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百舌鳥の声 (後)

2008年01月25日 | 小説:狐白




 (なん、で・・・・)


何で。
視界に入った其の光景に絶句して、余りの驚きに声すら出ない。
此処は上田。此方の方の城下の筈。
否、確かに城からは離れている場所ではあるし、どちらかと言えば街道に近い端(はず)れの処。
偶々通りかかったとしても頷ける程、端の方であるのだけれど。
けど、けれど。


確かに其処に居た男は、十勇士の一人であった。
けれども其れは同じで違う、別の世界の十勇士であったのだ。
其処に居たのは
其処に居たのは――――。






 (あの、人・・・・が・・・・っ・・!)




















百舌鳥の声




















同じ名前で同じ立場。
けれども性格も性別も、まるで違う彼(か)の存在。
煌めいた刃の反射で一瞬見えただけだったけど
見間違いで無かったならば、彼(あれ)は彼方の根津甚八であった筈――。

思わず口に手を当てて、そのまま一、二歩後ずさった。
何故此処に
どうして彼が
真逆(まさか)あの女の人は彼方の小助や望月だとか・・・
だから此処まで追いかけて?
嗚呼、だけど。話を聞いた限りでは彼方の小助や望月だって簡単に屈する程に弱くは無いと思うけど。
ならば何故?
余りに唐突過ぎたゆえか、ぐるぐる過(よ)ぎる疑問の渦は全てそんな自問自答だけである。
余りに突然の事態に思考が上手く廻らないのか、頭の芯が非道く痛い。
・・・が、現実と言う状況は、そんな個人の混乱などには関係無くに流れてしまうものであり


 「・・・!」


無明(むみょう)の中で、到頭(とうとう)刃物と刃物がぶつかり合う厭な音が響き渡った。
悪口(あっこう)尽きた【ことり】達が遂に痺れをきらしたのだろう、今や聞こえてくる声は言葉と言うより絶叫で
まるで諫める気配(き)の無い殺気は非道く膨れ上がっている。
嗚呼、駄目だ。
今から誰かを呼びに行った処で間に合わないし、だからと言って加勢に行くのも今の慣れぬ此の姿では却って無駄に成って仕舞う。
しかしこのまま何もしないと言うのも隔靴掻痒(かっかそうよう)の感であり。
ぎり、と奥歯を噛み締めて、先とは別の意味で竦む足に叱咤して、
其れから甚八は徐(おもむろ)に、懐から百雷銃(ひゃくらいづつ)を取り出した。
走る事もまま成らないこの風体では、動く事を主とする援護なんて出来ないけれど
少なくとも此ならば、注意を引く事が出来る。
出来る事しか出来ぬのならば、自分は出来る限りの手を尽くそう。
勿論彼方の甚八の足手まといに成らないように・・・・

・・・それと。
なるべく出来れば両者達に、気付かれる事の無いように。


百雷銃を握り締め、更に打竹(うちたけ)を取り出そうと懐に手を入れたのだが・・・


 (火縄の匂い・・・!)


最早闇討ち辻斬り試し討ちと言った事では済まなくなった厭な匂いが靡いて来たのだ。
無燈(むみょう)の夜は非道く深い。
(くら)いでは無く深いのだ。
其れは何処か水の底の様に重く、わだつみ深き底の如くに凝(こご)っている。
なればこそ、水の中に居る時に非道く遠くの音が聞こえ易(やす)く成るならば
夜の空気は、音の代わりに匂いを運び易くしているのであろうのか。
小径(こみち)の奥での立ち回りである筈なのに、鮮明に届く慣れた匂いに眼を見開いた。
刃物を擦(こす)り合わせるような金属音は続いている。
成ればこの火縄の匂いは、決して彼方の甚八の其れでは無い筈なのだ。
其の結論に至った瞬間思わず懐から手を取りだし、足下に転がる石を掴む
そうして一歩、たった一歩で身を隠していた建物から足を踏み出し小径(こみち)の正面に躍り出た。


 (――――いた!)


其れから先の行動は、殆ど本能と衝動だけであっただろう。
目深(まぶか)に被った頬被(ほほかむり)の布下から、影と些細な煌(ひかり)の軌道を成るべく一瞬で見定めた。
その中で、闇と影と漆黒の中に光る赤・・・・線香以上に小さな火縄の灯火を瞬時に見付け、握った小石に力を込める。
反射的であろう頭の隅で距離を導き、それでも刹那、被った布や袖や裾が邪魔をして・・・



 「・・・・・あ・・・・・」



仕舞った、と。
気付いた時には遅かった。

甚八は銃や弓を使うがゆえに手や腕の力が見た目以上に強くある。
又、闇の中での光探しに其処目掛けての得物投げは水軍に居た頃散々教わり実戦済みであるが為、
印地(いんじ)打ちも可成りの腕前なのである。
しかし今回、動き難い身成りであった所為であろうか、其れとも反射的に印地を打って仕舞った為か、全くもって加減が出来なかったのだ。
加えて視線は奥の銃口に集中していたその為に、其の銃身が狙っていた人の影・・・即ち彼方の甚八が、石の飛行距離の直線上に其れは見事に位置している事に気付かなくて。


 「あ・・・・・あああ・・・・・」


其れは瞬き程にも満たない、一瞬の出来事だったであろう。
彼方の甚八の髪を掠めて二、三本ほど風圧で切ってしまった其の石は
一拍遅れ、径(みち)の奥・・・立ち回りをしている場所・・・の更に奥で、非道く鈍い音と共に見えなくなった。
更に二拍遅れた後、周囲の連中をあっさり倒したのであろう彼方の甚八が、石の消えた先を見る。
何処か頸(くび)を回す動作が硬直しきって見えたのは、気の所為なんかじゃないだろう。


――――やって、しまった・・・・・!!


