前回の続きです。よし、とりあえず「おでん」でインド人の様子をみてみよう。あ、これ魚のダシだから、ベジタリアンはダメなのか。ま、いいやいいや、すすめてしまえ~。
「ねえ、A君、おでん食べたことある?」
「ないデス」
「ほら、これ食べて」
A君はおそるおそる、煮えた大根を半分に切って口に入れました。すると、一瞬、動きが停止。ネコがへんなモノを食わされたときのあの顔に似ています。そして、何気なく飲み込みました。
「……おいしいデス」
ウソをつけ。顔は笑ってないじゃないか。そうか、気を使ってるんだな。フフフ、いつまで気を使えることやら。私はだんだんSっぽい気分になってきました。こうなったら、絶対にまずいと言わせてやる!
「じゃ、これなんかどう、こんにゃく?」
おでんのこんにゃくを口にしたA君、ふたたび沈黙のあとに気をつかいます。
「……おいしいデス」
くそっ、ダメか。
「はい、ちくわ」
これもしっかり食べると、「……おいしいデス」
「お新香は?」
ふたたび食べて、「……おいしいデス」
タフなインド人じゃないか。が、ふと彼の皿を見て、私はあることに気づきました。
さっきからA君、食べるものすべてに和辛子をつけて食べていたのです。そうか、辛子で味をごまかして飲み込んでるんだな。フフフ、そうとわかれば……。
「ねえ、A君、おでん食べたことある?」
「ないデス」
「ほら、これ食べて」
A君はおそるおそる、煮えた大根を半分に切って口に入れました。すると、一瞬、動きが停止。ネコがへんなモノを食わされたときのあの顔に似ています。そして、何気なく飲み込みました。
「……おいしいデス」
ウソをつけ。顔は笑ってないじゃないか。そうか、気を使ってるんだな。フフフ、いつまで気を使えることやら。私はだんだんSっぽい気分になってきました。こうなったら、絶対にまずいと言わせてやる!
「じゃ、これなんかどう、こんにゃく?」
おでんのこんにゃくを口にしたA君、ふたたび沈黙のあとに気をつかいます。
「……おいしいデス」
くそっ、ダメか。
「はい、ちくわ」
これもしっかり食べると、「……おいしいデス」
「お新香は?」
ふたたび食べて、「……おいしいデス」
タフなインド人じゃないか。が、ふと彼の皿を見て、私はあることに気づきました。
さっきからA君、食べるものすべてに和辛子をつけて食べていたのです。そうか、辛子で味をごまかして飲み込んでるんだな。フフフ、そうとわかれば……。