NHK朝の連ドラ「花子とアン」に出てきた、伯爵令嬢・葉山蓮子。
これが、主役の花子を食ってしまうぐらい強烈なキャラクター。
彼女が出ていると、ドラマはまるで主役が2人いるような感じだった。
興味を持ったので、葉山蓮子について調べてみた。
すると・・
葉山蓮子のモデルは実在したようで、柳原子(あきこ)さんという女性だったらしい。
なんでも「大正3大美人」の1人とされているほどの美人の歌人だったそうな。
で、歌人としてのペンネームが白蓮(びゃくれん)。
写真が残されてるので見てみたのだが、なるほど、確かに美人。
生まれは1885年(明治18年)10月、没年は1967年(昭和42年)2月。
その生き方を調べてみたら、かなり波乱万丈の生涯を送った人であることが分かった。
なんでもその血筋は、大正天皇の血縁らしい。華族なのだ。なので、あれほど「お嬢さん」なのも納得。
九州の炭鉱王と結婚する前にも一度結婚歴があって、しかもその結婚が失敗に終わったことも事実なら、九州の炭鉱王と結婚してやがて離婚したのも事実らしい。
しかもその破局の仕方が・・・かなりドラマチックでスキャンダラス。現代だったら、かっこうのワイドショーネタであろう。
炭鉱王との結婚生活では、炭鉱王の妾たちの存在で、かなり苦労したようで、しかも複雑な経緯であった。不幸で特殊な結婚生活状態だったようだ。
その不幸な結婚生活でのことを短歌にして、柳原白蓮というペンネームで発表していたらしい。いわばそれが彼女の心のバランスを保つための「唯一の楽しみ」でもあったらしい。
やがて、彼女の短歌は評判を呼び、それを本にすることになった時に、ある年下の男性と知りあう。
それが大きなターニングポイントになったようだ。
不幸で複雑な結婚生活 で苦労していた彼女にとって、その男性との出会いは大きく、やがて燃えるような恋に発展。
やがて炭鉱王の家を出奔し、なんと、新聞の誌面で炭鉱王に公開絶縁状を 発表。これは世間的に事件になり、それに対し炭鉱王の伊藤も新聞紙上で反論を発表したらしい。
その後は、恋に落ちた青年と結婚し、文筆業でも大活躍したようだ。
まあ、かいつまんで書くとこんな感じだが、とてもここで説明しきれるものでもないので、興味ある方はネットなどで検索して調べてみてもらうといいだろう。
白連のことについて書かれた記事は数多くヒットするはず。
とりあえず言えるのは・・・
この白連の生涯だけでも、その波乱万丈ぶりから、ドラマが十分に作れるし、むしろ花子よりも白連のドラマのほうがドラマチックな人生かもしれない。
主役にもなれる要素を彼女は多数備えてもいる。
伯爵の令嬢。
時代を代表する美人。
政略結婚。
嫁いだ金持ち家での、妾の存在や色々なことがからんだ苦労、苦悩。
結婚、離婚の繰り返し。
文筆の才能。
有名人。
ドラマチックで衝撃的な恋に生きた女性。
などなど、主役にもできるキャラクターである。
少し調べてみたところ、案の定、彼女を主役にした小説やドラマは過去に何作もあったようだ。やはりね。あれほど波乱万丈の生き方をした美しい才女を、映像界や作家がほっておくわけがなかったのだ。
今回のNHKの朝の連ドラは、白蓮の親友でもあった花子が主役。
それでも、白蓮の存在感は際立っていた。
ただ、白蓮を主役にしてしまうと、朝の連ドラという枠では、ちょっと強烈すぎるのかもしれない。
まあ、だからこそ、花子を主役にして、そのからみとして白蓮を描いたほうが、朝の連ドラ枠のドラマとしては、中和できていいのかもしれない。
むしろ、彼女が主役の場合は、朝の連ドラの枠ではなく、別の枠だったり、映画だったりしたほうが向いている気はする。
なんでも、花子と白蓮が同じ女学校に通っていたころ、白蓮は女生徒たちからも人気があったらしい。花子も彼女には、ちょっとした恋心にも似た思いを持っていたらしい。
こうして考えると・・・オーラのある、スター的なきらめきのあった女性だったに違いない。
もし今の時代を彼女が若い年齢で生きていたら、芸能界がほうっておかなかったかもしれない。
最後に、晩年のものと思われる写真を。
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