此方も又、別の意味で硬直している思考の中でぐるぐる渦巻く罪悪感。
【ことり】達は全員彼方の甚八の足下で気絶してしまっているし、あの一人も頭を狙って石を投げてしまった為に少なくとも暫しの間は動ける状態では無いだろう。
ならばあの女性は彼方の甚八に任せてしまってさっさとこの場を立ち去るなり、仲間を呼びに行くなりすればいい筈だのに。

当たって、無い、かな。
怪我して、無い、かな。
どう・・・しよ、う。

浮かぶ思考は其ればかりで、足は竦むばかりであって。



提灯の明かりを吹き消してから、一体どれくらい経ったのだろうか
真闇(まやみ)であった筈の夜は、眼が慣れてしまった所為で薄朦朧(うすぼんやり)と透明掛かった色である。
次第に其れが漠然模糊(ばくぜんもこ)と薄れてゆき、やがて僅かな墨と灰の光陰が浮き出て見えてきた。
黒にも近い群青色の光からして、空一面を覆っていた雲が薄れているのだろう。
星が出ぬ夜は月が出る。
月の出る夜は提灯要らずの晩である。
其れだけ太陰の灯りとは、明るく輝くものなのだ。

さらり雲が晴れ渡り、音も無くに月白紺(げっぱくこん)が舞い降りる。
其れは森に差し込む木漏れ日の様には眩しく無く、海に差し込む陽光(ひかり)の様に蒼白く。
いよいよ光陰が明瞭(くっきり)分かれ、漆黒大地も仄かな白を帯びた色に染まった瞬間。

彼方の甚八が、此方の方を振り向いた。



 「・・・っ」



最早夜の色を成さない月の下、確実にぶつかった視線だけがどんな武器よりも恐ろしく輝いて見えてしまう。
頬被(ほほかむり)を目深(まぶか)に被っている為に、彼方からは顔は見えていないだろうし
普段は到底着ない様な出で立ちに、似合わぬ化粧さえ施されている為におそらく気付かれる事は無いかもしれないけれど
其れでも、恐い。
見付からないようにと思っていたのに、真逆こんな正面から遭ってしまうだなんて。
己の不甲斐なさと未熟さが、いっそ怨めしく思えてしまう。
かたかたと、寒さの所為だけでは無く震えだした肩を竦めて
じり・・・と、一歩後じさった。


 「あ、ちょっ・・・」
 「・・・・ひ、ッ!!!}


そんな向こうの言葉が引き金。
完全に血の気の失せたであろう眦(まなじり)から、じわりと涙が溢れる感覚が湧き起こり
慌てて踵(きびす)を返そうと、一目散に足駆ける。


その時だった。


ふわりと舞い上がる布越しに
ふと、四度(よたび)の百舌鳥の鳴き声が、何処かで聞こえて来た気がした――――。








 “ぁン?お前ェ簪(かんざし)なんて持ってンのかよ”
 “ッ、ちが、これは・・・ッ!!!”
 “・・・ふゥん?随分と見ねェ拵(こしら)えじゃねェか。色気沙汰にゃァとんと疎(うと)い手前ェが持つなんざ珍しい。雨とか雷ならまだしも槍が降って来るンじゃねェか”
 “・・・ぅう・・・・”
 “ま、折角だし使ってみろや。道具っつーンは使ってなんぼ、持ってるだけじゃ腐ッちまわァ”






――――しゃらん。






振り返った勢いか、それとも夜の風が吹いたか
すっぽり被っていた筈の、頬被(ほほかむり)の布がはらりと舞い落ちて
さらりと流れる髢(かもじ)の長く黒い其れが月の下に露わに成る。
そして次いで、鳴り響いた彼(か)の音色。
半透明で、周囲(まわり)の色に合わせて其の身を変色(か)える白。
けれども芯は決して変わらぬ純白で、まるで其れが誰かのようだと思って持ってた彼(あ)の簪。


 「あ・・・・っ!!」


視界の端で月の明かりで反射した銀の光に走り駆けた足を止め、慌てて落ちた被布(かぶりぬの)を拾い上げて又走る。
どうしても、振り向く事など出来なかった。
只、早く立ち去りたくて
唯、速く逃げたくて
裾が邪魔、袖が邪魔と苛立(いらだ)たしいやら悲しいやら恥ずかしいやらが混ざってしまって
ぼろぼろ泪が零れて落ちた。

泣き言も、涙も拒否も俯くことすら禁じられて居た筈なのに
其れら全てを破ってしまった事態に又、遣る瀬が無くて涙が出る。



しゃらしゃらしゃらしゃら
頭の上で響く音に掻き消され、矢っ張り何処かで百舌鳥の声が聞こえてきた。
どうして夜に百舌鳥が鳴く。
何故に里山の狩人は、夜に鳴いて自分を混乱させるのだ。
刃物同士の金属音にも、頭で揺れる簪唄(かんざしうた)にも似つかない其の鳴き声である筈なのに。




必死で嗚咽を噛み殺しつつ、其れでも泣く事を止めぬまま




一目散に走る百舌鳥は、真っ直ぐ住処へ走って行った。















その後甚八の報告により、【ことり】は全員縄(ばく)へとついた。
現場に駆けつけた佐助や晴海の証言では、奴等は全員気絶していて
それ以外の浚われかけた女性の姿や、もう一匹の百舌鳥の姿・・・
即ち【ことり】以外の人物は、誰一人として居なかった――――だ、そうである。

















---------------------------------
あとがき)

新年初!のお年玉的お話と言う事で!!
えー・・・一体此の何処にお年玉要素があるんだと言う話ですね。スミマセン辛気くさくって・・・・
加えて科白がまるで無いと言う奇跡!!!何でしょうねコレ!!閲覧者様への嫌がらせ!!?

あのほんとうスミマセン碧使様・・・・・ッ (なきそう)


尚、少々この場をお借り致しましてお話に出て参りました言葉の簡単な説明をばさせてくださりませ(深々)

百舌鳥=里山の小さな狩人との異名があるようです。
百雷銃=爆竹と思っていただければ。
打竹=火種を入れる容器です。
(かもじ)=カツラです(笑)
印地打ち=石打ち、石投げの事です。
白粉=実は厚化粧+のっぺら坊の方が美しいとされておりました・・・;;こ、今回は薄化粧でご容赦ください・・・;;
子取(こと)完全な当て字と言う名の造語です。スミマセン。


あ・・・の・・・スミマセンほんとう分かり難くて・・・・ッ!!!!


