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玄人はつらいよ。~各界のプロに訊く本音トーク~

ライターという職業柄、お酒の席でも人を質問攻めにする癖があります。雑談だからこそ聞けた、こぼれ話のお裾分け。

コピーライターはつらいよ。

2014-04-24 17:38:22 | 広告
SPEC
カテゴリ:広告制作
インタビューイ:50代前半男性(フリーランス)


才能があるとか、誤解です。



遊び人イメージ?

コピーライターですって言うと、業界外の人にはよく、すごーい、才能がある人なんだー、って勘違いされるね。確かに、広告屋としての力やセンスはあるかも知れない。でもそれと、天賦の芸術的才能とは違う。読書家だと、勝手に思ってくれたりもするね。
あと、何かおもしろい話をしてって、芸人扱いされることもある。しかもトークやギャグがスベると、コピーライターのくせにってバカにされる。
いずれにしても、瞬間的にもてはやされるけど、結局カレシとしては選ばれにくい気がする。むしろギョーカイ人ってことで、軽い、遊び上手、みたいな誤解をされやすい。

意外でした。男性コピーライターは、モテるイメージだったんですが。まあ、ご謙遜でしょうけれど。才能があると思われることは多いですねえ。芸術家より職人に近いと、わたしは考えています。

小説家のなり損ないじゃないよ。

才能の話とつながるけど、詩人や小説家を目指して、挫折したと思われるとムカつく。目指したことないし。クライアント担当者によっては、自分にも書けるとか、自分のほうがうまいと思ってることもある。
逆に、ネタも情報もないのに、コピーが勝手に湧いてくると思われることもあって、それがいちばん辛いな。たとえば中洲のクラブのお姉ちゃんが、会ったばかりなのにいきなり「あたしのキャッチコピー作って!」とか。そんなときは、お姉ちゃんの目を見つめながら、「まだ君のこと、何にも知らないから」って口説くけど(笑)

コピーって芸術作品じゃなくて広報宣伝のツールだから、売るべき商品やサービスを愛せないと、全然書けなくて苦しむ。仕事に愛がないと、つらい。ホントに。あとちょっと愚痴ると、雑誌のライターさんの中で、ライターもコピーを書けると思ってる人がいて、ムカつく。コピーライターなめんな。あ、だからって、俺が編集系ライターさんをなめてるわけじゃないぞ。あんなジャーナリズムも広い視野も、俺は持ち合わせないから。職種が違うって話だよ。

作家志望者という勘違いをするのは、かなりご年配の方だと思います。最近まったく聞きませんね。糸井さんや仲畑さん、谷山さんなど先輩方が、コピーライターの役割の重要性を知らしめてくださったおかげです。それにしてもクラブの話、「軽い、遊び上手」って、あながち誤解でもないじゃないですか。

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