彼はうんざりしていた。日常は当たり前に退屈極まりないモノであるのにそれだけが彼の世界であったからだ。
うんざりしていた。いつもとやる事を変えてみた。店を変えた。仕事を変えた。付き合う人を変えた。
彼自身は変わらなかった。
うんざりしていた。彼には刺激を求める自分が何をしたいのかさえわからなかった。
このそれなりに忙しい生活だけが彼を繋ぎ止めていた。
人から渡された目的と自分自身を突き動かす衝動の . . . 本文を読む
こんばんは。私です。
月
『月は本当に欠けているんだ。
と考えた事はありますか?。
それは幼い頃正しいと思っていて、少し大きくなったら間違いだと気が付いた。
それから長い長い時間が経って、その当たり前の正解に石を投げる時間がやってきたのです』
花
『花の美しさは枯れるからだ。
充分な時間土の中で物理的なエネルギーと、精神的な強い気持ちを蓄えて、時を待つ。
地上に出た時の美しさは、その時間と . . . 本文を読む