百舌鳥の声 (前)

2008年01月24日 | 小説:狐白




 「オイ。動くンじゃねェよ」
 「・・・ぅう・・・」

ぺたりと冷たい感覚が、皮膚(はだ)を通して伝わり来た。
冬も近い今の時季、水に溶かされた白粉は氷のような冷たさで、顔へ頬へ首筋へと薄く引き延ばされてゆく。
向き合った儘に座している穴山小助の手元には小さな皿が乗られていて、其処にはほんの僅かな水と綺麗に溶けた白粉板(おしろいいた)が入っていて
今は其れを、極々薄くであるのだが塗りたくられている最中なのだ。
元来自分は化粧とは縁(えん)が薄いゆえ、何処か引きつるような突っ張るような此の感覚が寒さか白粉の其れなのかすらも理解(わか)らなく
自然と震える肩さえも、冷たい指で擦(す)られると言うこそばゆい感覚なのからか、其れとも未知の待遇から来る緊張ゆえの震えなのかも判断(わか)らない。

只、寒さで震えた脳内で朧に理解出来るのは
半透明に蕩けた白が皮膚(はだ)に浸み入り色を残す代償に、じわりじわりと己の僅かな体温を奪ってゆく事だけである。
其れが主に頸(くび)やら耳の後ろやらと体温の高い処だから堪らない。

どうして世の女性達は、此の感覚に耐える事が出来るのだろうか。

・・・と、同じ女が疑問に思ってみた処で、所詮は詮無き事だけど。


 「俯くンじゃねェよ。胸張ってろ」
 「・・・。」
 「次、紅な」
 「ま・・・まだ、あるの・・・っ」
 「たりめーだ。白粉だけなんざのっぺら坊じゃあンめェし」


泣き言も、涙も拒否も俯くことすら禁じられつつ



只今甚八、化粧中――――。















百舌鳥の声 


















城下と言えども町と言えども夜の帳(とばり)が一度(ひとたび)降りれば、其処は深い海の底。
空気は沈み音も無く、勿論人気さえも無い。
人家に或いは御店(おたな)の中に、茫漠(ぼうばく)と灯(とも)る燈(あかり)を見て、
(ようよ)う此処が人の住まう里山である事が解る程に、月無し夜は重いのだ。
暮れ六つ(くれむつ)過ぎれば夜であり、夜であるならさっさと寝る。
其れは当たり前の事。
燈台(とうだい)点けてみた処でも、油代かて馬鹿には成らぬし灯りも所詮暗く薄い螢が如し
そんな中では何も出来ぬ文字すら読めぬ。ゆえに夜は早(はよ)う寝る。
店は兎も角普通の家は、それ故夜が早いのだ。
其れが当たり前の事。

(さて)そんな昏(くら)きの中を掻き分けて、ひたひた歩む子供が一人。
(さ)げた提灯と地面の隙間が僅かな間(かん)しか離れていない事から見ても、可成りの小柄な背丈であろう。
月さえ出(い)でぬ闇の中、紙を透かして歪んだ燈(あかり)は曇った様子で揺れていて、照らす足下(あし)さえ覚束(おぼつか)無い。
朦朧模糊なる燈(あかり)の中、ひたひた聞こえる跫(あしおと)は素足独特の音(それ)であり。
大きな風呂敷の様な布を頭に被せて顔隠し、左右に垂らした布の端の片方を口へと咥えて頬被(ほほかむり)
小袖の上に打掛(うちかけ)姿、顔は見えねど淡化粧。
何処か俯き加減に歩くも、其の足取りはびくびく震えて頼り無い。
九つ近い真夜中に、蹌踉蹌踉(よろよろ)ふらつき不審な動きで歩く子供は
何を隠そう、根津甚八の姿であった。


発端は、城下に広まる風の噂であった筈。

 『近頃【ことり】が現れる』

そんな些細な謎掛けの、虫の報せであったのだ。
【ことり】と言うのは鳥では無く、読んで字の如くの【子取り】・・・即ち拐(かどわ)かし人浚いを遠く暈(ぼ)かした言葉である。
震源地が何処であったかは定かで無いが、農民町民下民から、昼夜問わずに女子供が消えちまう
使いに出掛けたそのままで、買い物行くと言い残し、或いは一寸(ちょいと)眼を離していたその隙に、煙(けむ)の如くに浚われちまって居なくなる。
炭屋の下働きに、紐屋の娘、挙げ句の果てには風呂屋の湯女(ゆな)まで
決まって被害に遭っているのは、身分が低く年端の行かない女子(おなご)だけ。
売り捌かれてゆくのであるのか、其れとも嬲られ殺されるのか。
(かどわ)かしに遭った子供がその後どうなるかなんて全く知られて居ないけど
兎角そうした不穏な噂が、病のように上田の城下に雪崩れ込んで来たのである。

だからこそ。


 「・・・・?」


ふと、百舌鳥(もず)の声が聞こえた気がして甚八は夜空を仰ぎ見た。
けれども其処に広がるのは、一面に塗られた漆黒闇(しっこくやみ)
月も出ている刻限なのだが、今宵は薄い墨色雲(すみいろぐも)が宙(そら)全体に伸ばされてしまっている為、烟(けぶ)った陰光(いんこう)しか届かなく、
勿論其処には鳥の姿も、星の欠片もまるで無い。
・・・当たり前、か。
夜に鳴く百舌鳥だなんて、聞いた事すら無いのだから。

寒さで悴(かじか)む手元を寄せて、軽い吐息を吹きかけた。
おそらく指の先迄さえも冷え切っているであろう、一瞬暖かさを感じる手も唖ッと言う間に冷たくなる。
最早感覚さえも無い、己の脚に叱咤して
提灯を持つ手に入らぬ力を込めながら、甚八は今宵の『任務』を確認する。


囮捜査――。


上田の平穏を守る為、十勇士達が下(くだ)した決断が此であった。
取り敢えずは被害の遭った時刻に場所、装(よそお)い風体成形(なりかたち)を絞りに絞って
小助を始め海野に伊三に鎌之助と、それぞれ変装或いは女装を施し、彼方此方(あちらこちら)に手分けで当たっているのである。
勿論其の面子には、甚八も含まれているのであって。


 「・・・・あれ・・・・?」


再度、百舌鳥の声が聞こえた気がして今度は後ろを振り返った。
けれども矢張り其処には鳥の姿無く、猫も犬も人の子さえも見当たらない。
灯りの点(とも)る人家すら無い昏(やみ)の中、其れでも僅かに感じる気配は寝入った人の其れであろうか。
さらりと頬被(ほほかむり)の下で流れる髪を抑えつつ、又一度(またひとたび)足を進(ふ)む。

