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映画感想文 Vol.21 「スターウォーズ・エピソードⅢ シスの復讐」

2005年08月04日 | 映画感想文
※ネタバレを多数含むので、覚悟の上、個人の判断で見て下さい。

スターウォーズ・エピソードⅢ シスの復讐 (2005)
★★★★★★★★★★



ついに公開されたスターウォーズサーガ完結作!!

最初に言っときますが、今回ばかりはファン過ぎるので、率直で、私見的感想になってしまいますので、お許しください。

いやぁ~、待ちに待ってましたよ。僕は先々行ロードショウで観てきたんですけど、もうね、これは〝最高〟の一言に尽きると思います。ルーカスバンザイですよ。

たしかに、辻褄を合わせるために、多少の強引さはあったものの、それはもう仕方のない事だと認めるしかないですね。エピソードⅣでオビワンが、R2-D2の事忘れてるっていうのも、まぁ仕方ないっちゃあ仕方ない。

今回のサプライズは、まずオープニングの戦闘シーンです。これは、映画館で絶対に観ないといけないと思いました。というのは、よくテーマパークである、客席が動いて映像スクリーンがコックピットになってて、ていうアトラクションあるじゃないですか? まさにあれを映画で実現できてる。もうびっくりしましたね。迫力って言葉はこのシーンのためにあるのかと思うほど、クローン大戦を描けてたと思います。

次に、ジェダイ対敵の一対一のバトル。今までのスターウォーズでは、クライマックスにそのシーンが一つあって、締めるという形をとってきましたが、今回はそれを余す事無くどどーんと連続でバトってます。最初は、オビワン&アナキンVSドゥークー伯爵。アナキンのレベルアップした力で、エピソードⅡでは手も足も出なかったドゥークーに勝ってしまいます。いきなりラストバトルかと思わせるほど最初にあったので、ちょっとうれしかった。でも、ドゥークーがあっさり負けてしまったのはちょっとねぇ……。

その次はオビワンVSグリーバス将軍。最初は逃げられるんですが、次に会った時にグリーバス将軍は四つの手に、今まで殺してきたジェダイから奪ったイトセーバーを持って、独自の戦術で戦いを挑んできます。その殺したジェダイのライトセーバーをコレクションしてるっていう設定がまずヤバイ。コレクションが多いほど強さを誇示できる。しかも反アンドロイドというのもかっこいい。スターウォーズはなんで悪役の方がかっこいいんやろ。とにかくこの戦闘は互角っていう感じがしてハラハラしましたね。

まぁいいですが、その次がメイス・ウィンドウVSパルパティーン(ダース・シディアス)です。メイスは、エピソードⅡでも圧倒的なマスターとしての力を魅せてくれたんですが、ダースシディアスの前ではフォース攻撃を防ぐので精一杯。いや、もっとお前なら戦えるやろ!と思ってた所に、アナキンが登場。両者の言葉に混乱した末、ダースシディアスの迫真の演技(?)で、アナキンがついにメイスを裏切り、ライトセーバーで腕を……。あのメイスウィンドウが死んだ!?スクリーンの前でショックを受けました。いや、エピソードⅣにつなげるためにここで殺さないといけないというのはわかってたんですけど、あの殺され方はちょっと惨かったですね。ジェダイの中で一番えらい奴が、こうもあっさりと……という失望の念が浮かびましたね。本当に残念です。

そして、次は、ついにヨーダVSダースシディアス。フォースとフォースとのぶつかり合い。ここで、ヨーダの圧倒的なフォースの力を見せられ、ちょっと鳥肌が立ちました。雑魚を一瞬で倒す所は、すげぇの一声に尽きます。で、シディアスとのライトセーバーとフォースの戦い。まさに善と悪の互角の勝負。ヨーダがここまでやれるのに、なんでメイスウィンドウあんなに手こずってん!と、またここでメイスの弱い疑惑が浮上しましたが、映画に集中するためすぐに消しました。結局、引き分けで終わりますが、でも年寄りのヨーダがあそこまで戦えたのはすごいです。あともう少し若けりゃ時代は変わってたんだろうなぁと思うと切なくなりました。

そして、ついにクライマックス!師弟対決ですよ。オビワンVSアナキン。やはり、両者の力は互角!ライトセーバーの攻防は長引き、どちらかが一瞬気を緩めるまで続けられる。最後、地の利で、アナキンは両手両足を切り落とされ、溶岩の熱で全身大やけどを負います。このシーンは本当に涙が出そうになりました。エピソードⅠの子供時代からずっとフラッシュバックして、クワイガンの気持ちも出てきて、トドメはオビワンの「選ばれし者だったのにー!」の一言で涙がどばーですよ。師匠として、父として、そして親友として付き合ってきたアナキンがどうしてダークサイドに落ちてしまったんだというオビワンの気持ちが入ってきて、もうやばいです。今これを書いてて思い出してまた涙ぐんでます。しかもきっかけはとても小さな事なんですよね。アナキンが、パドメが死ぬ予知夢を見るというもので、それでパルパティーンに助ける方法はダークサイドを知るしかないという誘惑に傾いてしまう。でも、その夢はダークサイドに落ちたアナキンが自らパドメを苦しめて死に追いやってしまうという、本末転倒で、せつな過ぎるものなわけで。あの夢さえ見なけりゃ勘違いせず、ダークサイドに落ちていなかったのに……という、アナキンの気持ち、パドメの気持ち、オビワンの気持ち、全てに感情移入ができて、だからもう涙が止りませんでした。

オーダー66により、クローントルーパーがジェダイに牙をむく。そして、ジェダイは次々に抹殺されていく。このシーンもつらかったですね。おそらくジェダイが銃を持てば敵はないんでしょうけど、最後までライトセーバー一本で戦う精神は、もう日本人にしかわからないと思いますね。さすが日本通のルーカス。ルーカスようやった。

ラストのオチは、クワンガンファンの俺としてはええぇ? っと思うと同時に少しうれしかったですね。やっぱクワイガンはただ死ぬだけじゃないのよねっていう。エピソードⅡを見直したら、たしかに伏線が張られててびっくりしましたね。さすがルーカスです。

ここで、ようやくエピソードⅣからのジェダイが死んだら幽体になれる理由が解き明かされ、エンドロールが流れると全てのパズルのピースがはまりましたね。

気がかりが一つ。ラストのパドメの葬儀シーンで、パドメのアップの時、手が動いた気がしたんですが、あれは見間違いでしょうか。もし本当に動いてたら、冷めますね。CGのディティールはすばらしいのに、人間の部分でケアレスミスがあると、ちょっと……。

いやぁ~、でも、これはすごいです。これこそ映画だ! と思います。映画という媒体でしかできない作品だと思いました。久々に1800円以上の価値を得られた感じでしたね。


今後は、エピソードⅢとⅣの間の20年間のブランクを埋めるストーリーをTVドラマでやるらしいので、ファンとしては楽しみです。



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