アベノミクスの成果で円安になり株価も16000円を簡単に突破しました。(2014年9月19日)
景気のほうは回復しているとは言いがたい状況ですが、株価は景気の先行指標でもありますので
期待している人が多いということでしょう。円安によってインフレになりやすい状況でもあります。
実はツイッターで元民主党の元議員の支持者と国債のことでやりあってしまったのです。
国債が暴落などありえないと私の心配を一蹴しました。
財務省の国債の統計です。 国債だけで約850兆円あります。
この数字だけを見て驚いても意味がありません、なぜなら資産というのも全く見ていないからです。
GDPに対する国債の比率よりも資産との対比のほうが大事ではないかと考えます。
実際はどちらが大事というより、どちらも大事なのですが。乱暴ですがGDPを企業の売り上げと考えれば
なんとなくわかり易い気がします。
ロイターの国債保有主体についての報道 日銀の200兆円保有というのも驚愕の数字ですが、国債の
ほとんどが国内で消化されていること覚えてください。
国債が円貨建てで国内でほとんど消化されていること、国有資産は国債残高より大きいこと。
資産の計算については財務省はかなり小さく算出して発表しています。ここを説明すると膨大になる
のでご容赦ください。見解の相違というわかったようなわからんようなw
つまりギリシャのような危機はおこらない、国債は暴落などしない。
これが最初の結論です。
八十二銀行さんの説明がわかりやすかったので
実はここまでは先の元国会議員さんと全く同じ意見なのです。
ここからが問題なのです。※個人向け国債は10年は金利変動型ですから安心して所有してください。
5年債も含め個人向け国債はすべて額面は保証されています。
国債の発行条件 10年利付き国債の9月の条件です。
利率0.5% 額面100円 発行価格100円23銭 応募者利回り0.475%です。
償還時(満期)には100円、毎年の金利は0.5%これは日本国が保証しています。
これが崩れるとは全く思っていません。
問題は途中なのです。国債には国債の流通市場があります。
債券の金利は長期金利と連動するものと考えてください。
異次元の金融緩和のおかげで債券市場は堅調ですね。
ここからは未来の予測になります。誰にもわかりません。
景気が回復すると予想しましょう。
景気がよくなると資金の需要が増えるので金利は上昇します。
ゼロ金利が長かったので想像もできませんが8.5%の国債が発行されたこともあります。
遙か昔の昭和55年のことです。(私の記憶が確かなら)
狂乱物価といわれることもあった時代ですので参考にはなりませんか。
それでも2%程度の金利になることは考えても良いかと思います。
債券の金利は直接利回りと最終利回りがあります。
ごく短期の金利は直接利回りで考えます。
0.5%クーポンの国債を2%で回すには25円で買わなければいけなくなります。
最終利回りのように償還差益を全く考慮していませんので極端な数字になります。
つまり1年後に2%の国債が新規発行される状態になったら0.5%の現在の国債は
最終利回り換算で88円から直接利回り換算25円の価値しかない国債になります。
現実的には88円より安いでしょうが25円はあり得ません。
国債を低利率で大量発行するのは大きなリスクを抱えているということなのです。
国内で消化しているということは、そのリスクは国内の保有者が負うということなのです。
ちなみに8.5%の国債が発行されたときは6.1%の国債は60円台まで売られました。
金融機関が国債の評価損のために貸し付けができない事態も最悪あり得ると
心配するわけです。
アベノミクスの異次元の金融緩和は絶対に景気を回復させて、尚且つ金利の上昇を
緩やかにコントロールすることが求められているのではないでしょうか。
インフレはコントロール不能だと思っています、失われた20年はコントロールできなかった結果です。
今度失敗したらインフレ下の不況になり低金利の国債が牙をむくかもしれません。
日本の国債は暴落するわけがないし国内で消化できるのだから何も問題ないと言い放つ
政治家を私は信用できません。
うすっぺらい知識で長々と書きました。政策の当事者たちは深い知識と経験で実行しているのだから
問題なく対処してくれると信じたいものです。
私が青空が落ちてくると心配している馬鹿だといいのですが。