変装に対する小助の指導は凄まじかった。
(ま)ず衣服は褌から剥ぎ取られ、着付けの仕方や歩き方、身振り素振りに至るまでを注意され。
化粧は化粧で慣れぬゆえに、非道く薄く施された其れだとしても皮膚呼吸が儘ならない。
どんなに油を付けた処で整わなかった己の髪は、仕方の無しに髢(かもじ)で誤魔化し長く纏められたのだ。
本来ならば厚ければ厚い程に美人とされる化粧だが、小娘ならば薄くたって好いだろうとの理由から
今現在、頬被に隠れつつも提灯燈(ちょうちんあかり)に照らし出されるその頬は、白いと言うより半透明。
(かむり)を咥える其の口にも薄く紅が差されており、頬も此又薄く紅い。
慣れぬ着物は歩き難(づら)く裾も気になって仕様がなくて。
引きつるような感覚の頬や唇を擦(こす)りたいけど、其れすら禁止されているのでもどかしく
ふらふらと、蹌踉(よろ)めくように足に合わせて歪(いびつ)に提灯が揺れ動く。


嗚呼、慣れない。



 「・・・・?誰・・・・?」


三度(みたび)、何かの声がした。
よくよく聞けば百舌鳥でも無く、犬や猫の類(たぐい)で無い。
虫の声とも違う其れは、明らかに人の発するものであり。
目元深くに被った布を、少し指で摘んであげて
ふと、不穏な声を発した主を探し見る。
・・・が、矢張り其処に漂う空気は、わだつみの底のように静寂(しず)かで沈みきっていて。
幻聴だろうか、錯覚だろうか。或いは寒さからくる耳鳴りだろうか。
もう一度、目元深くに被(かむり)を被せて小首を傾げてみるのだが


 「・・・・ッ!」


そんな疑問は、夜闇を縫って響いてきた嫌な殺気に瞬時に呑まれて掻き消された。

反射的に眉を顰めた甚八は、慌てて提灯の燈(あかり)を消す。
闇の中での灯りなど、例えどんなに頼り無くとも目立つのだ。
変に護衛が居たならば犯人に警戒されるであろう事から、他の十勇士達も今は居ない。
曇った月の明かりだけが水の其処へと浸み入るように現(うつつ)の世へと差し込むも、其れは星の光以上に果敢無(はかな)くて。
静寂(しん)と冷えた闇の底、恐る恐ると神経を澄ませて殺気の出場所を探してみる。


 (・・・・複数)


しかも、自分に向けられた其れでは無い。
成れば誰か、拉致(さらわ)れかけているのであろうか。
それとも若(も)しや、辻斬り闇討ちの類(たぐい)であるのか。
(ど)の道ぎらつく獣の様な殺気が漂って来る事からして、尋常とは程遠いのだから
成れば此処で余計な詮索をするよりは、儘よとその場に行った方が懸命だろう。
じり・・・と裸足を滑らせて、息を潜めて気配の方へと歩み寄る。
大通りを店伝いに延々通って来たのだが、どうやら小径(こみち)に逸れた処に誰かが居るようであり。

・・・嗚呼矢張り、着慣れぬ着物が仇(あだ)と成る。

家屋と家屋の隙間道(すきまみち)を壁に手を当て怖々覗き込んで見て遣れば、矢張り其処には多数の人影が何やら言い争っていた。
何を言っているのかは上手く聞き取れないけれど、声音口調からしても罵詈雑言(ばりぞうごん)の類(たぐい)であろう声を荒げる三、四人の男達。
その中の一人に抱えられ、おそらく気を失っているのか全く動かぬ女の人。
捲し立てる男達の其の手には、それぞれ得物が握られているようであり
朧に滲む昏灯(くらあかり)の最中(さなか)ですらも、細身の刃が鈍い色に煌めいていて
そして、散々悪態と殺気を当てられつつも而(しか)してその場に佇む影。
その場の雰囲気で察するに、どうやら男達こそ【ことり】の様で
【ことり】達が挙(こぞ)って悪態を吐き捨てている男はどうやら、招かれざる客らしい。


 (・・・・どう、しよう・・・・)


何だか修羅場を見てしまった気持ちである。
【ことり】を発見出来たのは幸いの事であったけど、何だか取り込み中みたいだし
一旦屋敷に戻って仲間に報告しようものにも、あの女の人が心配で。
其れに、何やら囲まれているであろう男の人。
仲間割れの様子で無いし、落ち着いている声音からして女の人を助けようとしているのやもしれないけれど
流石にあの人数で、しかも皆々得物持ちでは多勢に無勢ではあるまいか。


 (・・・あ・・・でも・・・・)


若(も)しかしたらば彼(あ)れは十勇士の誰かかも。
そんな想いがふと過(よ)ぎる。
ならば彼処まで冷静なのも頷けるし、己が割り込む必要かても無いだろう。
(むし)ろ今のこの風体で割って入った処でも、録(ろく)に動けぬ闘えぬと却って足を引っ張る事に成るのが顛末(おち)だ。
けれど若(も)し、彼(あ)れが十勇士で無かったら?
多少腕に自信の有る者ならば冷静に対応かても出来るであろうし、僅かなりとも修羅場を潜った人間ならば、山賊盗賊の類(たぐい)なんかに怯(ひる)む事かて無いだろう。

そんな事をおろおろ考えているうちに、向こうは何やら危険な方向(ほう)へと話が進んで仕舞ったらしく
刀を握った際に鳴る、僅かに鳥の声にも聞こえる金属音が響いて来た。
はっと其の音に弾かれて、目深(まぶか)に被った布の下で視線を上げ
そして・・・・




 (――――ッ)




思わ、ず。
咥えていた頭布(かぶりぬの)の切れ端が、はらりと口から零れて落ちた。










---------------------------------
途中経過)

どうして記事での文字限界がたった1萬文字なんだ、と制限機能に憤慨し
どうして1萬文字で纏める事が出来ないんだ、と己自身に絶望する。


勿論続きます~。


63~トキメキワンダホー~

2008年01月21日 | 投稿者:碧使




十勇士>


佐助「そもそも、俺様ってそんなに黒いわけ。」
鎌之助「・・・・・・・・・。」
十蔵「・・・・・・・・・。」
佐助「うわ、幼い二人組から目を逸らされると、一番キツイんですけど・・・。」




望月「まぁ、私たちのことはさておいても、幸村ちゃんがいい子って言うのは同じよねぇ。」
海野「そうだねぇ~。幸村様を悪い子呼ばわりは出来ないかなぁ、佐助は別としても。」
十蔵「幸村様ほどいい人なんていませんよ!!たとえ、竜の右目さんが自分の主が一番っていっても、僕は何処までも対抗しますよ!!!」
鎌之助「そして、極殺でもお見舞いされろ。」

