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中国赴任 人材マネジメント BHCC金子行宏

中国・人事コンサルタントの視点から発信します。

『マッキンゼー経営の本質(The Will To Manage)』マービン・バウワー

2013-10-09 | 積読メモ
日本にいます。10月から下期のスタートという会社も多いと思います。

国慶節休暇は、軽い「戦略本」を再読してみました。
といっても、戦略系の本は私の書棚にもかなりの数があります。
その中から選んだ一冊です。

「The Will To Manage」タイトルがいいです。

そして、びっくり!
出版年は1966年。

内容は極めてオーソドックス。つまり=本質的ということなのだろう。納得。
コンサルタントとして経営者とコミュニケーションするときの会話をイメージすると、
本書で投げかけられている問いは、今でも経営者に問いかける「問い」として有効だ。

計画性のない経営は首尾一貫せず感情に左右されやすい。
自分の会社に合った経営システムをつくらなければならない。

そして、経営システム構築に必要なプロセスとは、

「経営の14のプロセス」(本書は大筋このような内容で書かれている)

1経営理念を打ち出す
 信念、価値観、会社としての姿勢など骨太な、しっかりとした方向性を確立する。こうしたものを「我々のやりかた」として定着させていく。

2経営目標を設定する
 会社全体、または事業部が何をするのかを決め、その事業で目指すものを定める。経営目標は、時代や流行に左右されない不変の価値を持つものが望ましい。

3到達目標を設定する
 経営目標という大きな目標に対して、期限あるいは範囲を狭めた具体的な数値目標を定める。この戦略目標を達成するために、戦略を立て計画を立案する。

4戦略を立案する
 経営目標を達成し競争に打ち勝つためのアイディアを練り、計画を立てる。戦略立案は計画立案プロセスの一部であり、このプロセスには他に中期的な事業計画、単年度の業務計画が含まれる。

5行動方針を定める
 経営理念の下で戦略を実行するときに、あらゆるレベルの具体的な行動指針となるべきものを定める。

6基準を設定する
 経営目標の達成に向けて参照すべき業務基準や評価基準を設定する。

7手順を定める
 重要な仕事や反復的な作業をどうすすめるかについて決まりをつくる。

8組織計画を立てる
 組織の設計図を引く。経営理念の下で戦略、方針に従って行動するときに、社員の力を一つにする役割を果たすのが組織である。

9人材を配置する
 人材を募集・選抜・養成し、組織図に用意されたポストを満たす。この時幹部候補を適切な比率で確保する。

10事業計画・業務計画を練る
 経営資源の配分や業務の進め方に関する計画を策定する。事業計画・業務計画は到達目標の達成を目指し、定められた戦略の下で行動指針・基準・手順に従って実行する。事業計画・業務計画の立案は、事業戦略から始まる一連の計画立案のプロセスの一環である。

11施設設備を用意する
 事業の遂行に必要な工場、設備などの施設を用意する。

12資金を手配する
 施設の建設や運転資金に必要な資金を手配する。

13社員に情報を提供する
 社員に事実や具体的な数値などの情報を提供する。こうした情報があれば戦略も行動指針も遂行しやすい。また事業環境に働く外部要因の予測や業績評価ぶも役立つ。

14社員に行動を促す
 計画の実行局面で、経営理念に従い方針・基準・手順に基づいた行動を促す。



★★★★ 経営の基本、経営の手順書として良書

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