学に詳しい専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

◆手と翼をとりあって

 非常時には、いつもと違う状態が続きます。いつもはのんびりとした環境で楽々と暮らしていた動物たちですが、その事態に何とかうまく適応し、生き抜こうとする力強い生命力を持っています。その力を信じて、楽しく生活できるように鳥さんに力を貸すことで、鳥さんは安心し、日々を送ることができるようになります。
 被災地では、短い間しか鳥さんとふれあう時間がとれないかもしれませんが、鳥さんと一緒に遊ぶことは、わずかな時間であっても飼い主さんの心によい影響を及ぼします。
 心の問題は、しばしば「そっとしておく」と放置されてしまいがちですが、鳥さんの仕事を作ることや一緒に楽しく遊ぶことなど、積極的に関わり、よい行動を引き出すことこそが、よい相互作用を生み、新たな生活へ向かう力となります。

 なお、この方法は、不安を感じている鳥さんに接するときの基本的な方法です。災害時以外でも同じような状態の鳥さんにもこのように接してあげて下さい。また、他のコンパニオンアニマルでも同じです。

動物行動コンサルタント

 

青木愛弓

 

2011年3月31日更新




★引用について
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本サイトを引用する際にご利用ください:
バードトレーニング, 非常時のインコ・オウム類の行動とその対処法2.(2011年3月31日更新)

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