佐助「もういい。悪い子でいいです。」
小助「でも、いいんじゃないんですか、別に。人それぞれ個性があって、其れを認められる仲間が居るなら、それ以上は問題ないんでしょう?」
佐助「もっともらしい事言われてるけど、其れって俺様の個性が悪い子みたいなんですけど。」
小助「いいんじゃないんですか。個性:悪い子。趣味:悪あがきとか。」
佐助「小助さぁああああん!!!」



佐助「旦那は何処でも無自覚非道だよね。うん、何処の旦那もそうなんだよね。」
幸村「某は無自覚ではござらぬぞ。」
佐助「だから、胸張っていうなっつってんでしょうがぁあああああ!!!」
海野「いやぁ、いいんじゃない、それで~。」
望月「諦めて、認めることも大人の一貫よ。」
佐助「俺の方まで、孤立状態!!??ていうか、俺様が悪いの!?何処までも俺様が悪者扱いなわけ!!!?」



佐助「ぜー・・・ぜー・・・・」
才蔵「・・・・・・・・・・(無言で悶絶中)
望月「十蔵ちゃん、女の子っていうのは、問答無用で理由がなかろうがあろうが、恥ずかしいことになるのよ、歳とか体重っていうのは。乙女の恥らう心を解らないと、うちの甚八のように、町行く人(女子限定)から間髪居れずに平手打ちを喰らうことになるのよ!!」
十蔵「粗方、間違ってるようで間違ってないですね。」
才蔵「町行くだけで、あいつは平手なのか。」
鎌之助「歩くだけではないですけど、話しかけたら結構な確率で。」

伊三「というより、助けなくていいのでしょうか・・・。」
晴海「あれは・・・和気藹々なんじゃろう?あちらにとって。」
小助「えぇ!?」
晴海「わしもよく、ああやって、鎌之助たちと遊んでやってるからのぉ。普通じゃないのか?」
小助「いえ・・、あの・・。」



佐助「キノコ、増えたね。」
小助「ただ、じめじめしてるのは、うちの甚八ですよ。たぶん」
才蔵「部屋の一角だけ、異様に繁殖率が増えそうだな。」
佐助「でも、あっちの甚八さ。うちの甚八のこと、完璧にキノコとしてみちゃってないか。」
十蔵「まぁ、今の状況だけなら、ただのキノコですよ。」
晴海「なら、美味珍味ぐらいにはならんかのぉ。」
鎌之助「いや、駄目でしょ。間違いなく、腹痛めると思うんで。」




望月「白いわよ、うちの子。」(バサ)
才蔵「・・・・・・・・・・・・。寒い・・・・・・。」
佐助「うぉぉあああっ!!!何、才蔵の服、取ってんのぉぉおお!!!」
望月「いや、先に分かりやすく、うちの才蔵ちゃんの白さを。むしろ、期待にこたえてあげるのが望月お姉さんなの。ちなみに、結構がっちり着てるから、白いんのよねぇ。」
才蔵「・・・・・・・・・・・さむい。」
望月「というか、佐助ちゃんも白いんじゃない?見せてあげましょうよ。」
佐助「よらないで。本当、本気で、その、狩る目を止めていただきたい。」
才蔵「・・・・・・・・・・さむい・・・・・・・。」





小助「鉢巻焼けは確かに、辛かったですね・・・・。」
佐助「全力で前髪引っさげて、しかも手ぬぐいで隠してたくらいだしね、小助。」
幸村「某もあとがしっかりとついておったでござるからな!!!とはいえ、某は、一筋縄では行かなかったんでござるな・・!!」
佐助「・・・なんか・・・あったっけ・・・?」
幸村「いや、某、たまたま昼寝をしていたときに鉢巻がどうやらずれておったせいで、目隠し状態になっておってな。起きたら、目元にくっきりと。」
佐助「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。俺、知らないよ。」
海野「あの時は佐助は仕事中だったよー。ちなみに、其の後伊達の殿と出逢って、二人してお互いで喧嘩してましたけどね。」
佐助「・・・・何ゆえ。」
海野「たまたま、どうやら伊達の殿のほうも昼寝をしたらしく、其のときたまたま、手ぬぐいで太陽を隠していた性で、幸村様と同じ状態になってたんだよねぇ~。」

佐助「この、お莫迦さんたち・・・っ」(泣)


望月「あ、しまわれた。」
佐助「いや、うちも才蔵の服、戻してあげてよ。」
望月「いや、向こうの才蔵ちゃんが脱ぐまで放置。」
佐助「無理させて上げないで!!むしろ、巻き込まないで!!」







望月「凄い、微笑ましい顔だったからね。」
晴海「綺麗に響く関節技の音に、太鼓や三味の音も掻き消されておったしの。さすがは小助じゃな。」
甚八「・・・・・止めてくれない民達の優しい笑顔、一生忘れない、俺。」


鎌之助「鬼ごっこ・・・・。」
佐助「鬼ごっこは・・・やめたほうがいいよね。あと、かくれんぼとか。」
才蔵「生きて帰れないからな。鬼によって。」

十蔵「・・・・うちの場合、望月さんと海野さんが鬼だと怖いですよね・・・。」
佐助「笑いながら望月が追いかけてくる鬼ごっこも非常に危険だけど、小さく笑いながらにじりよってくる恐怖に耐えなきゃいけないかくれんぼも、命懸けだよな。」

望月「あらいやだ。全力で追いかけた方がいいのかと思って。」
海野「いやぁ~、鬼を表現した方がいいかなぁって。」

鎌之助・佐助「普通の鬼のほうが全然マシです。」



小助「そうですね・・・。やること為すこと真逆なものもありますし、大変なときの方が多いですかね・・・。」
佐助「流石に小助に真似できないことは甚八や俺がやるんだけどねぇ。」
甚八「下手すると、小助の後の幸村様にやられて、元の幸村様が襲われかねませんしねー!あははは!!」

佐助「・・・うん、後始末、頑張ろうかな・・・・。」
甚八「・・・なにゆえ、見るんですか、俺を・・・・。」

望月「でも、京言葉って使う人によって、物凄い危険よねぇ。」
晴海「お主が使っても、間違いなくときめくことはないがのぉ。あちらの望月なら話は別だが。」
望月「・・・・。」

