小説

統合失調症

001_009 ぶらぶらと散歩

2018-05-07 13:11:30 | きち小説
今日のぼくは取材も何もせずに、いろいろと考えながら散歩する事に決めていた。
ボーっと考えながら散歩をすると、意外なモノが思い浮かんだりするんだ。


昼飯の焼き魚定食を平らげたぼくは、浅草から少し外れた道を歩いていた。

真昼間から酒をあおってる人もいれば、道端で寝てる人もいる。
この近辺には、何らかのホームレス臭(空気)を感じる。


--外国人観光客と思わしき人たちが多いことに気づいた。

なんでこんなに外国人観光客が多いのだろう。
何気なく信号機に掲げられている住所を見てみると”日本堤”とあった。


なるほど・・・山谷地区に入ったようだ。
テレビで見たけれども、山谷の簡易宿泊所は今や外国人が多く泊まっているらしい。

ぼくたちの感覚だと日雇い労働者が集まるドヤ街だけれども、
そんな事は観光客には関係なく、安く宿泊出来るスポットなんだろうね。


そのむかし山谷に来た頃には、タバコもバラ売りしてたし、弁当もやたらと安かったイメージがある。
最近ではそういった店(屋台)は影を潜めているのかもしれない。


ここ10年で山谷も大きく変わったんだな。
山谷ブルースなんて歌があったけれども、まぁ外国のスラム街に比べたら天国みたいなもんかもね。


しかし、山谷にはホームレスが多いイメージがあったけれども、ホームレス風の人たちは多いけれども、
そのものズバリのホームレスは見当たらないように思える。

着ているシャツがヨレヨレであろうとも、ホームレスとは違う清潔感を感じることが出来るんだ。


--そうこうしている内に、少し裏の路地に入ってみた

職業柄、どうしても裏道には興味が沸いてしまう。
裏道に隠された陰鬱とした雰囲気は魅力にさえ感じている。


ここらへんはどうやら簡易宿泊所の集合している場所に思える。
しかし一つ違和感を感じた。

この昼間の時間帯に、すべての宿が満室である事。
まるで池袋のラブホテル街だ。


流石に山谷で不倫カップルが落ち合うとは思えないので、少しだけ観察をした。


--タバコを吸いながら地域をぷらぷらしてみた


勘が鋭いぼくはすぐに共通点を見つけることが出来た。
どの宿泊所も1泊2200円で揃っている事。

価格競争をしている訳でもないのに何故だろうか・・・。


--ふと区役所のイメージが頭をよぎった

ホームレス・・・一歩手前・・・脱出・・・生活保護!!

なるほど、生活保護の家賃は2200円×30日=66000円までならOKだったか。
そういうからくりがあったとは・・・。

つまり、ホームレス寸前の人たちが宿泊所を住所として生活保護を受給している、と。
闇が深い・・・。

これは覚えておいて損の無い話かもしれない。
これからも出会う色々なホームレスの人たちの救いにもなるかもしれないや。


何となく思いついて、吉原のソープ街に消えていくぼくだった。


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