十蔵「ひぃ!!物凄い殺意が何処からともなく感じますけど!!!」
鎌之助「触れるな、その内容に触れるな、一撃必殺喰らうぞ。」





十蔵「僕は、苦手ですけどね・・・。あの人。」
鎌之助「風来坊を?そうなのか?」
十蔵「だって、あの人、夢吉と間違えるんですよ!?しかも、其の後、『あ、わりぃ、小さいから同じかと思った』とかいうんですよぉおおおおおっ!!!!」
鎌之助(ワザとだろうけどな。)
十蔵「それだったら、断然独眼竜さんの方がいいですよ!意味の解らない外来語はなして、ときたまどっかいっちゃってるのかな?とか思いますけど、よっぽど一般人で、ほかの人に比べたら、断然うすいです!!!」
佐助「・・・・・・・・・・あれ?凄い、けなしてない・・・?」


幸村「まぁ、でも、慶次殿が物知りで某の知らない場所の話をしてくださると、興味はわくでござるがな。」
佐助「そして、勝手に出て行くと。」
幸村「で、おぬしに怒られる・・・・が、だ。何故だ。」
佐助「いや、さっき向こうの俺様黙秘してたよね。」
幸村「・・・・それともあれか・・・・?」
佐助「・・・・・・。」
幸村「おぬしも、一緒に老舗の団子を食べにいきた」
佐助「そうですねぇええええええええええええ!!!!」



鎌之助「確かに、うちの十蔵も善哉十杯ならできそうな気がする。」
小助「甘いもの好きですからね。」
佐助「ただし、甚八は甘党ではなくて、むしろ辛いもの好き。」
十蔵「善哉十杯を食べようとしたら、恐らく、川に再び出合うんじゃないでしょうかね。」
望月「でも、あちらの幸村ちゃんのご要望を断るわけには行かないわよねぇ。」
才蔵「断ったら、斬る。」
海野「・・・・・・・・・・(笑顔で肩ぽん)
甚八「止めてくれるっていう、選択肢は既に皆無ナノデスネ。」


海野「じゃあ、中間をとって、砂糖水?」
佐助「いや、どの中間だった?しかも、砂糖水飲んだら、たぶん、胃が痛むよ。非常に痛むよね。」
伊三「たぶん、辛いと思います。」
佐助「なら、止めよう。」
幸村「それなら、一人で嫌なら、うちの佐助も一緒にしたらどうでござるか?」
佐助「止めてくれっていってるの、無視?旦那に俺たちの言葉、届いてないのかな?」




鎌之助「いやいや、俺、間違いなく危ないよな!間違いなく、今さっき木っ端微塵になった木みたいに、俺の骨が木っ端微塵になるんじゃない!!?」
晴海「其れならば、わしが付き合ってやろうか!!わしも、一度其処のお嬢さんとは手合わせしてみたかったんじゃ!!!」
佐助「止まって。手合わせ云々の前に、まず、屋敷が間違いなく、鬼気迫るものになるから。」




十蔵「でも、元々影すらないのが、甚八なんで。」
甚八「なにそれ。何、そのまるで問題ないんで、打ってくださいといわんばかりの真顔。」
十蔵「いや、だって、ないです。問題なし。だから、打たれても気付かないと思います。」
甚八「いやだ!!俺の面影、記憶にとどめて!!」



十蔵「・・・は!!!そうですよね、勿体無いですよね!!!堅焼き、しかも老舗のものをたかが甚八如きの命を守る為に使うなんて、間違ってますよね!!!!それならば、いっそのこと、何も無しで、直撃しろといってるんですよね!!さぁ、甚八、直撃!!!!」(パァン)
甚八「ふぅおおおお!!いきなり打つな!!自分の打ってくるな!!!」
鎌之助「・・・・決まらない。」

小助「流石に猟銃・・・というか、手合わせが無理なら普通に狩りでもいいんじゃないんですか?まぁ、数は少ないでしょうが・・・。其れがだめなら、佐助の分身を片っ端から打つとか。」
佐助「さらりとなにいっちゃってんの、小助さん。俺様が憎いの?」(泣)
小助「あ、いや、分身ならいいかなって・・・」
佐助「痛いから!!!!!!!」



幸村「・・・・・・・・・。」
佐助「あ、駄目。おちる。」
幸村「・・・・・・・・・・・・・・・すぅぅうぅ・・・・・・・・」
小助「いや、おちましたね。」
海野「ごめんねぇ、そっちの俺~。幸村様、そうやってされちゃうとすぐ寝る癖があるんだよねぇ~。あったかいの好きだからさ~。」
佐助「まぁ、人によるけど、あっさり旦那が寝たとこ見ると、旦那、安心しきっちゃってるねぇ。」
小助「おまけに、しっかりと服握ってます。」
海野「なんか、ごめんねぇ~;重かったら変わるから、うちのお母さんが。」
佐助「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ、視線。」






海野「んじゃぁ~・・・中間とって、半殺しの上の半ザビー印でいく?」
佐助「なにそれ!!!!」
海野「いや、半分喰らっておいて、其のうえ、半分ザビー印の薬。大丈夫、死ぬこともないし、人間不信になることも、ぎりぎりないよぉ~。それか・・・・。」
十蔵「・・・ごくり。」

海野「そっちの佐助が打たれて、うちの佐助がザビー印。」

佐助「二者択一とかそういう時空越えて、どちらにしろ喰らえっていってんじゃんかよぉぉぉぉっ!!!!!」


薬事件~頑張れ、甚八君編~>


佐助「・・・あっちの俺が、連れて行かれた・・・・。」
小助「・・・たぶん、次見るとき、顔を避けてしまいそうな。」

甚八「らぁぁぁっぁぁいい!!!????風圧で、俺の尊い髪の毛消えてしまいそうなんですけどぇぇぇえええい!!!」

十蔵「粘りますね。」
鎌之助「流石は町の女子から平手を喰らい続けてるだけはあるな。命懸け、かつぎりぎりで逃げてるっていうところが。」
十蔵「そういえば、なんか、静かになりましたね。」
才蔵「在る意味、静かでもないがな。」

晴海「・・・ごごおおおおお・・・・っ酒ぇえ・・・・・・・・」
伊三「いや、起きてっていってるんですけど・・・。」

海野「改めて作り直す時間ないからねぇ・・・。いや、凄い。」
望月「でも、佐助、どうなるのかしらね、あちら・・・って、あれ、幸村ちゃんがきょろきょろしてるわねぇ。」
小助「・・・もしかしたら、助かる、とか?」

佐助「でもさ・・・・。俺様、もう一人の俺様って、どう、頑張るつもりかな・・・。(遠い目)とりあえず、あっちの旦那に手伝ってもらおう!!」
幸村「某も・・出来ることを手伝うべきでござろうか・・・。」


甚八「ふぁぁああああああああああいい!!!!飛び出せ、俺の青春!!!!此処は、逃げてばかりではなく、うけとめ・・・・うん、無理!!!!




63~ろくでもない眼鏡です

2008年01月21日 | 投稿者:碧使




お久しぶりです、皆様。どうも、蒼城眼鏡でございます。

一度山篭りでもした方がいいんじゃないかぁぁあ、私ぃぃいいい!!!
ヤバイ、ヤバイほどの遅刻です。もう、なんていうか、映す価値無しならぬ、存在する価値なし状態な程の遅刻です。
此処此処は、あれですかね?ちょっと罰でも受けるつもりで、狐白様側の海野の前でスライディング土下座をしたほうが・・・って、駄目だ!!!


最近、此の眼鏡、狐白様の海野殿にです。トキメキワンダホービューティホー
トキメキワンダホー故に、何されても心の中で萌えてそうな眼鏡が居る。

こりゃ駄目だ。

普通に、鎌之助に全力ビンタでも喰らってきましょう。ええ。全力で。




ざぁぁぁずぅぅうぅぅげぇええええええゴボゴボボ!!!
くぅぅ・・・某が未熟ゆえに佐助に苦労ばかりを・・・・!
こんな所で負けていては、日ノ本一を生きることは出来ぬ・・・!!!

うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!(大木キャッチ)

某一人では行けませぬ・・・・!!!!!生きるならば、共に!!!
さぁ、お手をかしてくだされぇえええええええええええ!!!!!!!!





狐白様ぁぁぁ、無理はなりませぬぞぉぉおおお!!!さぁ、此の我が手を・・・

大変だ、眼鏡も高所恐怖症です。おまけに狭いところもNI・GA・TE★

ふぉぉぉおおおい!!観覧車は酷でございませぬか、狐白さまぁああ!!高所恐怖症の人にとって観覧車ほど恐れ多い乗り物はございませぬぞ!!!ぎゃあああ!ゆれるぅう!!
てか、微風で揺れるとはかなり、ハードではございませぬかぁあ!!
ちなみに、此の眼鏡。生まれてこの方、一度しか観覧車に乗ったことがありません。しかも、かなり小さいときに。

いやぁ、久しぶりに乗ると、人が小さく・・・周りが揺れて・・・ぎしぎしで・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(パタリ)(気絶)



やったね、甚八、愛されてるよ!!
大丈夫、うん、なんとなくで大丈夫だから!!
ほら、皆を見てごらん、あの、非常に、とっても、
生暖かくて、すげぇ、嘲笑気味な優しい笑顔を!!
甚八「狐白さん以外、冷たい笑顔なんですけどぉおお!!」



いやぁ、佐助だらけで佐助ファンの私としては、とても嬉しいですね!!
小さい佐助から、やたら大きい佐助まで多種多様。
でも、実際自分が伊達様側に存在していたら、これほどの恐怖を味わった覚えがありません★
うふふ、ウェルカムというみんなの優しすぎる笑顔が、末恐ろしい★
白いリングの上に上がって、開始という声と同時に自分のHPとバサラゲージ辺りを調べますね。ええ、バサラゲージがなかったら、即効終了、ようこそ彼の世

ファイト、伊達様。吹っ飛んだら、小十郎が叫びながら助けに行ってくれますから!




こんな桃太郎伝説が今まであったでしょうか。
いいえ、ありません。こんな命をかける桃太郎伝説は、誰一人知らなかったでしょう。
しかし!
今になって甦る桃太郎伝説。
生きるためのアイテムは唯一つ、きぃぃびぃだんごぅうぉお!!(テンション高めの実況

でも、口止めを忘れそうですね。いや、口止めをしても、佐助の誘導尋問で話してしまいそうですよ、真田様。
まぁ・・・、佐助に黙ってるっていうのが難しいですかね・・・(遠い目)



アーケードは結構大変ですからねぇ・・・。私も昔はよくしていたのですが、最近は手をつけてないので、ボロボロに・・・。
でも、カプコンですからね。もしかしたら家庭用に移植って言う可能性も高そうですから、其れを心待ちに・・・・!!

ちなみに、余談ですが(笑)

最近、ゲームセンターに行ってきたのですが、あるビンゴゲームを物凄い真面目にやってしまいましてね?
ええ。ええ、やるつもりは無かったのに、通り過ぎる瞬間に
佐助ボイスが流れてきましてね。
ええ。ビンゴギャラクシーっていうビンゴゲームなんですが・・・声が、佐助でした。
それなので、かなり真面目にやってしまいまして・・・かなり、稼ぎました(笑)
く・・・!ゲームとはいえ、ギャンブル!!長政様に削除されてしまいそうです!!





さて。
私が遅刻している間に、いつの間にか無双5が出てしまいましたね・・・
誰か、くのいちのジャンプチャージを零距離で私にお見舞いしてくださいませぇぇぇ!!!
とはいえ、どうやら3月にも無双関係でなにやら新作ゲームが出るという噂が・・・。

OROCHIの猛将伝版、でませんかねぇ・・・(笑)

とりあえず、左近のポジションがいつまでも代わることがない事を祈りたいですね(笑顔)
左近が苦労してこその、戦国無双。
左近が苦労していない戦国無双なんて、大福に餡子が入ってないのも道理!!!

これからも、是非とも左近には苦労していただきたいですね。



奥様方のバトルは物凄い被害を出しそうですね。
共に戦わなければいけない旦那は勿論のことですが。

きっと、軟派・・・ではなく、とても渋いお兄さん二人組み。
即ち、孫市と左近辺りが間違いなく被害者として、一番最初に名を連ねること間違いなさそうです。
もう、ついで状態なのか、其れとも既に其の場所に立った時点でNGなのかは知りませんが、速攻ぶっ飛ばされそうですね。
いやぁ、清清しい(いい笑顔)
其の後、ついでに旦那達からも軽くボこられていく・・・。其れが、二人の宿命。
是非とも、生き抜いて欲しいですね・・・。別ミッションとして、左近と孫市はありそうです。





BASARA・・・二人協力プレイで、うちの姉妹はひたすらに佐幸・・・ではなくて、何故か佐助とお市をひたすら使い続けてました・・・★
いや、姉が非常にお市が好きだったもので、佐助とお市のレベルがMaxかつ最強武器防具を手に入れないと気に食わないらしく。
それゆえ、恐ろしく強い姫と、恐ろしく怖い忍が出来上がってしまいました・・・・★


狐白様・・・・っ!!!解りました・・・此の私でよければ、此のやたら滅多ら強く育ってしまった佐助でよければ、旦那と一緒に・・・
旦那と一緒に、伊達軍のステージばっかり、行きましょう!!!!
いや、むしろ、伊達様一人で出てくる例の場所を見せ付けるように真田主従で参りましょうぉぉぉおおう!!!!
でも、英雄伝、凄いですね。
おみくじ、贈呈なんてあるんですね。100%オフという素敵なおみくじが。
そのせいで、うちの佐助。私の愛なのか、其れとも、無駄遣いをしたくない佐助のオカン精神かは知りませんが、三回以上、贈呈が出てしまいました・・・★


いえいえいえいえいえいえ!!!
其の根性が素晴らしいです!!私なんて、途中でパタリと倒れてしまうようなへっぽこプレイヤーですから、素晴らしいですぞぉぉぉぉおお!!


そうですね・・・。
佐助とくのいちは気が合いそうですね。
まぁ、二人とも旦那が大好きですから!!




武田一家は台風一家(違)並みに最強ですからね。
きっと、冬の儚い雪たちは、武田一家の周りだけは存在すら許されない如く消えていそうですね・・・★
そうですね。くのいちは上手に避けていそうですからね。
間違いなく、選ばれし勇者、左近。どんなときでも、そんなときに選ばれるのは、左近。
英雄。いえ、ひでお。




あれ?やっぱりヘタレになってますね。
おかしいな。でも、漢前なのは佐助ではなく幸村ですよね。
それなものだから、ついつい佐助がヘタレになってしまい。
飄々としているせいなのかもしれないですけど、突然幸村から素敵な言葉を言われちゃうとヘタレに。
そういえば、武田道場、即ち英雄伝の幸村第三章で幸村に褒められて、へたれになっていましたね、佐助。

もう、ヘタレでいいんですかね(真顔)

佐助「聞くな。真顔で聞くな。ていうか、さ、もう、殴っていい?」



海野―ズバトルを見ている時点で被害が来そうですからね・・・って、狐白様が危険!!
って、止めて!!眼鏡は顔の一部だから、割らないで!!

小助がとっても危険!!うちはきっと甚八です。大丈夫、小助殿を守る為に、うちの甚八を狐白様の小助殿の盾にしてやってくださいませ!!!
海野コンビに睨まれたら、一溜まりもありませんからね!!
一瞬で蒼い空とご対面。空が近いぜ、野郎共。


一番星ってとても綺麗。空を見上げるたびに、迷彩を思い出すの・・・(うっすら笑)

佐助「殺すな。勝手に、殺さないで。大丈夫、海野たちだって、そんなにひど・・く・・。」
海野「・・・(にんまり)・・・・。」
佐助「・・・・旦那、お別れかもな・・・」
幸村「どうしたさすけぇえ!!!」

佐助「とりあえず・・・旦那。まともな人、見つけてほしかった。」
幸村「いや、だから、何故、そんなにも遠いんでござるか!?見えない溝が見えるでござるよ!!」




友曰く、伊達様は空振りだからこそ、筆頭だと。
胸を張って言われました。
ええ・・・。きっとそうなのでしょう。
伊達様は、壊れてこそ、光り輝くのかもしれません・・・。
いえ、格好いいときは格好良いんです。とても、ええ。素敵。

それなのに、其れを超える勢いで輝くときがある。
其れが、常識を何処か遠いワンダーランドへ置いてきたときの伊達様ではないでしょうか・・・・!!

って、ああああああ!!筆頭論がまたしても広がっていくぅうううう!!!!!(笑)



英雄・・・在る意味、出てくれましたね、主従。いや、主従というよりも、武田一家。
でも、幸村の話はなんというか、結構心が癒えましたね。
漸く、漸く、幸村の話に、佐助が沢山出てきている!!他に誰も居ない、いるのは、主従!!
武田一家のみ!!!!
気味の悪い笑顔で、数回、幸村のストーリーをやってしまいました。

かすがのポジションを替えるだけで心がときめきますな!!!
でも、何故でしょうか。
やりすぎて、幸村が一瞬、ツンデレのような子に・・・・。

た、大変だ!!!脳内変換しすぎている!!!落ち着け、眼鏡!!
幸村はあのままでも、素敵なくらいにめんこいぞ!!!!








不思議すぎる内容の変換に、やっぱり甚八の不幸さを謳わなければならないぜ、カマイタチ事件>


碧使「きぃぃやぁああ!あちら方でなにやら危険なことが起こりそうだぁあ!!」
望月「でも、遅刻はうちも大分してるでしょ?じゃぁ、私もやりましょうか?」
碧使「うぉぉぅう!?いや、はい、ええ。しました、でも、少し、待っていただけると、とても、とてもありがたいというか・・・。」
望月「いやいやいや、遠慮しなくてもいいわよ。」
碧使「するから!!させてください!!其れに、ほら、ね?今、此処で散らすよりも、狐白様を庇って、海野殿に斬られた方が、素敵。」
望月「駄目よ、それじゃ。アンタ嬉しいだけでしょ。だから、駄目。」
碧使「いやぁあああだああああ!!斬られる!!私が斬られて来るんだぁぁあああい!!」


佐助「とはいえ、其の甚八、どうするわけ?」
海野「まぁ、使い物にはならないけど、心配されるほどじゃないと思うよ。ホラ、甚八だし。」
鎌之助「身体、丈夫だしな。」
十蔵「そうですね。晴海さんの痛快など真ん中鉄拳を喰らっても死なない人ですからね。」
佐助「いや、斬られてるのに死なないあいつも在る意味異常な立ち位置か。」




明けまして

2008年01月01日 | 投稿者:狐白
簡潔ながらも、明けましておめでとう御座います!

碧使様、そして此処をご覧下さっている皆々様
何卒今年も両サイトの十勇士共々、宜しくお願い致します!


それと碧使様ーーー!!
あの、本当ごゆっくりで結構ですので、お気になさらないでくださいね!!;
私も結構な大遅刻を致しましたし!!ねっ!!;



流月亭管理人  狐白ヤエ